『緋色の弾丸』から思い浮かべた、列車が舞台の推し映画
個体数のバランス
「それでは、きっちり74%死んでいただきます」"スノーピアサー"の中は、閉じ込められている狭くて巨大な"世界"です。その中では絶対的なヒエラルキーが存在しています。
"生物にはそれぞれ持ち場がある"
実はヒエラルキーは作られるべくして作られていたのです。在り方をコントロールされているのです。
"生態系の維持には個体数のバランスが大事。数が増えすぎると食料が枯渇してしまう"
そう考えている上流階級の人間は、最下層の人間に殺し合いを促したり、殺したりして、定期的に数を調整しています。
生き物はそれぞれの持ち場を用意され、疑うことなくその立場を全うして死んでいく。弱者には弱者なりの持ち場があり、その役割を果たせばいいんだ。
恐ろしい考え方ですが、これも他人事として捉えることができませんでした。現実の世界もこんな考え方に支配されているのか。思わずそう疑ってしまうほど生々しい考え方です。
"生きていくには、欲求と不安、秩序、恐怖をバランスよく作り出すのだ。"
まとめ
「ヒエラルキー」「"スノーピアサー"」「個体数のバランス」『スノーピアサー』は列車を通して世界の現状を訴えかけているように感じました。知らず知らずのうちに構築されているヒエラルキーや、生物の個体数のバランス。
今回紹介した意外にも"ハラハラするアクションシーン"や'プロテインバーの原料"など、見どころとなる描写は数多く存在します。
私たちが普段意識していないことに気づかせてくれる魅力的な作品『スノーピアサー』、ぜひご覧ください。
(文:ゆくん)
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