「悪女(わる)」第5話、なぜ日本は“オフィスラブ大国”?麻理鈴が辿り着いた答えとは
深見じゅん原作の人気コミック「悪女(わる)」が、30年の時を経て再びドラマ化。
今作がドラマ初主演となる今田美桜が三流の大学を四流の成績で卒業した、ポンコツだけどポジティブな新入社員・田中麻理鈴を演じる。共演に江口のりこほか。
本記事では、第5話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」第5話レビュー
夫婦の約3組に1組が「職場結婚」という、世界でも稀に見る”オフィスラブ大国”の日本。一昔前は女性が会社に稼ぐ男性を探しにきていたと言われていたが、共働きが増えた今も社内恋愛は減らない。それは何故か?が問われた「悪女(わる)」第5話。「社内恋愛は身を滅ぼす」。峰岸(江口のりこ)から新たな出世100か条を聞いた麻理鈴(今田美桜)が次に異動することになったのは、社内恋愛禁止の部署だった。
課長の三島(山口智充)率いる営業四課。そこは社内恋愛禁止だけではなく、生産性を上げるために夜8時以降の残業禁止、週休2日は絶対!のルールが設けられていた。表向きは働き方改革により、ワークライフバランスが整った職場。しかし、実は退社後も休日も24時間臨戦態勢で連絡を取り合う“仕事大好き人間”の集まりだった。
バレンタインの目玉企画に参加することになった麻理鈴も、最初は恋をパワーに頑張っていたが、次第にチーム三島の勢いに飲まれ、ついにはT・Oさん(向井理)のことを忘れてしまう。
そんな中、チームのメンバーが隠していた秘密が次々と明らかに。営業四課はカップルだらけで、家での残業・休日出勤も当たり前。何より課長の三島自身が、身体を壊してしまうほど働き詰めだった。
所詮、仕事は仕事。人生の一部でしかない。なのに、日本ではどうしても“仕事が全て”になってしまいがちだ。オフィスラブが減らない理由は「仕事が楽しすぎるから」という結論に至った麻理鈴。
楽しいから、寝る間も休む間も惜しんで働いてしまう。だから倒れることもあるし、外で恋する余裕もない。だけど、本当にそれでいいのか?という麻理鈴の問いかけは、私たち一人ひとりに向けられている。
峰岸が上司との不倫疑惑で備品管理室に飛ばされたように「社員間でのトラブルを避けるため」とか、「安心して働ける職場にするため」とか、社内恋愛が禁止される理由は色々とある。だけど一番重要なのは、「“仕事が全て”と社員に思わせないため」なのかもしれない。
三島課長が料理教室にハマり、プライベートも大事にするようになってから営業四課は変わった。社内恋愛禁止のルールは撤廃されたが、みんなが職場の外に目を向けるようになり、自然と課内カップルは破局。社内で恋愛することは決して悪いことではないが、そうせざるを得ない状況はなくなった方がいい。
一方、麻理鈴を中心とした社内恋愛はますます盛り上がりを見せる。小野(鈴木伸之)が麻理鈴に少しずつ惹かれ始めている中、なんと第6話では清掃バイトの山瀬くん(高橋文哉)がオウミに入社。麻理鈴の後輩となる。
「悪女(わる)」第二章では、四角関係に決着がつくのだろうか。
(文:苫とり子)
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