【第15回声優アワード】主演賞は津田健次郎&石川由依!2020年度の代表作と2021年期待アニメをご紹介
先輩声優を唸らせる演技力に注目!石川由依の2020年代表作と2021年期待アニメ
「ヒロイック・エイジ」(2007年)ディアネイラ役でテレビアニメ声優デビューをした石川由依さん。2013年に始まった「進撃の巨人」シリーズのミカサ・アッカーマン役など代名詞的な作品への出演も増え、第8回声優アワードでは助演女優賞を受賞しています。今の事務所であるmitt managementに移籍後には、ソロでの歌語りプロジェクト「UTA-KATA」を始動。活動の幅を広げています。
スッとなじむ透き通ったかわいいらしさの中に凛とした人物像を感じさせる声の持ち主で、演技力にも定評があります。後ほど触れる『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のパンプレットのインタビュー内で先輩声優の浪川大輔さんは、その演技力を「石川由依ここにあり」「さすが石川由依」と評していました。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』ヴァイオレット・エヴァーガーデン 役
(C)暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
石川由依さんの2020年度声優アワード主演賞受賞に大きな影響を与えた作品は、おそらく『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。石川さんは劇場版を含む「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」シリーズで、主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンを演じています。
役者・声優は、喜怒哀楽を豊かに表現するのに長けた職人です。そんな職人 石川由依にこの作品で求められたのは、「感情を出さない」ことでした。
彼女が演じたヴァイオレットは元孤児の兵士で、感情を理解できない少女です。だから心から慕うギルベルト少佐が戦地で言い残した「愛してる」を理解できませんでした。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、そんな彼女が「愛してる」の意味を知るために手紙の代筆業をはじめ、成長する姿を描いています。
ヴァイオレットは感情を知らないだけで、決して会話ができないキャラクターではありません。そもそも石川さんは、声優である以前に1人の人間です。生きてきた中で感情を得てきた以上、「感情を知らない」キャラクターを演じることは難しかったでしょう。
しかし石川さんは、まるでロボットかと思ってしまうくらい機械的に会話をするヴァイオレットを演じることで、彼女がいかに感情を知らないのかを表現していました。またヴァイオレットは数々の愛してるに触れる中で、少しずつ感情を知り成長していきます。そんな彼女の成長の横に石川さんを感じるくらい、ヴァイオレットそのものであり保護者でもある、そんなキャラクターと歩幅が揃った演技が印象的でした。
ヴァイオレットの成長を心から望み、彼女を愛したことがヒシヒシと伝わってくる名演技に、きっと優しい涙が止まらなくなるでしょう。
『さよなら私のクラマー』井藤春名 役
石川さんは2021年も「トロピカル〜ジュ!プリキュア」をはじめ、さまざまなアニメに出演が決まっています。その中の1つで筆者が期待しているのが、漫画家 新川直司氏原作の女子サッカー作品『さよなら私のクラマー』です。
石川さんはこの作品で、神奈川県の強豪校“久乃木学園高校”でエースナンバー10番を背負う天才 井藤春名を演じます。
井藤はパスプレイやボールキープ力で周囲を圧倒する絵に描いたような天才プレーヤーでありながら、すこし天然なところもあるキャラクター。ギャップが大きいキャラクターな上、かわいらしさの中にも強い芯を感じさせる声を持つ石川さんが演じるとなれば、競技中のかっこよさがより際立つと予想されます。
声優からアニメや吹き替えを楽しむススメ
ここ数年、授賞式のある3月にはTwitterのトレンドで盛り上がりを見せている声優アワード。それくらい声優の存在は、アニメをはじめとする映像作品を構成する重要な要素の1つだと捉えられているのだと思います。アニメや映画の鑑賞中に惹かれる声やどこかで耳にした声があったら、ぜひエンドロールの声優のクレジットにも注目してみてください。
声優つながりで、新たな名作との出会いが待っているかもしれませんよ。
(文・クリス)
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