映画コラム
お茶目なジョージ・ミラー監督に癒やされた!『マッドマックス』来日記者会見レポ
お茶目なジョージ・ミラー監督に癒やされた!『マッドマックス』来日記者会見レポ
編集部公式ライターのりゅうです。
映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の公開に先駆けて、ジョージ・ミラー監督(70)の来日記者会見が、東京・六本木のニコファーレで開かれました。
毎月参加している『映画ファンの集い』というイベントのはからいで、この記者会見に参加してきましたので、キャストや続編の噂など、ここでしか聞けないお話をお届けします!
この人がマッドマックスを作ったとは信じられない!お茶目なミラー監督の笑顔に癒やされた!
壇上に姿を現したミラー監督を見て、まずビックリ!
とっても愛嬌のある出で立ちで、満面の笑みを浮かべてるじゃないですか。
頭がぶっ飛んだキャラクターたちがエンドレスに暴れまわる、こんなマッドな映画を作りあげた監督なのだから、さぞや狂気に満ちた鋭い瞳のマッチョな人なんだろう、と勝手に妄想していたので、その癒やし系の笑顔に完全にやられました。
会見の模様はニコニコ生中継でネット配信されていたので、ユーザーからのコメントが会場内のデジタルスクリーンにリアルタイムで表示されていました。
ミラー監督はそこに流れるコメントにもしばしば反応して、「SUSHIは好きだよ!」などと応えたり、「MAD MAX SUSHI ROAD」というコメントにも大笑いして「続編はそれにするよ!」と終始ゴキゲン。
でもやっぱり一番マッドなのは監督自身!
けれど「キャスト・スタッフ、この作品に関わった人の中で、一番マッドなのは誰ですか?」という質問に対しては、
「それは私でしょう(笑)」
と、内に秘めた狂気は自覚している様子。
ミラー監督
「まるで夢を見ているような時間でした。撮影が終わって、膨大な量のフィルムを編集していると、これは本当に私が作ったのか?夢なんじゃないのか?こんなのを作るなんて本当にクレイジーなんじゃないか?と思いました(笑)」
構想から演出まで自分でやっておいて、その結果生まれた狂気に驚いてしまったというんですね。
「けれど、イモータン・ジョー(本作の悪役)を演じたヒュー・キース・バーンは、毎日現場ですべてのスタッフに『俺はイモータン・ジョーだ!敬意をはらえ!』と言ってV8サイン(作中に出てくる忠誠の証)をやらせていたので、私の次にマッドなのは彼でしょう(笑)」
現場のスタッフも喜んでやっていたようで、映画のムードとは違って、和気藹々とした撮影現場だったようです。
続編はすでに脳裡にあるけど、メル・ギブソンの出演は……?
ミラー監督
「本作を撮り終えたばかりで、しばらくは休養が必要だが、撮影中に他のストーリーがどんどん沸いてきたので、それはすでに脳裡にある」
「続編にメル・ギブソンの出演はあるのか?」という質問に対しては
「ダニエル・クレイグ主演の『007』にショーン・コネリーが出てしまうと違和感があるのと同じで、メルが出ることは難しいでしょう」
とのこと。
メル・ギブソン主演の初期シリーズはいずれも世界的に大ヒットしましたが、本作はその続編と言うより、予想や期待をはるかに超えた「再起動(リブート)」的な作品なので、メル・ギブソンにこだわる必要はないと、筆者も思っています。
『ベイブ』や『ハッピーフィート』の監督とは信じられません!
おもしろかったのは、二十代の女性からのこんな質問。
「私は『ベイブ』や『ハッピーフィート』などの、かわいいジョージ・ミラー作品しか見たことがないのですが、路線変更されたのでしょうか?」
ミラー監督はたしかに、かわいい子豚ちゃんが主人公の『ベイブ』や、ペンギンが主人公のCGアニメ『ハッピーフィート』なども撮っていますが、デビュー作は本作の第1作目に当たる『マッドマックス』ですから、場内は大爆笑に包まれました。
マッドマックスに路線変更したのではなく、むしろ原点回帰なんですが、若いファンの方には驚きのようです。
ミラー監督
「初期シリーズを作っていた頃は子どもがいなかったんですが、子どもが生まれてからは、ファミリー映画やアニメーションをたくさん見ていたので『ベイブ』や『ハッピーフィート』を作りました。今は子どもが成長して大人になったので、またマッドマックスに戻ってきたというわけです。本作は女性の強さも描いていますし、二十代の女性にも楽しめると思いますよ」
ニコ生に大喜び!ちっともマッドじゃない、楽しい会見でした!
会場の四方全ての壁面がデジタルスクリーンになっていて、リアルタイムでコメントが流れるニコニコ生中継をいたく気に入ったようで、
「こんな体験初めてだ!誰かの脳の中に入ったようだ!」
と大喜びのミラー監督。
他にも、日本版エンディングソングを担当したロックバンド・MAN WITH A MISSIONや、マッドマックスの大ファンだという三池崇史監督らとオンラインで繋がって、楽しいお話をうかがうことができました。
また、ミラー監督は「宮崎駿さんは私にとって神です」と語るほどのジブリファン。
今回の来日でも、まずはジブリ美術館を訪れたそうで、うれしそうにチケットを見せておられました。
本作は、こんな和やかな会見が信じられないくらい、本当にマッド(狂気)に満ちた作品ですが、それは恐怖とか残忍とかとはまた違うんですね。
痛快で爽快、狂ってるわー!(笑)っていう、ものすごいエネルギーをもらえる作品です。
小さなテレビ画面で見ても、この迫力は完全には伝わりません。ぜひ劇場で、世界最高の「マッド」を体感してください!
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は6月20日に公開です。
画像(C)2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
(取材:りゅう)
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