続・朝ドライフ

SPECIAL

2023年08月08日

「らんまん」なななな〜とジョイマン高木晋哉が運んできた手紙にショック<第92回>

「らんまん」なななな〜とジョイマン高木晋哉が運んできた手紙にショック<第92回>


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2023年4月3日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「らんまん」。

「日本の植物学の父」と呼ばれる高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。激動の時代の中、植物を愛して夢に突き進む主人公・槙野万太郎を神木隆之介、その妻・寿恵子を浜辺美波が演じる。

ライター・木俣冬が送る「続・朝ドライフ」。今回は、第92回を紐解いていく。

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「わしと綾 ふたりだけのもんじゃ」

5月の節句が過ぎ、6月になり、寿恵子(浜辺美波)が第二子を出産。名前は、長寿を願って千歳。

新たな生命によって、ようやく少し、落ち着いたかに見えた万太郎(神木隆之介)

7月になると、ロシアからの郵便が。「なななな〜」とネタを言いながら、ジョイマン高木晋哉さんが郵便配達員の扮装で現れ、万太郎に郵便を渡します。一瞬、現代劇というか、コント番組のようになっていました。
でも「なななな〜 なななな〜 こんにちは槙野さん」はネタ用の作り声で「郵便です」はふつうの声で、きちっと、切り替える才を発揮しています。

ジョイマン高木が持ってきたロシアからの手紙は、いつもと筆跡が違って、なにか不安を感じさせます。

マキシモヴィッチ博士は万太郎が来ることを喜んでくださった……

が、

「最期まで励みにしてくださったそうじゃ」

え? 

最期まで?

……万太郎はマキシモヴィッチ博士に会うことは叶いませんでした。

万太郎のモデルの牧野富太郎さんも、博士が亡くなってロシア行きを断念したそうです。これは筆舌に尽くしがたい苦しみだったことでしょう。

最後の望みも絶たれてしまいました。

でも、万太郎は

やるべきことをやる。それしかない。

(万太郎)

と、もうめそめそしないで前を向きます。
どこにも属さなくても、ひとりでも、標本MAKINO collectionを作ることに。

涙も枯れるほど、ほんとうに何もかもなくなってしまうと、逆に、闘志が湧いてくることがあるもので。万太郎の表情がまた生き生きしてきます。

また、一からはじめる。寿恵子も、すっかり元気になりました。

やはり新たな生命に励まされているようです。
千歳役は、またまた、かわいい赤ちゃんです。

万太郎の白い着物が夏らしいのと、寿恵子の着物が抑えめな色になって(でも半絵襟はオレンジ色できれい)、ふたりとも第一子の死と第二子誕生で、いろいろなことを乗り越えて精神的に大人になったように感じます。

そこへ、綾(佐久間由衣)竹雄(志尊淳)が訪ねて来ます。
峰屋を廃業することになった報告と謝罪です。

自分のせい、みたいに言おうとする万太郎を、竹雄が制して

これは わしと綾 ふたりだけのもんじゃ
(竹雄)

ちょっとこれ、かっこいい。
ふたりの責任じゃ、ではなく、「ふたりだけのもん」というのがいい。
隣で聞いていた綾もきゅんとなったことでしょう。

自分たちがやろうと決めて新しい酒を作って失敗した、そこに悔いはない。
苦しいことも悲しいことも何かのせいにするのではなく、自分で背負う。そうすれば、その辛苦すら、甘美になる。受け止め方は自分次第。

可哀想とか不幸とかいう観点で自分の人生を決して見ない。どう見るか決めるのは自分。
主題歌の、「今を憎んでいない」と呼応しています。 

万太郎も、負けていません。

奪えんもんがある。名前はみんなここにある。
(万太郎)

と名言を吐きます。物(ブツ)は奪われても、頭や心のなかに記されたものは他者の手出しができないのです。

みんなたくましい。
ここのところ悲しいトーンが続きましたが、ようやく上向いてきたようです。

峰屋倒産の報告を受けたのも、ロシア行きを諦めたあとで不幸中の幸いだったかも。ロシア行くぞ〜と思って峰屋に期待していたところに、倒産と聞いたら、かなりがっかりするでしょうから。
下世話な話ですが、峰屋を売ったお金は、家を出た万太郎はビタ一文、相続できないのでしょうか。

「これは わしと綾 ふたりだけのもんじゃ」というのは、実はお金のことだったりして……。
なにしろ、峰屋は万太郎の財布じゃないと厳しかった竹雄ですから。

(文:木俣冬)

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