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鈴木亮平の“演りぬく力”——『シティーハンター』から『エゴイスト』まで
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日本では初の実写化となった映画『シティーハンター』が、Netflixで配信されている。
鈴木亮平が演じた主人公の冴羽獠(さえばりょう)が、非常に素晴らしかった。本記事では、『シティーハンター』をはじめとした、鈴木亮平の役になりきる力について、過去作品も振り返りつつ語りたい。
▶︎『シティーハンター』を観る
『シティーハンター』冴羽獠が“冴羽獠”すぎた
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「シティーハンター」が鈴木亮平で実写化されると聞いた際、正直に言うと期待と不安が両方あった。鈴木亮平の演技力や役に寄せて肉体までをも作り込むところは信頼していたものの、演じるのはあの冴羽獠である。アクションに関しては何の心配もないが、あのエロバカとかっこよさが共存する感じがどこまで成立するのだろう?と思ったのだ(ちなみに筆者の冴羽獠のイメージはアニメ版からです)。
だが実際に映画を観始めてすぐ「余計な心配してすみませんでした!!!」「というかあの……好きです」という気持ちになった。そこには期待していた以上の冴羽獠がいた。あまりに冴羽獠だったので何度も“冴羽獠”を連呼してしまうが許してほしい。
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なんといってもアクションが素晴らしかった!そりゃ鈴木亮平なので難なくこなしてくれるだろうとは思っていたが、“できている”だけではなく“冴羽獠そのもの”だった。
特に感動したのは銃さばきだ。撃つシーンはもちろん、冒頭の銃の解体、リボルバー装填、薬莢を落としていく様子、全部ど真ん中に当てる射撃、複数の銃を構えてカチャッとやるシーン………基本ノールックで鮮やかに行われていて、子どもの頃かっこいいと思った冴羽獠を思い出した。
こんな動き、実写で可能なんだ……。本人も何度も練習したと明かしていて、あらためて鈴木亮平の役作りの凄まじさにひれ伏したい。
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ガンアクション以外ももちろんよかった。殴る蹴る避ける、アクロバティックな動きなど、どれをとっても完璧だ。
そして、おちゃらけているところと真顔の表情の切り替わりも想像以上によかった。陰があるというか背負っているものの大きさというか、本当の想いは口にしない大人なところがたまらなくて心底惚れた。
声も所々でCV神谷明に思えるほどで、喋り方も冴羽獠だった。これこれ、冴羽獠ってこうだったよ……!
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あとは、立ち姿が完全に冴羽獠だった。特にぴったりしたハイネックとパンツ姿で立つシーンはアニメで観た彼そのもので感動してしまった。
実写はさらに色気が増していてドキドキしてしまう。無言のときのほうが色気があるので、エッチでバカなことを言ってるシーンがむしろその色気を緩和させている気がする。
そう、おそらく多くの方が気になっていたと思う「“もっこり”はどうなるのか」という不安。違和感なくもっこりを連呼していて最高だった。
もっこり連呼しているシーンの声が、まるでCV神谷明かのように思えるほどだった。「もっこりショー」なるものも披露しており、鈴木亮平本人が裸芸人たちを参考にしながら振り付けを考えたという徹底っぷり。やりきる力ってすごい。
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そうでなくても彼の役作りが素晴らしいことは間違いないが、鈴木亮平自身が冴羽獠の大ファンだということが、解像度をより上げたのかもしれない。令和に新たな、そしてオリジナルに忠実な冴羽獠に出会わせてくれて本当にありがとうございましたと言いたい。
今回映画になったのは獠が香(森田望智)と出会い、相棒となるまで。これは続編を期待せざるを得ない。もっともっと鈴木亮平の冴羽獠に会いたい。
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