あなたの食欲を刺激する!『食べる女』の溢れる魅力!
©2018「食べる女」倶楽部
こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、9月21日から公開の『食べる女』。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.174
東京にある古びた日本家屋の一軒家、通称“モチの家”。
この家の女主人は雑文筆家であり古書店を営む餅月敦子、通称トン子。料理をこよなく愛する彼女の家には、恋や人生に迷える女たちが集まってくる。
人生に貪欲で食欲旺盛な彼女たちの、おいしくて、楽しい宴が今日も始まる…。
食欲の秋だからこそ観たい、“おいしい映画”が誕生
食欲の秋です!
アレもコレも美味しそうな秋の味覚に目移りしてしまうこの季節、ますますあなたの“胃袋”を刺激する映画が公開となります。
タイトルはズバリ、『食べる女』。
原作は、筒井ともみによる短編集「食べる女」「続・食べる女」。“スローフード・スローセックス宣言”を冒頭に掲げたセンセーショナルな作品を、筒井ともみ自らが企画・脚本・プロデュースを担当。世代も職業も価値観もバラバラな8人の女たちの日常を通して、“食”と“性”を描き出しています。
ストーリーの要となる8人の女性たちを演じるのは、豪華な女優陣。
迷える女たちにおいしいごはんを食べさせるのが大好きな“トン子”に小泉今日子、男を寄せ付けない編集者“ドド”に沢尻エリカ、ドラマ制作会社で働くアラサー女子“多実子”に前田敦子、男に都合のいい恋愛を繰り返してばかりの“あかり”に広瀬アリス。
BARの手伝いをしながら愛を貫くタフな女“珠美”に山田優、別れた夫への愛が捨てられないパーツモデル“ツヤコ”に壇蜜、料理が出来ないあまり夫に逃げられた“マチ”にシャーロット・ケイト・フォックス、そしてかわいい男を“つまみ食い”するのが趣味の小料理屋のおかみ“美冬”に鈴木京香。
これだけのメンバーがひとつのスクリーンの中に収まっているだけでもワクワクします!
そして豪華な女優陣に負けず劣らず、俳優陣に個性的な顔ぶれが揃っているのも本作のツボ。
ユースケ・サンタマリア、池内博之、勝地涼、小池徹平、笠原秀幸、間宮祥太朗など、あらゆるタイプの“イケメン”が勢揃い。
彼らがどんな風に物語に花を添えているか…にも注目ですよ。
豪華女優たちの“食べっぷり”が、あなたの胃袋を刺激する!
本作のもうひとつの“主人公”とも言えるのが、食卓を彩る料理たち。
その数、なんと50品以上!
しかも心憎いのが、これら料理が肉じゃがや卵とトマトの炒め物、菜の花の昆布じめといった、素材を生かした家庭的なメニューだということ。
本来、映画では、味覚や嗅覚に訴えかけるのが難しいはず なのに、誰しも馴染みのあるメニューを目の前に並べられると、過去に食べた“おいしいもの”の記憶が呼び覚まされているような錯覚に陥ってしまうのです。
例えば、手羽先の岩塩焼き。丁寧にグリルで焼いた手羽先にうっすらと焦げ目が入って、これがもう、絶妙な焼き加減。スクリーンを通じて鶏肉のジューシーな香りを妄想すると、思わずよだれが出てきそうなほど魅惑的!
これらメニューは筒井ともみが考案したレシピが元になっていて、すぐにでも真似したくなるようなちょっとした工夫が凝らされているのもポイント。テーブルに並ぶ料理を大きなスクリーンでじっくり観察すると、そのカラクリも見えてきますよ。
そんな絶品料理の数々ををおいしそうに食べるのが、食卓を囲む女優たち。その食べっぷりの良さは、ただただ“気持ちいい!”の一言。「おいしい!」と顔をほころばせ、楽しそうに会話を弾ませる姿は、観ているこちらまで元気になってしまうほどパワフルです。
これまでいろんな女優さんとお仕事したり食事に同席させていただいたりしていますが、この映画を観て改めて「そう言えば、女優さんって食べっぷりの良い人が多いなぁ〜」ということに気づきました。
(もちろん役作りなどで食事制限が必要な時期もありますが…。)
人生とは楽しいコトばかりではない。
でもステキな恋をするにも良い仕事をするにも、原点は“おいしいごはん”を食べて、心も体も元気になること。
そんなシンプルなことに気づかせてくれる“おいしい映画”。
私は敢えて、お腹をすかせて観ることをオススメします。きっと本作を観た後で食べる食事は、より一層楽しくておいしいひと時になりますよ。
<作品情報>
食べる女
2018年9月21日から全国東映系にて公開
監督:生野慈朗
原作・脚本:筒井ともみ『食べる女 決定版』(新潮文庫刊)
出演:小泉今日子、 沢尻エリカ、前田敦子、 広瀬アリス、山田優 、壇蜜、 シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香、ユースケ・サンタマリア、池内博之、勝地涼、小池徹平、笠原秀幸、間宮祥太朗、遠藤史也、RYO(ORANGE RANGE)、PANTA(頭脳警察)、眞木蔵人 ほか
©2018「食べる女」倶楽部
公式サイト http://www.taberuonna.jp/
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。