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「先生のおとりよせ」第12話:向井理×北村有起哉、俳優のプロ同士が届けてくれた“最高のコラボ作品”

ⒸAN,YE(L)/TX
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向井理×北村有起哉がタッグを組む、新感覚グルメドラマ「先生のおとりよせ」が2022年4月8日よりスタートする。

中村明日美子、榎田ユウリの共著による同名作で、向井はドSで無愛想官能小説家・榎村遥華を、北村はフェミニンでドMな漫画家・中田みるくをそれぞれ演じる。

本記事では、第12話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。


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「先生のおとりよせ」第12話レビュー

素直じゃなくて、憎たらしい。その実、だれよりも繊細で人と関わることに臆病な榎村(向井理)。そんな彼を母親のごとく、ときには恋人のように深い愛情で包んできた中田(北村有起哉)。

ふたりの関係を表すには難しいが、不器用に絆を育む様をずっと見守り続けたくなるドラマ「先生のおとりよせ」がついに最終回を迎えた。

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榎村が尊敬する女流作家・壇ノ浦蜜子(高岡早紀)の存在をめぐり、口論になった挙句に"解散”の決断を下したふたり。コラボ作品『花魁ヴァンパイアKYOKO』の最終回に向け、着々と事は進んでいった。

中田は榎村との気まずい雰囲気を払拭するため、新たに蜜子とのコラボが決まった彼の門出を祝福してあるおとりよせを届ける。青森県弘前市にある農園・タムラファームから、りんごのスパークリングワイン「タムラシードル」だ。

タムラファームの田村昌司氏と、丹波ワインの黒井衛氏。意気投合したふたりが「世界に通用するお酒を一緒に作ろう」と手を取り合った結果、タムラシードルはシードルの国際品評会で最高賞のポムドール賞を受賞した。りんごのプロとお酒のプロが出会ってできた、まさに最高のコラボ作品だ。

『花魁ヴァンパイアKYOKO』は読者アンケートで1位を獲得することができなかった。でも、蜜子となら榎村は最高のコラボ作品が生み出せるはずだと中田は「タムラシードル」を通して伝えたかったのだ。

彼の粋な姿勢は最初から変わっていない。最初の打ち合わせで中田が榎村への挨拶の品として「河北栗子」を選んだも、面倒くさいように思える皮を剥く作業が人と人との距離を縮めることになると分かっていたから。

「おとりよせの先にある、食べる相手の顔を想像して品を選ぶところは、俺にはなかった発想だ」

そんな榎村の言葉を聞き、中田が思い出したのは祖母が亡くなった時に彼が思い出の「焼きまんじゅう」をお土産として買ってきてくれたこと。相手が何を必要としているのか。どうしたら喜んでくれるのか。おとりよせ選び一つ取っても、相手のために"心を尽くす”姿勢を榎村は中田から教わった。

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本作は、両親が共働きで幼少期に寂しい思いを抱え、さらに小説家になってからは蜜子とのコラボで挫折を経験し、人と関わることにトラウマがある榎村の成長物語だったと思う。

中田、そして編集長の今日子(橋本マナミ)から、偏屈で少し行き過ぎた嗜好を持つ自分のパーソナリティを認めてもらえた。その事実が自分の殻に閉じ籠った彼を以前より広い世界に連れ出したのだ。

自分にとって今一番必要な存在は誰なのか。考えた末に榎村はコラボ相手として自身を選んでくれた蜜子に断りの電話を入れる。というより、彼の気持ちを汲んで、蜜子は自ら撤回を申し出た。彼女もまた、『花魁ヴァンパイアKYOKO』を読んで、榎村の才能を最も引き出してくれる存在に気づいたからだ。それは紛れもなく、中田だった。

急いで中田のもとに向かう榎村。その姿をみた東雲さん(財前直見)の「ラブストーリーなの〜〜??」という、私たち視聴者の心を代弁したセリフには笑ってしまった。主人公が本当に大事な存在に気づく、という展開はまさしくラブストーリーにしか見えない。

しかも、ふたりの心が再び通じ合った瞬間に『花魁ヴァンパイアKYOKO』が日本コミックアワードの大賞を受賞したことが発覚。官能小説家と美少女漫画家、プロ同士が出会ってできた最高のコラボ作品が「タムラシードル」のように人から認められたのだ。

おじさんふたりが最高の笑顔で抱き合う光景がこんなに愛おしいとは。その後の授賞式で「賞を取れたのは彼のおかげです」とか、感謝の言葉を述べたりしないところがまた彼ららしい。授賞式を抜け出し、マンションに戻ったふたりが慰労として行ったのは、もちろん“おとりよせ”で乾杯。

鬼女島くん(神尾楓珠)がいつもの笑顔で届けてくれた大浦屋「八戸名物せんべい汁」にふたりは舌鼓を打つ。榎村が幼い頃、家族全員が揃ったときに食べた思い出の味だ。

「おとりよせで銘品に出会うたびに感じていた。一人のプロとして負けてはいられない」と、榎村。職種もジャンルも超えて感動させられたり、背中を押されたり。私たちも、作り手の熱き思いに心を動かされることが往々にしてある。本作に登場してきた“おとりよせ”も、榎村と中田が最高のコラボ作品を生むために必要不可欠な存在だった。

「俺たちには最高の味方がついているだろう」

「美味しい味方。それが私たちの、先生たちの、先生のおとりよせ!」

たくさん笑えて、ときにホロッとさせられて、ふたりの大人の友情に心が温まる。向井理と北村有起哉という、俳優のプロ同士が届けてくれた最高のコラボ作品「先生のおとりよせ」も私たちの一週間を支える銘品だった。

今もどこかで彼らが演じた榎村と中田が銘品を生み出していると想像しながら、負けてられない!という気持ちで日々を乗り越えていきたい。

(文:苫とり子)


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