『トッド・ソロンズの子犬物語』笑っていいのか否か…超絶ブラックムービー

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動物の虐待問題が騒がれてる昨今、事件としては過去最大数の件数となっているそうです。そんな中、ブラックユーモアを盛り込んで描いてきたトッド・ソロンズ監督が今回は子犬を使ったブラックコメディ。

人間のバカバカしさや愚かしさを子犬のダックスフントの視点でブラックに描いています。今回のブラックさもギリギリアウトかセーフか本当に際どいところ。ブラックさのポイントを押さえてお伝えします。

1:最初の飼い主たち

最初に飼われた家では、ガン患者の子供がいる一家。そこでダックスフントに避妊の手術を受けさせようとするのですが、子供はなぜ手術を行うか分かりません。そこでの母親の説明が、モロに人間側の事情の押し付け。表現巧みに言ってるのがなかなか面白い。

避妊手術問題後、子供がとある食べ物を与えてしまい、下痢をするようになり、父親は耐え切れなくなり……。捨てにいかないだけマシなのか、こっちの方が酷いのか判断に迷うところです。

2:獣医の看護師の話

色んな経緯があって獣医の看護師に飼われることになったダックスフント。ここでは名前からしてブラックで、ドゥーディ(うんち)と名付けられています。

ある意味一番黒くない飼い主で、飼い主たちにとっても子犬にとっても一番幸せなエピソードです。いい話系だし。

3:失職寸前の脚本家

ダックスフントが色々な経緯を経てやってきた失業寸前の脚本家。映画の学校で脚本を教えているのですが、生徒たちからの評判はあまり良くなく、配給会社に脚本を送ってはいるものの、たらい回しにされなかなか読んでもらえない日々。

講演に来た卒業生からも、得意のフレーズを笑いのネタにされたり。でも、一番ブラックなネタは「学校で授業は現場では役に立たない」というセリフでしょうか。社会に出た人は多分同意する人が多いでしょう。

そんな追い詰められた教授はダックスフントを使って、あることを…。絵的にはシュールで笑えます。笑えるようなことはしてないんですけどね…。

4:老女と孫

老女に飼われ始めたダックスフント。ここでの名前は「キャンサー(ガン)」で、最初の子供の病気と同じだったりしますが、老女もなんとなくそうだということを匂わします。なんとも皮肉を効かせた名前です。さらに老女がお迎えが来たような夢を見たり……。

たたみかけるように衝撃のラストと、笑っていいのかなんともいえないオチがあったり……。一応老女と孫のやりとりで布石自体はあったのですが、本当にやっちゃったのか〜という感じで。これはギリギリアウトな気もします…。

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まとめ

人の愚かしさや行動を笑おうとしているのでしょうけど、描き方がブラックすぎて素直に笑えない、笑っていいのかと思ってしまうのが同作。

ダックスフントも要所要所で酷い目に合い……。これが動物虐待に繋がったりするようなことはないでしょうけど、色々アウトな気もしたり。

映画としては良識を問うというようなタイプではないと思います。下ネタが多い下品なタイプともまたちょっと違います。笑のツボが合うのか合わないのか、という話なのか、お国柄の違いなのか、この辺りは悩ましいところ。

ただ、笑いやブラックユーモアについて一石投じている映画であることは間違いありません。ぜひ、ご覧になって笑えるかどうか確認してください。

最後に上映する映画館でコラボフードがあるみたいですが、これもなかなかブラックです。気になる方は映画館へ行くか、公式サイトをご覧になってみてください。

(文:波江智)

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