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歴史を見据える、マーティン・スコセッシ監督作品オススメ5選

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2021年、新春の配信映画ナビは、まずマーティン・スコセッシ監督作品をご紹介していきたいと思います。

粋なニューヨーク派ながらもクラシカルなものを愛し、精神世界にも興味を示し、同時に3Dやネット配信など映画の技術革新にも積極的な映画人マーティン・スコセッシ監督。

今回は『タクシー・ドライバー』などおなじみの作品ではなく、そんな彼の資質を魅力的に覗かせてくれる比較的最近の、特に歴史性を重視した作品を中心にピックアップしてみました。

19世紀NYの禁断の恋
『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』(93)



ニューヨーク派の映画作家マーティン・スコセッシ監督がイーディス・ウォートンの原作を得て、1870年代のニューヨーク社交界を舞台に奔放な伯爵夫人エレン(ウィノナ・ライダー)と弁護士ニューランド(ダニエル・デイ=ルイス)の禁断の恋を描いていきます。

厳しい掟に縛られた社交界の抑圧に逆らうように燃え上がるふたりの情熱的かつ悲劇的なメロドラマを豪華絢爛に描くスコセッシ監督のクラシカル志向も大いにうかがえる作品です。

19世紀NYの愛と復讐の叙事詩
『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)



ロバート・アズバリーのノンフィクション小説を原作に、マーティン・スコセッシ監督が『エイジ・オブ・イノセンス』とは真逆に、19世紀半ばのニューヨークで勃発するギャング組織の血で血を洗う抗争を通して、愛と復讐の叙事詩を描出。

父親を殺された主人公アムステルダム(レオナルド・ディカプリオ)が仇ビル(ダニエル・デイ=ルイス)の組織に潜り込むものの、そこで出会ったジェニー(キャメロン・ディアス)と出会い、恋に落ちたことから運命の歯車がまた大きく変動していきます。

スコセッシ監督とディカプリオの初顔合わせ作品。以後、両者は『アビエイター』(04)『ディパーテッド』(06)『シャッター・アイランド』(09)『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(13)と名コンビぶりを発揮していくのでした。

映画創成期を3Dで描いた
『ヒューゴの不思議な発明』(11)



ブライアン・セルズニックのベストセラー小説を原作に、マーティン・スコセッシ監督が映画創生の父ジョルジュ・メリエスにオマージュを捧げたファンタジックな冒険ヒューマン映画。

1930年代のパリを舞台に、駅の時計台に隠れ住む少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)が、亡き父(ジュード・ロウ)が遺した機械人形をめぐって、少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)の養父ジョルジュ(ベン・キングスレー)の過去が明かされていきます。

特筆すべきは映画創成期の秘密を描いたこの作品、3D映画として製作されていることで、最新技術を駆使して最古の映画の時期を語ろうというスコセッシ監督の粋な遊び心の表れでもありました。

(※本作は現在、配信では2D仕様となりますが、3Dで見られるBlu-rayソフトもリリースされています)

日本の隠れキリシタンを題材にした
『沈黙―サイレンス―』(16)




宗教的世界への深い興味も示し続けるマーティン・スコセッシ監督は、キリスト処刑直前の煩悩を描いた『最後の誘惑』(88)やダライラマ14世の半生を描いた『クンドゥン』(97)などを発表して異彩を放っています。 

本作は隠れキリシタンをモチーフにした遠藤周作の原作を得て、江戸時代の日本に密入国したふたりの西洋人宣教師ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライヴァー)の過酷な運命を描いたもの。

窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈など日本人俳優も多数出演し、スコセッシ映画の洗礼を受けることになりました。

ネットフリックス映画としても話題の
『アイリッシュマン』(19)




マーティン・スコセッシ監督といえば、やはり『タクシー・ドライバー』(76)『レイジング・ブル』(80)『グッドフェローズ』(90)などロバート・デ・ニーロとのコンビ作品がもっとも広く知られるところでしょう。

本作は久々に両者がコンビを組み、さらにはそこにアル・パチーノも加わっての20世紀アメリカ裏社会史。

かつてはマフィアのヒットマンだったアイルランド系アメリカ人(=アイリッシュマン)の老人フランク・シーマン(ロバート・デ・ニーロ)が、1950年代から80年代にかけて、全米トラック運転手組合委員長ジミー・ホッファ(アル・パチーノ)の右腕として暗躍していた過去を回想していきます。

本作はネットフリックス映画として製作されましたが、日本では劇場公開されて話題を集めるとともに、配信映画の可能性を大いに示唆する作品としても、今もその指針として屹立しています。

(文:増當竜也)

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