金曜映画ナビ
<吉野北人>真逆の役柄で魅せる、沼の深さ|『ハイロー』最新作公開!
<吉野北人>真逆の役柄で魅せる、沼の深さ|『ハイロー』最新作公開!
(C)2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会 (C)髙橋ヒロシ(秋田書店) HI-AX
▶︎『HiGH&LOW THE WORST X』“吉野北人”の画像を全て見る
THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカル・吉野北人。
“スリボ”とも呼ばれるように、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカルは吉野のほか、川村壱馬、RIKUが担っている。タイプの違う声色がさまざまなカラーを見せ、多くのファンを魅了している。
2021年上半期国宝級イケメンランキングNOW部門では2位にランクイン。最近では、ドラマや映画でもその存在感を示している。
観ている者の心を掴む、その魅力とは。
[※本記事は広告リンクを含みます。]
「魔法のリノベ」末っ子感がたまらない
2022年夏クールで放送中のドラマ「魔法のリノベ」。リノベーションをテーマとしたドラマだ。
大手リフォーム会社で営業のエースとして働いていた真行寺小梅(波瑠)は、社内の人間関係のトラブルで退社、家族経営の小さな工務店「まるふく工務店」に転職。
転職してきた小梅は、「まるふく工務店」のちっとも成約がとれない営業・福山弦之介(間宮祥太朗)とバディを組むことに……。
吉野は弦之介の弟、竜之介を演じている。福山家の末っ子で、クールなように見えてちょっと抜けているところがかわいい。「まるふく工務店」では設計を担当している。
真行寺小梅(波瑠)に次第に心惹かれるようになり、第7話では帰省中だった小梅のもとに押しかけ、ちゃっかりと真行寺家に居座ってしまう。戸惑う小梅に対し(小梅は弦之介に気持ちが向いている)竜之介は積極的にアプローチしていく。
そもそも、呼ばれてもいないのに実家に行く時点でちょっとびっくりなのだが、末っ子らしいほんの少しと甘え上手なところと強引なところ、それでいて小梅のサポートを的確にできる機転の早さ。
もちろん、自分の気持ちを匂わすことは忘れない。「モテる」という設定そのままに「そんなんされて好きにならん女子がおるか?いや、おらん」というアプローチを展開する。
思いが成就するかはともかく、そのキュートさはずっと見ていられる。第7話をずっとリピートしていたい。
やりすぎず、物足りなさもなく「こんなアプローチをしてほしい」を嫌味もわざとらしくもなく演じてしまうポテンシャルの高さを感じてしまう。
『私がモテてどうすんだ』ちょっとクセのある役も魅力的に
2020年に公開された『私がモテてどうすんだ』では主人公の六見遊馬を演じていて、本作でも無双がすごい。
ぽっちゃりで腐女子の花依(富田望生/山口乃々華)が、推しアニメキャラが死んだショックで体重が激減し美少女に大変身。同じ高校の美少年たちにモテまくってしまう……というストーリー。六見は花依が所属する史学部の先輩だ。
(C)2020「私がモテてどうすんだ」製作委員会 (C)ぢゅん子/講談社
六見自身も歴史オタクで、ちょっと天然。花依のことだけでなく、ライバルたちのことも「好きだよ」と言えてしまう、つかみどころがない役だ。
痩せた花依は同級生からも花依だと気付いてもらえなかったが、六見だけは平然と挨拶をする。
「ちょっと痩せただけ」と意に介さない。この出来事が物語の冒頭のことなのだが、もうこの時点で六見一択ではないのですか?違うの?どうして?
だって見た目に惑わされずに自分のことを見てくれていたっていうことでしょう?
(C)2020「私がモテてどうすんだ」製作委員会 (C)ぢゅん子/講談社
その後も花依の趣味に興味を示し、大量のBL本を見ても動揺することなく「一番好きな本を教えて」と言う。もっと君のことを知りたいから、と。
ある種定番とも言えそうなセリフなのに、言わされている感がない。場合によっては、寒く聞こえてしまいそうなのに、真摯な言葉に聞こえる。
セリフが似合う理由は穏やかな空気と、話し方だろうか。低めの声、ゆったりとした話し方は自然と相手をリラックスさせる。
そして、そこに添えられる笑顔よ……。
『HIGH&LOW』シリーズで魅せるワイルドな姿
かと思えば『HIGH&LOW THE WORST』である。
SWORD地区最凶の不良高校・鬼邪高校の全日制で頭を張る花岡楓士雄(川村壱馬)。
吉野が演じるのは楓士雄の中学時代の友人で、親友の高城司だ。最初は周りに期待されつつも、楓士雄が転入してきたことで、テッペンを取ることに迷いが生じる。『HIGH&LOW THE WORST』では苦悩しつつも、楓士雄の隣にいる決断をする。
今では素直で真っすぐ、どちらかという猪突猛進の楓士雄を冷静に見守り支え、そしていざというときはストッパーの役割を果たしている。(あとたぶん楓士雄のことが大好きだと思う)
(C)2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会 (C)髙橋ヒロシ(秋田書店) HI-AX
ハイローといえば、やはりド派手なケンカがメイン。本当に、甘いセリフを言う役柄とは全く真逆である。険しい表情になるとより目力が強くなり、甘い低音は腹に響くような、ドスの効いたものに。
佇まいだけで「あ、この人を敵に回したらダメだ」ということを悟らせる。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEでマイクを握っているときは微塵も感じないのに、ハイローでは途端にケンカがいかにも強そうだとビビッてしまう。
観ているだけで伝わる、ピリッとした空気。もはや、空気だけでケンカ相手に勝っている。
もっといろんな“吉野北人”を見たい
(C)2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会 (C)髙橋ヒロシ(秋田書店) HI-AX
全くタイプの異なる作品で、纏う空気が異なるのは当たり前かもしれない。ただ、吉野北人の場合は真逆だ。
「こんな役もやれるんだ、意外!」ではなく「これも吉野北人なんだな」とすんなりと思えてしまう魅力がある。作品が持つ空気にするっと合わせてしまう。それだけ自由自在に自分の空気を変えられる人なのかもしれない。
真逆の役柄を演じたら「こっちのほうがいいな」と好みの役柄が分かれそうなものだが、真逆でも違和感なく受け入れられるのも不思議なところ。
これだけの振り幅がある役をすんなり演じられるということは、むしろ今後どんな役が来てもいけるのでは?という話である。とびきり甘いラブストーリーのヒーローも、モテモテのエリートの役も、それこそめちゃくちゃクズな男の役も。
可能性と期待しか感じられない吉野北人、これからも一体どんな姿を見せてくれるのか、楽しみだ。
(文:ふくだりょうこ)
■『私がモテてどうすんだ』配信サービス一覧
| 2020年 | 日本 | 90分 | (C)2020『私がモテてどうすんだ』製作委員会 (C)ぢゅん子/講談社 | 監督:平沼紀久 | 吉野北人/神尾楓珠/山口乃々華(E-girls)/富田望生/伊藤あさひ/奥野壮(男劇団 青山表参道X)/上原実矩/坂口涼太郎/水島麻理奈/ざわちん/中山咲月/優希美青/宮崎秋人/戸田菜穂 |
>>>dTV
>>>U-NEXT
>>>Hulu
>>>ひかりTV
>>>NETFLIX
>>>Amazonビデオ
>>>J:COM
>>>FOD
>>>TELASA
>>>Paravi
>>>RakutenTV
>>>iTunes
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。