「真摯に作品と向き合いたい」活躍から目が離せない女優・松本若菜インタビュー

松竹ブロードキャスティングオリジナル映画プロジェクト第5弾、1月20日(土)公開の映画『ピンカートンに会いにいく』。


シネマズby松竹では本作に出演される、松本若菜さんを直撃! 大活躍だった昨年の振り返りから、撮影中の裏話までたくさん語っていただきました。




──シネマズには約2年ぶりの登場となります。

松本若菜(以下、松本):前回は『無伴奏』の時ですよね。

いつもありがとうございます!

──特に2017年は色々なところで松本さんのお名前をお見かけしましたが、振り返られていかがですか?

松本:実は2017年でちょうどデビュー10周年でして、7~8年ぶりに舞台をやらせていただきましたし、そのほかにも「コウノドリ」のような連ドラにも出演させていただきました。

振り返るとドラマの現場が多かったですね。映画とは違ったドラマならではの現場の雰囲気だったり、制作過程も若干違いますのでこれまでとは違う役作りをしたり、そういった面で新たな一歩を踏み出せた1年でした。

現場での過ごし方を変えるきっかけ




──充実した10周年を経て本作では、ブレイク直前で解散した伝説のアイドルグループ ピンカートンの中で1番人気のあった中川葵を演じられていますが、脚本を読まれたときの感想をお聞かせいただけますか?

松本:実は私が脚本をいただいたとき、葵だけがまだ決まってなかったんです。ほかのピンカートンのメンバーが決まったけれども、なかなか葵が決まらないということで、お話をいただきました。

オーディションとまではいかないですが、坂下監督との顔合わせ前に脚本を拝見したのですが、とても面白かったです。この脚本を男性が書いたの!?と正直驚きました。



(C)松竹ブロードキャスティング


さっきまで喧嘩してたのに1度仲直りすると、何事もなかったかのように元通りになっちゃう場面が出てくるんですが、女性あるあるだなぁと思ったり、女同士の嫉妬とかも細かく描かれていて、この脚本を書いた坂下監督にすごく興味が湧きました。

──実際にお会いになっていかがでしたか?

松本:それが坂下さん、すごくシャイな方で、一言二言くらいしか喋らないんですよ(笑)。

実際に撮影がスタートしてからも「ここはこうして欲しい」という要望は言っていただけるんですけど、「OK! さっきのすごくよかったよ」というようなことはなくて。

ただ、多くを語らない方だったからこそ、私自身で試行錯誤しながら葵という役を作りあげることができたと思っています。

──具体的にどのように役作りされたんですか?

松本:実は私すごく人見知りなんです。それこそ『無伴奏』の頃は本当に共演者の方とはあまりお話できませんでした。だから役作りとなると、監督と私で話し合って決めるっていうスタイルだったんですけど、『ピンカートン』の現場で長い空き時間ができた日が1度あって、慈さん二人で2時間くらいプライベートな話から仕事の話までしたことがありました。



(C)松竹ブロードキャスティング


お話することで見えてくる人となりと演じる役柄がリンクしてたり、実際に慈さんの役作りの仕方をお聞きすることで、私の役作りにも影響がありました。

一方で今まで私は色んな方々とご一緒してきたのに、そういう機会を逃してきて、とても勿体ないことをしていたと感じました。

──コミュニケーションって大切ですよね。

松本:今では、なんてことない世間話とかも含めていろいろと共演者の方とお話するようになりました。

深夜の自主練の成果を劇場で観よ




(C)松竹ブロードキャスティング


──作品に出てくるピンカートンのメンバーそれぞれが個性豊かでバラバラな5人ですが、実際はいかがですか?

松本:実際もバラバラです(笑)。5人が集まるとそれぞれが自分のことを話し出して、収拾がつかなくなりそうなんだけど、慈さんがリーダーになって、ちゃんと私たちを回してくれてるんですよね。本当に今回この4人に逢えたっていうのは私にとって財産です。

──本作の中で最も苦労されたことはなんですか?

松本:ライブシーンのダンスですね。日舞の経験はあるんですが、J-POPに合わせて踊ったことがなかったので、とにかく練習あるのみということで、普段使わない自宅のバルコニーに出て夜な夜な暗闇の中で一生懸命練習しました。



(C)松竹ブロードキャスティング


また、私の子役時代を演じてくれた岡本夏美ちゃんのダンスが上手なんですよー。もう少し下手であってくれたら…って思っちゃいました(笑)。

──深夜の特訓の成果は発揮できましたでしょうか?

松本:実は私たち5人、割ときっちり覚えて「よっしゃやるぞー!」っていう部活ノリで撮影当日を迎えたんですが、いざ本番では1回しか踊らなくて。「え? もっと踊らせてよ〜」みたいな空気に…。

タイトなスケジュールで時間が限られていたのは仕方ないことだったんですが、みんな不完全燃焼状態でしたね(笑)。

──では、今後どこかで披露する機会も…(笑)!?

松本:それはどうでしょう。こう御期待って感じです!

日々コツコツ派だからこそ




(C)松竹ブロードキャスティング


──冒頭でデビュー10周年と伺いましたが、これまでの10年いかがでしたか?また2018年女優 松本若菜の目標を教えてください。

松本:ひとつひとつ夢が叶い始めています。映画に出演したいという夢から、大好きな女優さんである樹木希林さんと共演すること、映画祭で賞をいただきたいという夢もヨコハマ映画祭で助演女優賞をいただくことができ、叶いました。

ここで新たな目標を立てるよりも、デビュー当時から大切にしている真摯に作品と向き合い作り上げていくことを2018年も継続したいと思います。

──ではプライベートでチャレンジしたいことはございますか?

松本:私、本当に趣味がなくて(笑)。 ※隣で大きく頷くマネージャー

大好きな『ウォーキング・デット シーズン8』も終わったしなぁ(笑)。

──海外ドラマもご覧になられるんですか?

松本 「ウォーキング・デット」だけなんです。1度観始めるとハマっちゃうので、観ないようにしていて(笑)。あ、そうだ! なんだかんだいって去年バタバタして映画を観ることができていないので、月1本映画を観る!!

マネージャー:ちっちゃい(笑)。




松本:小さいかなぁ、意外と大変なことだと思うんですよね(悩)。

マネージャー:本当に日々コツコツ派なんですよ。だから1度ハマると継続する力はあるんですよ!

──なら、ハマれるものを見つけるっていうのがいいですかね(笑)?

松本:ほんとだ! それいだだきまーす(笑)!


インタビューを終えて





役柄のイメージもあってかクールな印象が強かった松本さんですが、実際インタビューさせていただくと、ひとつひとつの質問に丁寧に答えてくださりながらも、笑いを入れることも忘れないユーモアあふれる方でした。取材後の帰り際にも気さくに話かけて下さり、すっかり私は大ファンです(笑)。

2018年注目の女優となること間違いなしの松本さん、引き続きシネマズでも追いかけていきたいと思います!

(ヘアメイク:新井はるか、写真:生熊友博、文:ナオ)

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