【最終回】「シー・ハルク:ザ・アトーニー」MCUドラマ史上屈指の衝撃回!予測不可能なラスト
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マーベル・スタジオが送るドラマシリーズの最新作「シー・ハルク:ザ・アトーニー」が2022年8月18日より配信された。
突如、強大なパワーを手に入れた女性弁護士・ジェニファー。緑の怪物・ハルクの後継者“シーハルク”となった彼女の運命やいかに……。
本記事では、「シー・ハルク:ザ・アトーニー」第9話(最終話)の魅力をマーベル好きのライターが紐解いていく。
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ドラマ版へのオマージュ
物語の冒頭では、何ともレトロな映像でこれまでのシー・ハルクが紹介された。のちに主人公・ジェニファーの夢だったことが明かされるが、これはかつて放送されたドラマ「超人ハルク」OPのオマージュである。
劇中ではその後、「超人ハルク」を思わせるナレーションまで登場するなど、かつてのドラマファンには嬉しいサプライズ要素が盛り込まれたエピソードとなった。
また今回は、世間の目にさらされるシー・ハルクが、まさに逃亡者のように安息の地を求める展開となった。ドラマ「超人ハルク」は、科学者ブルース・バナーがハルクに変身する能力の治療方法を追い求め、安息の地を探す物語でもある。
そのため今回はストーリーそのものが、ドラマ版に通ずる内容といえるのかもしれない。ちなみに「超人ハルク」では、前回のエピソードで大きな存在感を残したヒーロー・デアデビルも登場。日本では、「超人ハルク 敵か? 味方か? テアデビル」のタイトルでソフト化されている。
ハルクキングの正体
これまでのエピソードで、物語の黒幕としてシー・ハルクを追い詰めてきた人物・ハルクキング。
今回のエピソードでは、その正体が明かされた。過去、数話登場した男・トッドである。
彼は主人公が出会い系アプリで出会い、のちのエピソードでは職場で再会した人物。シー・ハルクの能力に魅せられた彼は、彼女の血液を採取し、自身に打つことで同様の力を手に入れることになった。
のちのシリーズに繋がる新キャラクターかと思いきや、思わぬ小物が黒幕だったという展開は、予測不可能だった。
“第4の壁”崩壊
今回のエピソードでは、物語の登場人物が現実世界を踏まえて、行動をするメタフィクション展開が印象的なエピソードとなった。
マーベル作品としては、過去に『デッドプール』などが鑑賞者側に語りかける演出が登場人物と受け手の間にある「第4の壁」を飛び越えていると話題になったが、今回はそこに留まらず、現実世界にやってくるという衝撃展開に……。
ディズニープラスのサイトから飛び出し、マーベルのメイキングシリーズ「マーベル・スタジオ アッセンブル」の世界(つまり、現実世界)へやってきたシー・ハルク。
彼女はドラマの製作陣へ会いに行き、マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギの元へ向かうが、そこにいたのは高性能のロボットだった……という膨大なマーベル作品を踏まえた内輪ジョークまでが展開された。
この展開を踏まえると、今後は『デッドプール』との共演もあるのかも……。
ちなみにこの場面、ケヴィンの元へ向かうシー・ハルクの様子は、『アイアンマン2』のブラック・ウィドウ格闘シーンのオマージュと思われる。ブラック・ウィドウは、マーベルの映画シリーズにおいて、初めて登場した女性ヒーローともいえ、彼女にオマージュを捧げる名場面だったといえる。
ハルクの息子登場
今回のエピソードでとりわけ衝撃的だったのは、惑星・サカールから帰ってきたハルクが、10代~20代と見受けられる彼の息子・スカーを連れてきたこと。
原作では「プラネット・ハルク」というエピソードでカイエラという女性と出会ったハルクが、のちの「ワールドウォー・ハルク」で、その間の息子・スカーと出会う物語が展開。
映画シリーズの過去作『マイティソー バトルロイヤル』では、ハルクが惑星サカールに行ってた時期、約2年間の出来事が詳しく明かされておらず、これは後の物語で描かれることになるであろう。
以上、今回は様々なサプライズが詰め込まれたドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」最終回を紹介した。
過去のMCUドラマにない挑戦的な物語となった本作。今回、描かれた様々な要素が今後どのように回収されていくのかにも期待が高まるエピソードであった。
(文:TETSU)
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