2月24日（金）、お笑い芸人特化ラジオアプリ「GERA」にて新番組「もののけのラジオ無双」がスタートする。

今回、CINEMAS＋は同番組の初回収録に密着。

普段はYouTubeなどを中心に活動しているもののけが、芸人特化のラジオアプリでどのように“無双”するのか。YouTubeや、Radiotalkなどとどのように差別化する予定なのか。

初回収録の前に、同番組をともに手がけるTPこと高橋雄作と、もののけに話を聞いた。

変幻自在な声で王道ラジオを魅せる

少し緊張した面持ちで始まった初回収録。芸人ではないもののけの、記念すべき第一声は「TPの頑張れラジオ〜！」。作家のTPがstand.fmでコンスタントに発信している番組のタイトルだ。

そこから約5分。たっぷりと時間をかけて、もののけ氏はなかなかタイトルコールをしないというボケを炸裂させる。初っ端から台本通りにはいかないサプライズに、TP氏から「そのボケいつから考えていたの？」とカンペでツッコまれる一幕もあった。

ラジオらしく「もののけの目撃情報」「テーマトーク無双」の2つのコーナーも。「テーマトーク無双」では、もののけの変幻自在な声を生かし、FMラジオのおしゃれパーソナリティー風に、いろんなテーマを爽やかに変換。リスナーからの無茶振りに、迷うことなく打ち返すさまはさすがだ。

これまでの番組とはまた毛色の違う、1回の放送の中で「本当に1人？」と思わせるような「もののけのラジオ無双」。全13回での配信予定とのことなので、ぜひともチェックしてほしい。

もののけ&TPがGERAで挑戦したいこと

――GERAで番組を持つことで、もののけさんを初めて知る方もいらっしゃると思います。もののけさんは、現在どのような活動をされているのでしょうか？

もののけ：YouTubeなどをやっていて、お笑い好きで自分もこじらせてるみたいな人たちに「俺、もののけ知ってんだぜ？」って言われるような存在を狙っています。本当は大喜利のライブとかに出たいのですが、自分が課した“顔出しをしない”というルールのせいで、出れないんです。それから、今作家業もやっているので、YouTubeをやりつつ裏方業にも力を入れて行けたらいいなと思っています。

――番組を始めることになった経緯を伺いたいのですが……。

もののけ：TP（高橋）は、情にアツい男なんですよね。男気があって……。

TP：コメント映えしやすいこと、無理に言わなくていいよ（笑）。

もののけ：いやいや、本音です！　自分の近くの人間を「絶対に売れさせるぞ！」という気持ちがある方なんですよ。

――そもそもおふたりの出会いのきっかけは、なんだったのでしょう？

もののけ：TPさんがテレビ朝日を辞めて、自分の会社を立ち上げて自由にコンテンツを発信していくということになったすぐ後くらいに「お茶しながら話聞いてくれる人がほしい」とSNSで言っていて、会ったこともないTPさんにDMさせていただいたんですよね。僕、話聞くのめちゃくちゃ得意だから。それがきっかけで会ったら、TPさんにハマったんです。

――（笑）。

もののけ：実は、半年前にも連絡したことがあったのですが、そのときは無視されて……。

TP：それは気づかなかったのよ！　たくさんDMくるから（笑）。

――TPさんから見た、もののけさんの第一印象はいかがでしたか？

TP：新宿のルノアールで、初めて会って話したのですが、気が合うなと思いました。それで、その日に僕のラジオ（「TPの頑張れラジオ」）に出てもらって、10分くらい話したときに「おもしろいな」と思って、自分のストックに入れておこうと思ったんです。

もののけ：よかった。気が合うと思われていて。今ここで初めて擦り合わせられました。

――そこからGERAで番組をやることになったのは、どんな流れだったのでしょう？

TP：独立したときにGERAさんに声をかけていただいて、何か新しい番組をやろうという話が出たんです。それで、何組か芸人を提案したときに「もののけっていう、芸人ではないのですが、ちょっとしゃべれておもしろいやつがいて……」と言ったら、GERAの担当者さんが「知ってます！」って言ってくれて、ここまで来たんです。

もののけ：年明けくらいですかね？　「話しておいたよ！」と言われて、今日（2月22日）初収録なので結構スピーディー。

TP：一応ジャブは打ちましたよ？　「ラジオとかやりたい？」って意志確認はしました（笑）。

――現在発信されているYouTubeやRadiotalkと、どのように差をつける予定なのでしょうか？

TP：王道なラジオ番組をやりたいなと思っています。YouTubeでのもののけは、コントっぽさはありつつ、1から自分で作り出したフォーマットで、結構自由にやっているんですね。それに対して、GERAでは、ラジオという古き良きもの、例えばフリートークをやって、コーナーやって、リスナーが付いて……という既存のフォーマットに落とし込んでいこうかなと。

もののけ：おお……それです、それ！

TP：みんなと同じフォーマットで戦うことで、もののけのおもしろさがさらに際立つんじゃないかなって。第1回目を収録する前だから言えるんですけど（笑）。

もののけ：音声配信に関しては、Radiotalkもやっているのですが、そこでは本当に適当にやっているんです。オープニングもなく、自由に。例えば、節分のときには「30分間、恵方巻を作って食べるので、一切しゃべりません！」というものをやりましたから。ただ、今回はラジオの形式に乗っ取ってやることで、Radiotalkとはそのように差別化していきたいなと思います。

――GERAといえば、芸人さんのラジオアプリというイメージが強くあります。TPさんは、そんなGERAともののけさんの相性の良さがどこにあると感じていますか？

TP：相性が良いかどうかは、正直まだ未知ではあるのですが、そこがおもしろいのかなと思っています。というのも、もののけさんのファンと、GERAの芸人さんのファンがめちゃくちゃかぶっているかというと、そうではないと思うんです。だから、新しいファンを引っ張ってきてくれるのではないかと期待しています。

――なるほど。TPさんは2022年秋から、GERAに参画しましたが、今後GERAでどのようなことをやっていく予定でしょうか？

TP：恩田さん（GERAチーム・マネージャー）に好かれることしか考えていない……（笑）。というのは冗談で、音声メディアを盛り上げていこうとする中で、芸人さんだけでやることに限界がきてしまう気もするんですね。だから、もののけのように、今まで参入してなかったジャンルの方々が、やってくれるようになるといいのかなと。それと同時に、今までの知見を活かして、既存のコンテンツをより強くする影響を与えられたらいいなと思っています。

（取材・文＝於ありさ）

■GERA「もののけのラジオ無双」番組情報

2月24日（金）20:00より配信（全13回）

視聴はこちら
https://radio.gera.fan/knqm