2022年放送!“癒やされるアニメ”おすすめ「5選」

©ちみも

心を癒してくれるアニメは尊い。

特に仕事や人間関係で疲れているとき、嫌なことを忘れたいときに観ると、無条件で自分を包み込んでくれるような温もりがある。

“癒し”の定義はさまざまだが、本記事では観ると心が温かくなる作品を「癒しアニメ」として、2022年に放送されたおすすめの5作品を紹介していく。

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1:「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」



2022年10月からテレビ東京ほかにて放送中のアニメ「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」

のんびりとした性格の高校1年生の“せるふ”が廃部寸前だったDIY部に入り、部長のくれい・たくみ・しー・ジョブ子・ぷりんたちとモノづくりを通して成長していく作品。作中では、ブックスタンドやシーグラスなど毎話何かを作っているため、観ていると自分も手を動かしたくなる。



本作は、主人公のせるふが癒しの権化と言っても過言ではない。常に楽しいことを考えているため、いつもニコニコした表情をしているのが特徴。すぐに上の空になって、道で転んだり壁にぶつかったりと、怪我が多い。大丈夫かな……?と観ている側は心配になるが、本人は「ま、いっか!」と屈託のない笑顔で気にしない様子。日頃、色々と気を配って生活している人は、せるふの姿勢が少しうらやましくなるはずだ。

そして、せるふの声にも癒される。せるふ役は、アニメ「黒の召喚士」でアンジェ役を務めた稲垣 好が演じる。優しくて穏やかな声色は、のんびりしたせるふにピッタリとハマって聴き心地がいい。



せるふだけでなく、せるふが暮らす街も穏やかである。PINE JAMがアニメーション制作を手がけた本作は、金属加工のまち・新潟県三条市が舞台。せるふたちの通学路にある商店街には、昔ながらの趣を感じる。淡い色遣いで優しいタッチ。イヌやネコ、ブタといった動物たちも登場するなど、癒しの要素がたくさん詰まっている。

そして、本作における1番の癒しは、アニメ全体に流れる「失敗してもいい。それが個性になる」という空気感だ。不器用なせるふは何度も失敗するが、誰も彼女を否定しない。曲がったネジは個性と捉え、「味があって悪くない」と笑って受け入れるのだ。

失敗を許し、相手の得意なことを認め、それぞれが自分の個性を活かしている作品。落ち込んだ時にまた観たい。

2:「PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL」



2022年10月よりテレビ東京「イニミニマルモ」内にて放送中の「PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL」

本作は、世界でも大ヒットとなった第1期「PUI PUI モルカー」の第2期作だ。羊毛フェルトで作られたモルカーを撮影して制作するストップモーションアニメで、モルカーの声は本物のモルモットが担当している。

「PUI PUI モルカー」シリーズの一番の癒しは、モルカーたちだろう。まずは見た目である。見るからにふわふわとした羊毛フェルトの質感、ちょこちょこ動き回る手足、くりくりとした愛くるしい瞳がたまらない。そして、何とも言えない声で鳴く様子にキュンとする。

彼らの動きや表情にも目が離せない。事故を起こして震えたり、怖くて泣いたり、ムシャムシャと好物のキャベツを食べたり……。動きや表情のバリエーションが豊かで、楽しい。

第2期「PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL」は、モルモットが車になった世界という舞台はそのまま、事故を起こしたモルカーと人間たちが連れて行かれた「ドライビングスクール」で巻き起こる出来事を描いている。

“ドライビングスクール”の名の通り、モルカーも人間も安全な運転を学び直す。クセが強くガミガミ怒る教官がいて、モルカーや人間たちは見た目や規則についてよく注意されている。モルカーたちが身につけていたアクセサリーを剥ぎ取ったり、白く塗ったりと、乱暴なことをしているため見ていてかわいそうになる。だが、最後にはモルカーたちが団結して抵抗していたため、痛快だ。

またスクールではなく、海底トンネルや月面で教習を受けていたのが印象に残っている。魚やサメと遭遇してびっくりしたり、不思議なうさぎを追いかけたりと、未知な生き物と交流する様子も多く描かれていた。

どのモルカーたちも好奇心旺盛で、どんどん新しい表情を見せる。何をしていてもかわいい彼/彼女たちは、癒されたい人の心に刺さること間違いなしである。

3:「ちみも」



2022年7月にテレビ東京ほかにて放送された「ちみも」

変幻自在に動き回る12匹の謎の生き物「ちみも」とは、魑魅魍魎(ちみもうりょう)のこと。物語は、めい・はづき・むつみの鬼神家の三姉妹が暮らす家に、ちみもと地獄さんがやってきたところから始まる。地獄からやってきた地獄さんとちみもは「人間界を地獄にする」ために人間界に降り立ったのだが、三姉妹のペースに乗せられてなかなか上手く行かない。そんな彼らと鬼神家三姉妹のあたたかい交流を描いた作品だ。



イラストレーターのカナヘイがキャラクター原案を務めた本作は、登場するキャラクターたちがみんなかわいらしい。とくに「ちみも」たちが癒しである。鬼神家には合計12匹のちみもがやってくる。ちみもたちは模様があったり、動物っぽかったりと少しずつ特徴が異なる。普段はまん丸としているが、伸びたり潰れたりと変形自在。「ちみ〜」と鳴く高い声も愛らしい。

ちみもは食べることが大好きで、めいたちが食べ物を分けてあげると、掃除機のように一瞬で吸い込んでしまう。地獄さんのしもべでありつつも、姉妹たちにもよくなつき一緒に遊んだり、寝たりして生活に溶け込んでいる。かわいらしい存在である一方で、人間を地獄に落とす能力を持っているなど、実は恐ろしい一面もある。そんなギャップが、面白い。

また本作は、“地獄”とは真逆な「日常の幸せ」に気づかせてくれる作品でもある。



地獄さんは「人間界地獄化計画」に奔走するが、なかなか上手く進まない。人間界でご飯を美味しく味わったり、干したての布団に寝転がったりして日々楽しく過ごしているためである。全く計画通りに進んでいないし、姉妹たちからは怒られてばかりだが、それでも人間界を満喫している地獄さんを観ていると、心がほっこりする。

こうして地獄さんたちは「日常には幸せがたくさん転がっている」という事実を思い出させてくれた。忙しい毎日を過ごしているとどうしても見落としがちだが、日々の小さな幸せは“生きる意味”になり得ると思う。

仕事や勉強ももちろん大事なのだが、それだけのために突っ走るのではなく、日々の生活を大事にしようと思えた作品。ちみもたちのおかげで心が少し、優しくなれた。

4:「ぼっち・ざ・ろっく!」



2022年10月からTOKYO MXほかにて放送中の「ぼっち・ざ・ろっく!」

本作は、人見知りで友達がいない高校生のギタリスト・ひとりが、ドラマーの虹夏やベーシストのリョウ、ギターボーカルの喜多ちゃんと「結束バンド」を結成し、成長していく物語である。

高校生の少女たちが悩みながらも楽しんで、人として、バンドとして成長していく姿に癒やされる。

中でも極度の人見知りであるひとりは、人と話すことさえまともにできなかった。そのため、最初のライブはダンボールをかぶって演奏するという奇行に出る。加えてひとりは“青春コンプレックス”を抱えているため「体育祭」「青春胸キュン映画」のように、キラキラした青春を彷彿させる言葉はNGワード。会話の中に登場した途端に、自分の世界に入り込んでしまう。



そんなひとりを他のメンバーは励まし、意識を現実に戻そうと奮闘する。このメンバーたちの様子が微笑ましくて、毎回心が和む。「人気のあるバンドになる」「自分たちの音楽をやる」それぞれの夢をバンドに託し、より“結束”したバンドになるよう練習に励んでいく彼女たち。ひとりが手掛けた根暗な歌詞を、人気者の喜多ちゃんが歌う楽曲にも注目だ。

そして本作は、ひとりの妄想に毎度面白い演出が施されている。いわゆる“癒し”とはズレるかもしれないが、思わずクスッと笑ってしまう。体育祭のノリについていけないひとりを、「ひとりはみんなのために!」と叫ぶハニワに囲ませたり、人生が失敗する様子を人生ゲームのマスで表したり。あまりにも強烈な絵のため、インパクトが大きい。



またギタリストのひとりならではの描写として、弾き語りがある。現実で受け止めきれない悲しい出来事が起きると、突然ギターを取り出して即興で演奏を始める。いつも歌詞が重く、さすがに考えすぎじゃない?とツッコミたくなるほど。こうした愉快なひとりのキャラクターが表現されている演出は、もはやクセになる楽しさである。

音楽アニメとして、青春アニメとして、そして癒しアニメとして、さまざまな楽しみ方ができるのが「ぼっち・ざ・ろっく!」の魅力だ。

5:「ちいかわ」



イラストレーター・ナガノによる大人気マンガ「ちいかわ」がついにアニメ化。2022年4月からフジテレビ系列「めざましテレビ」内にて放送中だ。

本作を観ていると、ちいかわとハチワレの関係性に癒される。

ちいかわは、怖がりで泣き虫。ハチワレの持ち物に憧れ、ハチワレの行動を真似している印象だ。一方でハチワレは明るくてポジティブ。好奇心のままに行動している性格である。ハチワレは言葉を喋れるというのも相まって、一見するとハチワレがちいかわを恐怖から守ってあげているように見える。



しかし意外とハチワレは抜けている。「チャルメラ」を「チャリメラ」と言い間違えたり、変な穴に落ちてしまったりと、おっちょこちょいだ。逆にちいかわは、ハチワレの言い間違いに気づいたり、穴から助けてあげたりと、頼もしい側面を持ち合わせている。

言葉で対話しなくとも、相手の考えていることややりたいことを察し、支え合うちいかわとハチワレの関係は尊い。なにより、一緒に踊ったり食べたりしている姿が楽しそうで、とにかくかわいいのだ。

またアニメ化に際して印象的だったのは、それぞれのキャラクターの声優だ。



ちいかわ役は、TVアニメの声優に初挑戦の青木遥。言葉は話さないが、笑い声や泣き声で感情が十分伝わってくる。ハチワレ役は映画『若おかみは小学生!』で木瀬翔太役を務めた田中誠人。ちいかわに優しく話しかけたり、たまに照れたりする声が真っ直ぐで、かわいらしい。そしてうさぎ役は「月刊少女野崎くん」で佐倉千代役を務めた小澤亜李が担当。「ヤハ」「ウラ」などの奇声を通して、うさぎの不思議なキャラクター性をしっかり表現していた。

もともと大人気のマンガではあったものの、アニメで「ちいかわ」を知った人も多いだろう。声や音楽がつき、動くちいかわたちを観ていると、和やかな気持ちになる。「小さくてかわいい」存在が日々小さな冒険をしている様子は、多くの人に勇気を与えるはずだ。

疲れた心を救う“癒しアニメ”のススメ

冒頭で書いた通り、“癒し”の定義は人によってさまざまのため、今回は「観ると心が温かくなる」ことを軸に作品をチョイスした。

誰にでも、疲れて何もしたくない時や頑張れない時はある。そんな日は、ぜひ今回紹介した5作品を観てみてほしい。温かいキャラクターたちが、そっと心に寄り添ってくれるはずだ。

(文:きどみ)

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| 2022年 | 日本 | 各話24分 | ©ちみも | 監督:ぴのあると | 鬼神めい:神月柚莉愛/鬼神はづき:加隈亜衣/鬼神むつみ:能登麻美子/地獄さん:諏訪部順一 |

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