M-1で大活躍「ロングコートダディ」と「男性ブランコ」お笑いファンが注目するその魅力
この漫才日本一を決める決勝の場に、キングオブコント・ファイナリストの肩書も持つ2組がいたのはご存知だろうか。
それは「ロングコートダディ」と「男性ブランコ」だ。
ロングコートダディはずっと関西で活躍しており、現在は「よしもと漫才劇場」看板の1組に。5年ほど前から東京で活動している男性ブランコも、元々は関西を拠点としていた。
芸歴も近い2組は、定期的に「男性ダディ」という名のライブを開催。コントを主戦場としていた2組だが、ここ数年は漫才にも力を入れメキメキと頭角を現す。コントで切磋琢磨していた2組が、今年は漫才で競い合ったのだ。
ここではコント師でもあり漫才師でもある2組の魅力について語っていきたい。
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男性ブランコの魅力・1「不思議で優しい、独自の世界観」
男性ブランコは2人ともメガネをかけた、浦井のりひろと平井まさあきからなるコンビだ。一見、素朴な印象の2人。しかしネタが始まった瞬間、ちょっぴり変わったキャラクターや不思議な世界観に引き込まれる。童話のようなテイストのネタもあれば「世にも奇妙な物語」を彷彿とさせる雰囲気のものなどさまざま。あらゆる世界観を演じ分ける、2人の高い演技力と声の良さも男性ブランコの魅力のひとつだ。
先日のM-1では「音符運び」のネタを披露。準決勝の配信でもおおいに笑わせてもらったが、決勝ではさらに浦井さんの倒れ方がブラッシュアップされているように感じた。
漫才でもコントでも男性ブランコのネタに共通するのは、どこか不思議な世界観と心が温かくなる優しさだ。この「音符運び」も2人の表現力や発想力が、存分に発揮されたネタだった。未見の方はぜひ見てほしい。
男性ブランコの魅力・2「印象に残るワードセンス」
筆者が男性ブランコの虜になったのは、下記のコント「授業参観に姉がゆく」を劇場で見たときだった。巧みな構成はもちろんのこと、セリフで使う単語のセレクト、言い回しのひとつひとつに衝撃を受けた。
このコントのタイトルだって「授業参観に姉が行く」ではなく「姉がゆく」であるし、冒頭で弟の授業参観に行くために準備している姉は「おしゃれをする」や「着飾る」などの言葉は使わない。姉から発せられたのは「世界はこれをおめかしと呼ぶんだぜ」というセリフだった。
男性ブランコの2人が作る世界には、魅力的なワードがあふれている。そのため真似したくなる言い回しや単語も多いし、とても印象に残るのだ。
男性ブランコの魅力・3「新たな形も提示する、ライブ愛」
男性ブランコのトークやインタビューを見ていると、2人の夢・やりたいことはほぼ共通している。それは「全国をまわるライブをやりたい。ライブにたくさんのお客さんが来てほしい」ということだ。今後、男性ブランコはテレビ番組をはじめ、演技力の高さからドラマ・映画からのオファーも殺到するだろう。でも2人の根底にあるのは「メディアで爆売れしたい」というよりも、きっと「お客さんに喜んでもらえる、自分たちのライブをたくさんしたい」なのだ。
そんな男性ブランコは、新しいライブの形を常に模索している。先日は、サンシャイン水族館でオンライン限定のコントライブが行われた。水族館には何時間でもいられると話す、水族館愛あふれる平井さんならではの場所での開催だった。
今後、男性ブランコそれぞれのキャラクターが浸透して、誰もライブを開催していなかった場所や、こちらが驚くようなシチュエーションでのライブが開催されるのではないかと期待が募る。
https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/products/danseiblanco-221209-2100
ちなみに水族館の生物たちとの幻想的なコントは、12/23(金)まで配信で視聴可能だ。
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