“初めて主役になれた”ウエストランド「井口の優しいところも書いてください」【M-1グランプリ2022優勝会見レポ】
ファンの心を揺さぶり続けた2022年のM-1
今年は、過去最多となる7261組がエントリし、約5ヶ月間に渡り開催された同大会。その間、応援しているコンビの結果に一喜一憂したり、新たに好きになるコンビが生まれたお笑いファンも少なくはないだろう。そんな同大会で、決勝に駒を進めたのは、真空ジェシカ、ダイヤモンド、ヨネダ2000、男性ブランコ、さや香、ウエストランド、キュウ、カベポスター、ロングコートダディの9組。予選からM-1を追いかけてきたお笑いファンなら納得するラインナップだった。
決勝のネタ順は「笑神籤(えみくじ)」により決定。トップバッターを務めたのは、カベポスター。その日の基準になりがちなため、点数が厳し目となる傾向にある中で634点(平均90.6点)をマークした。
また、3番手には、本大会の前に行われた敗者復活戦から決勝常連組のオズワルドが登場。事前に公開されたティザー映像内で、ウエストランド井口が「(決勝に)どうせ来るんだろ?」と問いかけたのに対し、「当たり前でしょ!」と返答した伊藤の言葉が現実になるというエモーショナルな展開になった。
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ファイナリスト10組がネタを披露した結果、最終決戦に上がったのはタイタン所属のウエストランド(659点)、吉本興業所属のロングコートダディ(660点)、吉本興業所属のさや香(667点)の3組。そして、各々が2本目のネタを披露したあとで、審査員7人中6人の票を獲得したウエストランドがチャンピオンに選ばれた。
実を言うと、会見の控え室に集まった記者からのウケ度合いは、1本目、2本目ともにダントツだったウエストランド。新王者に選ばれたのも納得だ。
通常運転の新王者・ウエストランド
▶︎本記事の画像を全て見るファイナリストが決まった直後に行なわれた優勝者会見には、さきほどM-1王者となったばかりのウエストランドが登場。その様子をレポートしよう。
ーー過去最多組数が出場したM-1、どうでしたか?
井口:1回決勝に出たことがあるからといって、常に緊張感はありますから、本当に嫌でしたね。なので、優勝して1番嬉しいのは、もうM-1に挑戦しなくてもいいんだと思うと1番嬉しいですね。とにかく予選が大変だったので。どっちみち、あと1回だったんですけど。
河本:………。
井口:しゃべれ、何か!
河本:あー! もう出なくていいという……。もうちょっとね、予選の数を減らしていただいても、とは思います。いまだに優勝した実感がないんですけどね。
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ーー賞金の使い道は? どのように分けるか決めていますか?
井口:本来であれば(ネタを作っている)僕がもらうというところですが、僕のピンの仕事も折半にしているので。ぜひ、ここに集まった皆さんには「井口優しい」と言うことを書いていただきたいです。
ーー(笑)。
井口:まあ、賞金も嬉しいのですがチャンピオンになれたということが1番大きいとは思うので、忙しくなっても体にガタが来ないように、賞金を使って体のメンテナンスをしたいです。常にマッサージをするくらいの気持ちで。
河本:ふーん。
井口:ふーん、って(笑)。
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河本:娘が2人いるのですが、今年崩してしまった学資保険に補填したいと思います。
ーー大会前に爆笑問題さんから言われたことはありましたか?
井口:太田さんから審査員ではなく、とにかくお客さんと、テレビを見ている人を笑わせることに集中しろと言われていました。あと、今回披露したネタができた時に田中さんが「このネタいいじゃん!」って言ってくれたのに、「(褒めてくれたネタを)やるんです」と言ったら1ミリも覚えていませんでしたね。さすがにちょっとは喜んでくれるんじゃないかと思っているので、爆笑問題のおふたりと、太田光代社長には早く会いたいです。
河本:僕は……。
井口:どうせないだろ。それか言えないか。
河本:あー1つあった! 太田さんには、ネタが飛びそうになったら、放送禁止用語を言えって(笑)。
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(撮影・取材・文=於ありさ)
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