「おむすび」おじいちゃん(松平健)のショータイムが堂に入ってる【第19回】
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2024年9月30日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「おむすび」。
平成“ど真ん中”の、2004年(平成16年)。ヒロイン・米田結(よねだ・ゆい)は、福岡・糸島で両親や祖父母と共に暮らしていた。「何事もない平和な日々こそ一番」と思って生きてきた結。しかし、地元で伝説と化した姉の存在や、謎のギャル軍団、甲子園を目指す野球青年など、個性的な面々にほん弄されていく。そんな仲間との濃密な時間の中、次第に結は気づいていく。「人生を思いきり楽しんでいいんだ」ということを――。
青春時代を謳歌した自然豊かな糸島、そして阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を過ごした神戸。ふたつの土地での経験を通じて、食と栄養に関心を持った結は、あることをきっかけに“人のために役立つ喜び”に目覚める。そして目指したのは“栄養士”だった。
「人は食で作られる。食で未来を変えてゆく。」 はじめは、愛する家族や仲間という身近な存在のために。そして、仕事で巡りあった人たちのために。さらには、全国に住む私たちの幸せへと、その活動の範囲を広げていく。
ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。
今回は、第19回を紐解いていく。
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メイク映えする橋本環奈
結(橋本環奈)がハギャレンたちは決してださくないので、解散しないでイベントに出ようと力説したところまでが第18回でしたが、開けて第19回、米田家では愛子(麻生久美子)が陽太(菅生新樹)にパソコンのセッティングをしてもらっています。
ほのぼのホームドラマぽい劇伴が流れるなか、ブログをはじめると言う愛子。彼女が絵も得意なことはすでに何度も描かれてきました。陽太のスキャナーをもらって絵も描いていくことになりそうです。
母の楽しんでいる様子を歩(仲里依紗)がぼんやり眺めています。95年の話やハギャレンの話はどうなったのかと思ってしまいますが、止まっていた米田家の時が歩の帰還によって少しずつ動き出したということなのかもしれません。
結はダンスの稽古に励みますが、振りは完璧だが何か足りないと言われてしまいます。
でももう本番。大会の準備でお父さん(北村有起哉)が不在なので、米田家で支度するハギャレンたち。結はメイクしてもらって衣裳も着て、見違えたように華やかに。
橋本環奈さんはメイクで強調すると、鼻筋が通っていて、整った美しいお顔だちです。福岡でアイドル活動をしていたときの「奇跡の一枚」の写真によって全国区から「千年にひとりの逸材」などと注目されたポテンシャルを改めて感じます。
変身した結に、お父さんは気づきません。
この回はストーリーとかもう関係なく、俳優の力で見せます。なんといっても松平健さんです。結たちが参加する大会に、永吉はひみこ(池畑慎之介)をアシスト役にしてマジックショーで参戦します。
キラキララメのタキシードでステージに登場し、マジックを披露します。目玉は箱のなかに入って剣を差すもの。余裕で箱に入りますが、うわーーーっとなって。
ものすごくたわいない見世物ですが、松平健さんの表現力や華によって楽しく見られてしまいます。ひみこ役の池畑さんも舞台の人なので、アフロのかつらとラメのドレスを着こなし、みごとにアシスト役を演じきっています。
茶化さないでちゃんとやってるのがすてきです。
さて。今日は、忍者のように素早く動くリサポンを演じている田村芽実さんのオフィシャルコメントをご紹介します。
第20回はハギャレンたちのパラパラのお披露目。演じた思いを語っています。
写真提供:NHK
Q1『らんまん』に続いて2度目の朝ドラ。出演が決まったときの気持ちは?
私はもともとミュージカル女優として活動していたので、映像の世界、ましてや朝ドラは自分とは無縁だと思っていたんです。そんな時にお話をいただいて参加した『らんまん』がお芝居のことだけに集中できた現場だったので、どうしてもまた朝ドラの現場に入りたいなという強い思いがありました。
これまでも絶対に受かりたいオーディションはたくさんありましたが、『おむすび』のオーディションについては意気込みが違いました。お芝居だけでなくその意気込みをハッキリ見せたくて、髪の毛を生まれて初めてブリーチして金髪にしてオーディションに挑んだんです。受かった時は思いが通じたというか、本当にただただうれしかったです。
Q2演じる役・柚木理沙について
リサポンはとにかく一生懸命で、ギャルが大好きで、大好きなもののためなら周りが見えなくなってしまうぐらいまっすぐ。そしてそれを周りが愛せるような、愛きょうや空気の良さがある子だと思ってます。監督からは「少しオーバーなぐらいでも大丈夫な役だから、やりすぎるぐらいがちょうどいいよ」って言ってもらいました。そのとおり今ははっちゃけて演じています。
リサポンは隠れギャルというちょっと不思議な立ち位置で、ギャルが誰よりも好きなんだけれど、ギャルになりきれていないというか、ギャルオタクみたいなところがあります。小学生のころからギャルになりたくて、高校生になってやっとハギャレンというグループに入れてもらった。自然とギャルになったのではなく、夢みていた世界に飛び込んだ感じです。アイドルグループに憧れて、そこに入りたいと思う感覚に近いのかな。きっと最初は外側のファッションやメイクに魅かれてギャルが気になったのでしょうが、本人のマインドはちょっとギャルとは違うんです。ギャルの人たちと一緒にいたいから、頑張ってついていくみたいなところがあるのかなと思っています。
Q3あす放送の糸島フェスティバルのパラパラシーンについて
海が本当にきれいで空気も澄んでいる所で撮影させてもらいました。本番までパラパラの練習は何日間もしていて、もう部活動みたいな感じだったんです。撮影当日はみんなで練習してきた日々の事を思い出してグッときちゃって、涙をこらえながら踊ったのを覚えています。大人になると仕事をすることになり、社会のためにとか会社のために動くことが多くなると思います。自分たちのために何かを作り上げて達成感を得られるのは、結ちゃんやリサポンの世代だからこそできる経験だと思うんです。あそこまで自分たちのために一生懸命になれるってなかなかないことだと思うので、大人の自分にはグッとくるポイントでした。
ハギャレンのみんなとは本当に仲良くなりました。みんなそれぞれ個性があってタイプが違うのにとても仲が良く、取り繕う必要がないんです。自分たちで選んで出会った友達というカテゴリーより、性格などは違うけれど一緒に育ったいとこみたいな関係性だねと、みんなで話しています。
Q4視聴者へのメッセージと見どころ
私が出演するターンは現代といっても10年以上前の話ですが、一人一人の抱えている問題だったり、ヒロインの結ちゃんの抱えている悩みだったりは共感しやすいものだと思います。特に若い世代の方、学生の皆さんとかにも見て頂きたいなと思います。
いま生きている中で未来のことに不安を抱く人はたくさんいると思うんです。将来のことを考えて逆算して生きていかなきゃいけないという考えの方が多い中で、“今は今しかないから今を楽しもう”というマインドを持っているのがギャル。確かに人生っていつ終わるか分からないから、その考えって本当にすてきだなと思いました。私自身もとても学んでいますし、『おむすび』はその大切さを伝えるために、ギャルというちょっとNHKの朝ドラには異色なものをもちこんだのかなというふうに思っていて。なので、今を生きる、今を精いっぱい楽しむということは、私も自分の役を通してお茶の間の皆さんに伝えたいなと思います。
(文:木俣冬)
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