「シェフは名探偵」第2話レビュー:今夜もおせっかいシェフが料理で客の悩みを解きほぐす(※ストーリーネタバレあり)
西島秀俊が主演のテレビ東京系新ドラマ「シェフは名探偵」が2021年5月31日より放送開始となった。
小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」のシェフ・三舟忍(西島秀俊)が、人並み外れた洞察力と推理力で、訪れた客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎を解いてくグルメミステリー
本記事では、その第2話を紐解いていく。
「シェフは名探偵」第2話のレビュー
今夜もフレンチレストラン『ビストロ・パ・マル』にはクセのあるお客様がご来店だ。恋人・杏子と共にパ・マルへ訪れた大島。緊張して食事が進まず、水ばかり飲んでいた大島の異変に気がついた三舟はシャンパンを用意するようにすばやく指示を出す。なんと、サプライズでプロポーズをしようとしていたのだ。無事にプロポーズは成功。2人はシャンパンで乾杯をする。しかし、数日後、別の客と訪れた大島の様子がまだおかしい。
明かされたのは、杏子の元カレのこと。プロポーズは成功したが、杏子が元カレのところに戻ってしまったのではないかと悩んでいたのだ。
もう一組は常連客の御木本からの予約だった。同席する人気エッセイスト・寺門小雪のリクエストで「ガチョウのコンフィのカスレ」を希望される。実は、その料理は寺門がパリに住んでいたころの悲しい思い出の料理だった。
なぜ悲しい思い出のはずのガチョウの料理を注文するのか? パ・マルの面々は首を傾げるが……。
今回もおせっかいを焼いて、お客さんたちの悩みを解決する三舟。食に関するものに限られるが、思わず「へえ!」と言ってしまうような着眼点で興味深い。シェフとしての知識の深さによるものだが、お客さんをよく見ていること、自身も言っていた記憶力の良さが推理には大切なポイントとなっている。何より、あれだけの料理を作りながら、店内にいるお客さんを把握しているとはどういうことなのか。聖徳太子なのか。
また、濱田岳演じる高築の立ち位置がなんだかいい。大島のプロポーズサプライズに、ハッと両手を口に当てて驚くところがなんとも微笑ましい。また、三舟がおせっかいを焼こうとすると前回登場した「バン・ショーか? バン・ショー出るか?」と小声で実況している辺りもいい(今回はバン・ショーは登場しなかった)。
ギャルソンとしてはシェフと客を繋ぎ、ドラマの語り部としてはドラマと視聴者を繋いでくれているように思う。高築がいることで、ドラマへの理解度が深まっているのではないか。
視聴者が疑問に思うことをぶつけ、しっかりと解消することで、スッキリ度も上がる。視聴者にとってはとても優しいドラマなのかもしれない。週の始め、おいしそうな料理とホッとするストーリー展開。
月曜の深夜にはぴったりなドラマなのだと改めて思う。
→「Paravi」で第2話を見る
第2話ストーリー
常連客・御木本遥から予約の連絡が。メインは“ガチョウのコンフィのカスレ”希望だという。同席する人気エッセイスト・寺門小雪のリクエストらしいが、なぜガチョウなのか…?また原杏子と大島圭一が来店したある夜。食事中に大島がプロポーズした。無事成功するがその後思わぬトラブルが――。そんな小雪と大島の苦悩に何かを感じた三舟忍(西島秀俊)は、またもお節介を焼く。(文:ふくだりょうこ)
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©「シェフは名探偵」製作委員会