映画コラム

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2021年04月08日

映画『バイプレイヤーズ』レビュー&設定解説:大杉漣さんへの最高のラブレター

映画『バイプレイヤーズ』レビュー&設定解説:大杉漣さんへの最高のラブレター



業界内視聴率30%と言われ、シーズン3まで放映された「バイプレイヤーズ」がついに映画化。

バイプレイヤーズ=脇役というにはあまりにも豪華すぎる面々が、本当に100人そろい『バイプレイヤーズもしも100人の名わき役が映画を作ったら』が完成。

出来上がった映画は様々な日本映画と、そして何より今は亡き“バイプレイヤーズの座長”大杉漣さんへの熱すぎる思いを詰め込んだラブレターに仕上がっています。

2021年8月公開予定の『キネマの神様』の思わぬライバルが現れたなという感じです。ドラマシーズン3では映画の主題歌を担当したCreepyNutsや宮沢りえまで登場して大きな話題を呼びましたが、映画でも天海祐希、菜々緒、有村架純などなど豪華なメンバーがバイプレの仲間に加わっています。

今回は映画のあらすじ、レビューに加えてシーズン3と映画の舞台“バイプレウッド”で誰がどこで何をしているかを総まとめ。これさえ見ればあなたはもうバイプレウッドで迷うことはありません。

あらすじ



富士山麓のふもとにあるのどかな撮影所バイプレウッド。民法各局の連ドラや映画など沢山の組が撮影していて100人を超える役者たちでにぎわっています。

田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一の元祖バイプレの面々も有村架純主演のネット連ドラを撮影中。

楽しく撮影が始まろうとしたとき、共演している犬の風(ふう)がいないことに気が付く。バイプレウッドに棲み付いている風は行方不明になっていたのでした。心配する有村架純に元祖バイプレたちが何があったのかを語り始めます。

1カ月前、濱田岳を監督とする菜々緒、柄本時生、高杉真宙、芳根京子、そして役所広司は『月のない夜の銀河鉄道』という自主映画の撮影を進めていました。主人公は小さなチワワで、ラストには100人の役者がSLで祝杯を挙げるという壮大なストーリーの映画です。車掌役の役所広司もこのラストシーンを楽しみにしていましたが、実際のところ役者は全くそろっていませんでした。

超低予算の制作態勢と言うこともあって役者がスタッフを兼務し、現場は混乱。さらに主役のチワワが逃げ出し、撮影できるはずだったSLでの撮影も断られ、混迷の一途をたどります。そのくせ濱田は監督風を吹かせてくるので菜々緒、高杉、芳根も呆れて濱田組から降りてしまいます。

その事情を聴いた元祖バイプレたちは自分たちの撮影を手伝うことを条件にSLセットを貸してあげることにします。

一方で菜々緒は敬愛する天海祐希と出くわし、天海からバイプレウッドの外資系企業による買収騒動を聞かされます。一念発起した菜々緒はバイプレウッドの存続を求めて署名活動を始めます。

何とか撮影を再開した濱田組でしたが、同じスタジオの勝村正信や渡辺一兄など厄介なおじさんたちが大勢いてことあるごとに邪魔されストレスが膨らむばかり…。

そんな様子を見ていた元祖バイプレたちは何か秘密を隠しているようで、不審な行動を見せます。役者同士の衝突に触発されたのか犬の風が暴れ始め民放各局、さらに1チャンネルの大河ドラマ、朝ドラ現場にまで乱入、撮影はすべてストップします。さらに、思わぬ大嵐がバイプレウッドを襲い、撮影はすべてストップしてしまいます。この悲喜劇を中で映画を諦めてかけていた濱田組に元祖バイプレたちは『月のない夜の銀河鉄道』という企画がバイプレウッドの所長と深くつながっていたこと語り始めます。

前代未聞の危機を乗り越え、映画史上初のとんでもないラスト、100人だらこそ成し遂げられた未体験の感動を迎えることになります。

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©2021「映画 バイプレイヤーズ」製作委員会

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