映画コラム
“大人になった”あなたにこそ響く!『プーと大人になった僕』の魅力とは?
“大人になった”あなたにこそ響く!『プーと大人になった僕』の魅力とは?
(C)2018 Disney Enterprises, Inc.
こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、9月14日から公開の『プーと大人になった僕』。
動いてしゃべる実写版プーさんが、ついにお目見えです。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.173
愛する妻と娘とともにロンドンで暮らしている、大人になったクリストファー・ロビン。忙しい日々に忙殺されている彼は、妻子と故郷で過ごすはずだった休暇まで仕事でつぶれてしまう。そんな時、かつての親友プーが彼の前に現れ、一緒に森の仲間たちを捜してほしいとロビンに頼むが…。
ぬいぐるみと生身の俳優が共存!? “くまのプーさん”の実写版は驚きと感動が一杯!
ディズニーの人気キャラクター「くまのプーさん」が世界初の実写映画化されると聞いたとき、あなたは心ときめきましたか?
それとも驚きを覚えましたか?
私は『ジャングル・ブック』や『シンデレラ』『美女と野獣』といったクラシックアニメの実写化作品を観た時の感動から、プーさんの実写化については期待大!でした。
でも、ちょっと待てよ…。
プーって確か、ぬいぐるみだよね。ぬいぐるみが実写の世界に違和感なく溶け込むことって出来るのだろうか…という、一抹の不安があったことも事実です。しかし、これほどまでに観る人のハートをガッチリ掴む、ファンタジックで人間味あふれる作品に出会えるとは。
すべての人にオススメしたい感動の一作、それが『プーと大人になった僕』です。
いちばんの魅力は、プーの絶妙なぬいぐるみ感。
ちょっぴり使い古されたビンテージッぽい毛並みからは哀愁が漂い、クリストファー・ロビン役のユアン・マクレガーやロビンの妻・イヴリン役のヘイリー・アトウェルら実力派俳優と並んでも遜色ない存在感に、思わずほっこり。
最新のコンピュータ・テクノロジーによって動くその姿は、若干おっとりゆったりとしたテンポで、これまた、の〜んびりとしたプーのキャラクター性が伝わってきます。
汽車の車窓を興味深く眺める表情や、ハチミツだらけの足でペッタペッタンと歩く様子も愛嬌たっぷり!
そんなプーの声は、「くまのプーさん」シリーズでなじみ深いジム・カミングスが担当。プーさん声優としては3代目となるカミングスは、ハリウッドを代表する声優のひとり。穏やかでノスタルジックな彼の声があってこそ、本作の世界観が実現出来たと言っても過言ではありません。
ちなみに日本語吹替版では、玄田哲章がプーの声を担当。
クリストファー・ロビンの声を担当する堺雅人との掛け合いも味わい深く、オリジナルと日本語吹替版の両方を見比べてみるのも面白いですね。
(C)2018 Disney Enterprises, Inc.
毎日忙しい現代人にこそ響く、ハートウォーミング・ストーリー
元々は原作者のA.A.ミルンが息子であるクリストファー・ロビンのために書いたことで知られる「くまのプーさん」シリーズ。いまなお人気の高い児童文学として有名なことは皆さんもご存知のことと思いますが、本作は意外にも大人に向けたファンタジー作品。大人になり仕事中心の毎日で、自由な時間や精神的余裕を失ってしまったクリストファー・ロビンは、私たち現代人を象徴しているよう。
そんな主人公に親友のプーがかける言葉のひとつひとつが、やけに心に響くのです。
自分が大切だと思うものを大切にし、大好きな仲間と楽しく過ごし、焦らず急がす為すがまま。“のんびり”をモットーとするプーのピュアでブレない“生き方”は、あなたにも多くの“気づき”をもたらしてくれることでしょう。
(C)2018 Disney Enterprises, Inc.
<作品情報>
プーと大人になった僕
2018年9月14日(金)から全国ロードショー
監督:マーク・フォスター
キャラクター原案:A.A.ミルン、E.H.シェパード
劇中歌:リチャード・M・シャーマン
出演 [()は日本語吹替版]:
クリストファー・ロビン:ユアン・マクレガー(堺雅人)
イヴリン・ロビン:ヘイリー・アトウェル(園崎未恵)
プー:ジム・カミングス ※声の出演(かぬか光明)
ティガー:ジム・カミングス ※声の出演(玄田哲章)
イーヨー:ブラッド・ギャレット ※声の出演(石塚勇)ほか
©2018 Disney Enterprises, Inc.
公式サイト https://www.disney.co.jp/movie/pooh-boku/
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com
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