『天気の子』、「100%の晴れ女」のアイデアが生まれた真相

新海誠監督作品『天気の子』が2020年5月27日にBlu-ray/DVD発売、オンラインでの配信開始となった。

映画の魅力や見どころはさまざまな場所で意見が述べられており、今回の発売を持ってよりそれらの声は増えていくだろう。

映画を鑑賞すると気になるのが、新海誠監督はどのようにしてアイデアを思いついたかだ。そのヒントはある場所で明らかになった。今回はその真相に迫っていく。

映画のストーリーはどのように決まったのか

「東京の100%の晴れ女というアイデアを思い付いたからです」

新海誠監督は映画公開時には、このような言葉を述べていた。しかし、それはアイデアが降ってきたという単純なものではない。

「実際は、映画はとても複雑な構造物で、インスピレーションが空から降ってきて、映画ができちゃったなんてことは一度もない。」

ある場所で新海誠監督はそのように述べていた。つまり、きれいにコーティングされた言葉の裏には複雑な事象が発生しているのである。

小さなアイデアを思いついては記し、違うと思ったら消し、その繰り返しである。その苦悩の道筋の先に、「東京の100%の晴れ女というアイデアを思い付いたからです」という言葉があるわけである。

では、その道筋を私たちは辿ることをできるのか。

答えはYESである。

新海誠監督の制作日誌を辿ることで、映画『天気の子』が徐々に形になっていく過程を知ることができる。

その制作日誌は、2020年5月27日に発売となった『天気の子』のBlu-rayコレクターズ・エディションの特典映像の中で見ることができる。

この特典映像には「『天気の子』-物語の起点-」という新海誠監督による講演会映像が収録されている。約1時間半のその講演を見ることによって『天気の子』という物語がどの様なものから着想を得て、どの様な工程を経て生まれたのか、その誕生の背景を理解できるのだ。

また、メイキングドキュメンタリーも別途収録されており、その中では映画のタイトルが『天気の子』となった瞬間も収録されている。

こういった講演やメイキングは、既に映画を鑑賞した方々の映画のイメージを覆したりはしない。世界観をより広げる役割を持っている。

なので、映画を鑑賞したかに関わらず講演やメイキングには目を通して頂きたい。

作り手の思考の過程は端的に言語化できない

新海誠監督は、講演会の中、下記の日誌を公開している。

2016/11/28
・いまでいいです。いまがいいです。
神さま、もうわたしに何も、足したり、引いたりしないでください

2017/01/15
・やはり実感では現代日本が舞台で、ベースに民俗学+SFか。
・「奇跡を起こす物語」「恋する人を救う物語」「世界の秘密=孤独の起源を知る物語」だ。

2017/01/26
・「巫女の犠牲と引き換えに、世界の秩序をキープする」のではない話。カオスでいい、ということを選ぶ

2016年11月は、まだ前作『君の名は。』がロングラン上映中である。その頃に既に台詞の一部がアイデアとして現れていたのである。

ここに記した日誌はごく一部であるため、詳細は是非映像特典として収録されている「『天気の子』-物語の起点-」をご覧になって頂きたい。

この講演会を見ると、映画は映画を観た人間が感想を言語化することはできるが、作り手の思考の過程を短い言葉で整理することは不可能であると痛感する。

その痛感は絶望ではなく希望である。映画の魅力は底なし沼、もしくは天井のない空なのだと思うことができるのだから。

『天気の子』Blu-ray/DVD情報

発売日:2020年5月27日(配信での発売日も同日)

□「天気の子」 Blu-ray コレクターズ・エディション 4K Ultra HD Blu-ray 同梱5枚組(初回生産限定)

¥12,000+税
本編ディスク枚+特典ディスク3枚+Ultra HD Blu-ray本編ディスク アウターケース付き
新海誠監督ディレクション&豪華スタッフによる描き下ろし3面デジパック仕様

<本編DISC Blu-ray>
・本編
・プロモーション映像集(劇場予告、TVスポット集)
・新海誠フィルモグラフィ

<本編DISC 4K Ultra HD Blu-ray>
・本編

<特典DISC1 (Blu-ray)>
・ビデオコンテ
・「天気の子」メイキングドキュメンタリー
・「グラエンドエスケープfeat.三浦透子」ミュージックビデオ

<特典DISC2 (Blu-ray)>
・ビジュアルコメンタリー(醍醐⻁汰朗✕森七菜✕RADWIMPS)
・映画公開記念特番「天気の子 予報」
・映画公開記念特番「天気の子 前線」
・「新海誠監督×有働由美子 反省会!」
~ 映画『天気の子』を語り尽くした“ソノサキ”に~

<特典DISC3 (Blu-ray)>
・イベント記録映像集
・新海誠監督講演映像「『天気の子』-物語の起点―」

【封入特典】
・ブックレット
・縮刷版台本
・描き下ろし線画クリアシール

『天気の子』 Blu-ray スタンダード・エディション

4,800+税
<本編DISC Blu-ray>
・本編
・プロモーション映像集(劇場予告、TVスポット集)
・新海誠フィルモグラフィ
【封入特典】
・描き下ろし線画クリアシール

『天気の子』 DVD スタンダード・エディション

3,800+税
<本編DISC DVD>
・本編
・プロモーション映像集(劇場予告、TVスポット集)
・新海誠フィルモグラフィ
【封入特典】
・描き下ろし線画クリアシール

※仕様等は変更になる場合があります。
©2019「天気の子」製作委員会
発売元:STORY/東宝 販売元:東宝

ストーリー

「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。 しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。 そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。 彼女には、不思議な能力があった。
「ねぇ、今から晴れるよ」
少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。 それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――

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