映画コラム
<解説&考察>『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』鑑賞後に確認したい“5つ”のポイント
<解説&考察>『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』鑑賞後に確認したい“5つ”のポイント
4. 「家族」とは何か
ジェームズ・ガン監督作では主に「共同体」に生きる人々のドラマが描かれ、特にGotGシリーズでは「家族」とは何かというテーマが物語の中心として描かれています。第1作では母の死を経験したピーターがGotGの仲間たちと出会い、「家族」のような関係性になり、第2作では実親・エゴと育ての父・ヨンドゥとの別れを経て、GotGの仲間たちと「家族」のような関係性を深める様子が描かれます。
本作ではGotGメンバーの別れが描かれ、それぞれが自分自身と向き合う中で「家族とは何か」という問いの答えをみつける物語と言えます。
では、本作が指し示す「家族」とはどのような関係性なのか。
それは「ありのまま」を肯定できる関係性なのではないのでしょうか。
それぞれが孤独を抱え、不完全な部分も多いGotGのメンバーは「ありのまま」を認めて協力することで悪に打ち勝ちます。
本作の終盤、ハイ・エボリューショナリーに打ち勝ったロケットが彼に語る言葉からもそれは強調されていました。
まさしく家族とも言えるGotGのメンバーですが、今回のラストではピーターが祖父のいる地球に戻る決断をしたことをきっかけに道を分かつことになります。
過去からやってきたガモーラの「ありのまま」を認め、別れを決意した彼はついに地球に帰っていくことを決めるのです。
GotGシリーズではこれまで血縁関係に囚われない「家族」のあり方を提示してきましたが、たとえ場所が離れていてもそれは同じ。
また、ピーターが祖父の元へ帰るという展開は、本作が決して血縁関係としての「家族」を否定するわけではないというメッセージも伝えています。
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