「クロサギ」第2話:黒崎は全てを知ってクロサギとなった
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King & Princeの平野紫耀主演のドラマ「クロサギ」が2022年10月21日放送スタート。
人気マンガ「クロサギ」が2022年を舞台に、新たにドラマ化。平野が演じるのは詐欺によって家族を失った主人公・黒崎。詐欺師を騙す詐欺師「クロサギ」として暗躍、そして家族を奪った最大の宿敵に挑んでいく。
本記事では、第2話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「クロサギ」第2話レビュー
今回、黒崎(平野紫耀)のターゲットとなるのは探偵の川中(新納慎也)。好きな人に出会わせるという「出会わせ屋」をやっており、芸能人に会わせることも可能だという。
推しに会いたい江本美知留(八木莉可子)は、まんまとその手口に引っ掛かり、200万円を奪われてしまう。黒崎はその金を取り返してあげるというが……。
第2話では黒崎を含め、周りの人物のキャラクター、関係性が深められていった。
まずは氷柱(黒島結菜)が住んでいるアパートの大家は黒崎で、部屋も隣だということ。
否応にでも2人は顔を合わせることになる。
そして桂木(三浦友和)。
前回、シロサギの白石(山本耕史)が桂木に向かって「起業セミナー詐欺の設計図を描いたのはあなたですよね?」と尋ねていた。そしてこのことを黒崎は知っているのかと。
その答えはあっさりと出た。黒崎は知っている。
桂木の目元には小さな傷跡があるが、これは黒崎が家族の恨みを晴らすために、ナイフで傷つけたものだった。
黒崎が家族を失ったのは高校生のとき。そのあと、一体どのような現実を知ったのか。黒崎は桂木に「この世界で生きたい。詐欺師になりたい」と詐欺を教えてほしいと乞い、土下座をするシーンの回想も。詐欺師を騙す詐欺師になるために頭を下げる。
家族を奪った御木本(坂東彌十郎)への復讐はもちろんのこと、黒崎の最終目的はやはり桂木なのかもしれない。
が、桂木の真意も読めない。自分の身が危うくなるかもしれないような男を育てているのだ。
ただ、利用するだけのつもりなのか、それともほかに理由があるのか。
一方で、黒崎と氷柱が暮らすアパートの住人が、ある詐欺に遭ってしまう。
黒崎はそのお金を取り返してあげようか、と言うが、氷柱が噛みつく。自分の父親のように詐欺の片棒を担がせる気なのかと迫る。
氷柱には黒崎のことが全く理解できない。とにかく自分の正義を振りかざし、黒崎を責める。
黒崎からしてみれば、氷柱は現実を何も知らない子どものようなものだろう。
氷柱と同い年であるにも関わらず、黒崎は氷柱のような振る舞いができない。知らなくてもいい世の中の真実を知ってしまっているから。
正論をぶつける氷柱を見ているのは少ししんどいけれど、彼女の存在がなければ、詐欺という本来なら「悪いこと」が正当化されてしまう。そういう意味で、彼女は物語の中での倫理なのかもしれない。
順調にシロサギを食っている黒崎だが、警察も動き出し、黒崎に迫る。
第2話ラストでは、刑事の神志名(井之脇海)が黒崎の目の前に現れ、いきなり殴る場面も。どんな理由があったとしても突然殴るようなことはあってはならないと思うが、神志名は何か特別な感情があるのか。
次回、白石が存在感を増してくる。
ほとんど、素を見せない黒崎の表情はどのように動くのだろうか。
(文:ふくだりょうこ)
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