映画コラム

REGULAR

2020年04月18日

自宅で身体がなまったら『ロッキー』シリーズでエクササイズ!

自宅で身体がなまったら『ロッキー』シリーズでエクササイズ!



徹底したアナログ訓練!
『ロッキー4/炎の友情』





『ロッキー4/炎の友情』(85)は音楽がビル・コンティではなく、ヴィンス・ディコーラに代わったことで前3作とは雰囲気が妙に異なり(やはりあのテーマ曲が流れないと『ロッキー』としての気分が出ませんね)、またここでの敵はソ連のアマチュアボクシング・ヘビー級チャンピオン、イワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)という当時の米ソ冷戦構造の代理戦争的要素を強めたストーリー展開、加えてアポロの死などドラマティック極まりないものになっています。

ソ連に赴いたロッキーは、デジタル的に管理されたトレーニングに従事るドラゴとは真逆に、雪山に籠って転倒した馬車を助けたり、木をノコギリで切ったり担いだり、ついには生えている大木を斧で切り倒したり、さらには石を運んだり、ソリを引っ張ったりなどなど、アナログな筋トレを徹底させているあたり、ちょっと笑ってしまうものもありました。

『ロッキー5/最後のドラマ』(90)は当時完結編として製作されたもので、監督は1作目のジョン・G・アビルドセンを再び招き、音楽もビル・コンティに戻して原点回帰を図っていますが、2~4作と回を経る毎に紳士的になっていったロッキーが、急に1作目の続きのようにガサツな風情になっているのが奇妙な作品ではあります(また4作目からほんの少ししか経ってない設定なのに、息子が急成長している! スタローンが実の息子を起用しちゃったからなのですが……)。

ストーリーもポーリーのせいで破産&パンチドランカーの危機を知って引退を決意したり、さらにはトレーナーになって育て上げた新人ボクサーのトミー・ガン(トミー・モリソン)に裏切られ、果ては彼とストリート・ファイトするという、なかなかぶっとんだ設定になっていますが、おかげでロッキーそのもののトレーニング・シーンはありません(トミーと一緒に片手腕立て伏せくらいはしていますが)。

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