映画コラム

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2016年03月25日

モデル、そして女優。ヌードにも挑んだその素顔|遠藤新菜 独占インタビュー

モデル、そして女優。ヌードにも挑んだその素顔|遠藤新菜 独占インタビュー


音楽がかかせない家、歌は今後もやっていきたい


無伴奏 遠藤新菜 インタビュー



――少しプライベートなお話をお聞きしたいのですが、遠藤さんのお母さんは「TOY BOY」を歌ったKAYOKOさん。小さいころからお母さんの影響もあって、歌手になるのが夢でずっと歌われていたんですよね?

そうですね。高校時代にはバンドでインディーズデビューしたりもしてます。

――どうしてそこから俳優の道へ?

元々は音楽以外やりたいと思ってなかったんですよね。お芝居もモデルも最初は考えてなかったんです。バンドをやめた後に、その当時預かってもらっていた事務所の方がに「演技のワークショップに行ってみない?」って言われて、そこまで深く考えずに行ったんですね。ところが、それが実は映画のオーディションだったんです。ワークショップで勉強しているところから審査するオーディションだったんで……(笑)そんなことも知らずに、ただ一生懸命がんばってワークショップに打ち込んでたら、合格して主演が決まったんです。

――田崎恵美監督の『海にしずめる』ですね。

それで現場に入ったら、覚えることの量は多かったんですけど、とても楽しかったんです。「演技の才能があるわけでない」と思って、ある意味ふっきれて演技していたんですけど、観てくれた人の感想とか聞くと「良かったよ。役者続けなよ」って感想いただいたりして。それで楽しくなって続けていたら、いつのまにか演技の世界のとりこになってました。

――じゃあ、もう音楽はやらない?

でも、音楽はやっぱりベースとして絶対にかかせないんですよね。家では、父も母も音楽人で、誰かが曲を弾き始めたら誰かが歌っているような家庭なんです。母なんか、テレビを見てて流れてる曲を急にすごい大声で歌い始めたりするくらいですから(笑)

――楽しそうな家ですね!

会話よりも音楽がナチュラルな家庭に育ったせいもあって、歌がない生活は考えられないんですよね。だから音楽は今後もやっていきたいです。

「何でもやってください」斎藤工に身をあずけた


――本作の話に戻るのですが、今回いわゆる「濡れ場」が話題になっていますが、non-noの専属モデルをされている遠藤さんにとっては、かなり抵抗があったんじゃないかと思うのですが。

自分自身の中では、そこまでこだわった抵抗はなかったんですよね。自分自身は大丈夫だけど、周りのことは考えました。それを見た人がどう思うのかとか、今いる周囲の人がどういう風に感じるのかとか、もちろん親とか「お父さんとかどう思うのかな?」とかは思いましたね。あと、おっしゃったように、non-noの専属で、濡れ場やヌードになるのってあまり無いんじゃないかと思って。
でも、non-noの編集部の方々もいい意味で異端児みたいな扱い方をしてくれてて、編集長をはじめみんな試写も観にきてくれて「素晴らしい作品でした」と言ってくれたんです。しかも「協力するよ」とまで言ってくれて、すごく嬉しかったですね。なんか自分以上に周りがそんなに抵抗なく見てくれていることで、とても安心しました。

無伴奏 斎藤工 遠藤新菜


映画『無伴奏』より (C)2015 「無伴奏」製作委員会

――濡れ場も、ただシーツかぶせて、ベッドが揺れているみたいな感じじゃなくて、かなりリアルでしたよね。斎藤工さんとは、事前に絡み方とかは打ち合わせしたのでしょうか?

むしろしなかったですね。事前打ち合わせ無しで、テストからガッツリでした(笑)

――テストからガッツリですか!

それこそもう私より十何年とやってこられている先輩なので「どうやりますか?」っていうのも変じゃないですか。そういうのを聞くのって違うよなって思って、結局リードしてもらった方がいいと思ったんです。それで、始まる直前に一言だけ「何でも大丈夫ですので、何でもやってください」って言ったら、すごいガッツリしてくださったので、逆に助かりました。

――ネタバレになるのであまり言えないのが残念なのですが、ものすごく大胆なシーンで、“エロ”というより”エロス”だなって思ったんです。とにかく綺麗だと思って観てました。

ラブシーンの典型的な2人の愛情表現というよりは、何か色んな要素があそこに入ってるじゃないですか。憎しみもあるし。でも愛情もあるといえばあるし、祐之介(斎藤工)の愛情が誰に向いてるのかっていうのも微妙なところだったりするし。エマだけは、もしかしたら祐之介にまっしぐらで、嬉しいと思ってるかもしれないけど、恥じらいとか全部がつめ込まれてる。すごく複雑なシーンだと思うんですね。だから、そういってくださるのがすごく嬉しいです。

――すべてのシーンがとても美しくて、あの映像美は矢崎監督ならではですよね。監督に対してはどんな印象を持たれましたか?

監督の印象は、口数は少ないんですけど、それに反してこだわりがすごいと思いました。こうペラペラと「こうで、こうで、こうだから、よろしく!」っていうよりは、違った時に「何か違うんだよね」って一言しか言わないんです。逆に試されるので、その「なんか違う」を、どれだけ私がちゃんと読み取って監督のイメージに近づけるかっていうので、テストがすごく長いんですよね。テストだけで10回やったりとかするので。時間かけて焦らずに、ちゃんと撮ってくださる監督だなというのが一番の印象ですね。

――今後挑戦してみたい役は?

本当にどんな役をいただいても楽しめる自分でいたいと思ってます。技術的な部分はまだまだですけど、根性だけは自信があって、何に対しても全く屈せずに取り組むので、とにかくたくさんやりたいですね。しいて言うなら、ちょっと殺人鬼のようなサイコパス的な役とかやってみたいです。今回の役を演じさせてもらって、なおさらもっと役者として、自分自身をひろげていきたいと思いました。
無伴奏 遠藤新菜 インタビュー


スタイリスト:江頭三絵
ヘアメイク:宮本真奈美
ネックレス、ピアス:somnium
ブラウス、スカート:VL by VEE

映画『無伴奏』は2016年3月26日より新宿シネマカリテ他全国ロードショー。



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(取材/黒宮丈治)

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