
2021年4月クールのTBS日曜劇場は阿部寛主演の「ドラゴン桜」。15年ぶりの続編の初回は、視聴率14.8%と高視聴率でスタートを切った。
学生たちを東大合格へと導く弁護士・桜木健二を再び演じるのは阿部寛。また、第1作目で桜木の教え子だった長澤まさみ演じる水野直美も、成長して弁護士となって桜木とともに高校生たちと向き合っていく。生徒役には高橋海人(King & Prince)、平手友梨奈、南沙良、志田彩良、細田佳央太、鈴鹿央士、加藤清史郎ら期待の次世代俳優たちが集結した。
この記事では毎週ドラマの考察・感想を記していく。
もくじ
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第1話あらすじ&感想
第1話のあらすじ
かつて、落ちこぼれだった龍山高校から東京大学合格者を輩出し、一躍時の人となった元暴走族の弁護士・桜木建二(阿部寛)。
その後法律事務所を設立し、学校再建のエキスパートとして順風満帆な弁護士人生を歩んでいた──
時は令和。偏差値32で経営破綻寸前の龍海学園で、教頭・高原浩之(及川光博)が桜木による再建案を提案する。
しかし、自由な校風を理想に掲げる理事長・龍野久美子(江口のりこ)は進学校化に反対し、意見が割れていた。果たして桜木、そして彼の元教え子であり法律事務所で一緒に働く弁護士の水野直美(長澤まさみ)は東大合格者を出し、学園を再建できるのか…
そして彼らを待ち受けるのは姉思いだが将来に不安を抱え、姉と2人で両親が残したラーメン屋を手伝う瀬戸輝(髙橋海人)、何をやっても長続きしない今どき女子高生の早瀬菜緒(南沙良)、バドミントンのトップ選手の岩崎楓(平手友梨奈)など、それぞれの悩みや問題を抱えた龍海の生徒たち。桜木や水野と出会うことで、彼らの運命は大きく動き出そうとしていた──
第1話の感想
桜木先生が帰ってきた~!
古く汚れた服を着て、髪もヒゲも伸びっぱなし、水道も電気も止められ家賃もまともに払えない……変わり果てた桜木先生の様子を見て最初こそソワソワしたが、助けに来た水野直美(演:長澤まさみ)に対し「スーツも新調しろ、靴にYシャツ、ネクタイその他諸々で20万だ。スマホも要るな。俺の取り分は報酬の半分、あくまでも監修だ」と要望をつらつらと突きつける勢いの良さを見て、安心した。これぞ、我々の桜木先生だ!
2005年に放送されたシリーズ1から16年。長澤まさみをはじめ、当時出演していた教え子たちもサプライズゲストとして出演している。シークレットキャストが現れた瞬間、思わずテレビの前で叫んでしまった……。当時のシリーズを観ていた方には、ぜひ新シリーズもおすすめしたい。
新シリーズでは、桜木先生の当時の教え子であり現・弁護士として活躍する水野直美が、経営不振に陥っている学園を復興するため奔走する。とある事情で放浪していた桜木先生をつかまえ監修として入ってもらう流れだ。生徒役には、高橋海人演じる瀬戸輝、平手友梨奈演じる岩崎楓、加藤清史郎演じる天野晃一郎など次世代を担う若手俳優たちが選ばれている。
第1話から、桜木先生は大いに暴れてくれた。天野晃一郎を海に投げ飛ばしたり、悪ガキ2人をバイクでとことん追い回したり、スマホでこっそり悪行をおさめSNSに流そうとしたり……。インターネットやSNSの怖さを教え、ちょっとしたイタズラ心がどれだけ大きな事態を引き起こしてしまうかについて、身を持って刻みつけるあたりが桜木流を感じさせる。ガラケーが主流だった2005年には見られなかった変化のひとつだ。
今後、生徒それぞれの背景が明らかになっていくのだろう。最初から桜木先生に反感を持っている岩崎楓は、どんな経緯で心を開くようになるのだろうか。自分よりも優秀な弟を見返すため東大に憧れる天野晃一郎は、どうやって自身のコンプレックスに向き合うのか。そして、「自分の未来は半分決まっている」と何事にも無関心な瀬戸輝は、どんなきっかけで自分のやりたいことに気づくのか?
新しく出てくる勉強法も楽しみだ。この年齢で東大を目指したくなったらどうしよう、と少し心配、いやワクワクしている。
–{第2話あらすじ&感想}–
第2話あらすじ&感想
第2話のあらすじ
龍海学園に東大進学を目指す特別クラス・東大専科が設立された。
専科の設立も桜木(阿部寛)のやり方も気に入らない理事長の久美子(江口のりこ)は、桜木にこれ以上問題を起こさせないよう、教頭の高原(及川光博)に釘を刺す。
バドミントン部員の楓(平手友梨奈)は、大学推薦をかけた大事な大会を前に追い詰められていた。調子の上がらない原因は、コンビニでの万引きを桜木に見られたことだ。そんな楓に桜木は「お前に大会は無理だ」とだけ告げる。
一方、東大専科には、弟に劣等感を持つ天野(加藤清史郎)に続き、飽きっぽい自分を変えたいと思う菜緒(南沙良)もやって来る。水野(長澤まさみ)は2人の加入を喜び、さっそく学力テストを行うのだが…
第2話の感想
平手友梨奈の目力に、しびれた……!
バドミントン部のエース選手、将来はオリンピック出場も渇望される岩崎楓。連日の猛練習に耐えながらも、ストレス発散でやってしまった万引きが桜木先生にバレたことを気にしていた。部室のロッカーにされる貼り紙、あからさまな嫌がらせ。耐えられなくなった岩崎は、桜木先生の手に渡ってしまったコンビニの防犯カメラ映像を探しに学校へ忍び込む。
教師にも親にも友人にも過度に期待される状況は、心に負荷をかけ続けるだろう。自分がやりたくてやっているのか、それとも期待に応えるためにやらされているのか。バドミントンそのものは自身の希望で始めたというよりは、同じく選手であった両親の期待に応え、物心ついたときから当たり前のように”やらされている”ものだった。やらなければ責められる、途中でやめる選択肢は最初から用意されていない。それがどれだけ圧迫感のある生活だったか、凡人には想像すらできない。
暗い穴の底にいるような視界をぶち破り、光を注いでくれたのはやっぱり、我らが桜木先生だった!
ロッカーやトイレに執拗に貼り出される告発ビラ、わざと膝に負担をかけるような過酷な練習、悪質な嫌がらせの真相を解き明かしてみせた桜木先生。彼を見つめる岩崎楓の顔はもう、完全に”つかまれた”表情をしていた。強く疑っていた相手が、実は自分のために動いてくれていたと知ったときの安堵感。東大専科に入ることを決めた彼女は、もう自分の人生を他人に決めさせたりなどしないだろう。
次回からいよいよ、今の時代に合わせた勉強法が登場する。もはや大学を目指すような年齢ではないけれど、生徒たちとともに合格を目指すつもりで勉強に励むのもいいかもしれない。そう思わせてくれるのが、このドラマの魅力だ。
–{第3話あらすじ&感想 }–
第3話あらすじ&感想
第3話あらすじ
東大合格者を見送るシンボルとして、桜木(阿部寛)が校庭に桜の木を植えた。龍海学園の龍をとって「ドラゴン桜」だ。
そんな中、東大専科には天野(加藤清史郎)、菜緒(南沙良)、楓(平手友梨奈)に続いて、偏差値が学年最下位の瀬戸(髙橋海人)も加わった。水野(長澤まさみ)は早速ミニテストを行うが、中学レベルの問題にも苦戦する専科メンバーに、桜木はSNSを活用した勉強法を打ち出す。
一方、理事長の久美子(江口のりこ)は専科に生徒が集まり始めたことに焦っていた。もしも東大合格者が5人出たら辞任しなければならない。早めに専科をつぶそうと、対抗する難関大コースを新設し、理系トップの秀才・藤井(鈴鹿央士)を引き入れる。
東大専科を見下す藤井に、桜木は「お前に東大は無理だ」と断言。
反発した藤井は東大の過去問を使った「東大専科」対「難関大コース」での勝負をもちかけ、負けた方のクラスは即廃止!存続を賭けた勝負は3週間後。果たしてその行方は…!?
第3話の感想
東大専科に4人の生徒が入った。
元バドミントン部エースの岩崎楓、優秀な弟に引け目を感じる天野晃一郎、何か夢中になれるものが欲しい早瀬菜緒、そして、姉とともにラーメン屋を切り盛りする瀬戸輝。これからいざ、勉強だ! と袖をまくったタイミングで、江口のりこ演じる理事長の策略に邪魔される。
学年トップの藤井遼と対決して、平均点で勝てなければ東大専科は即・廃止!
中学レベルの問題集からやり直さなければならない4人にとって、すでに何歩も先を行っている藤井に勝てる見込みは薄そうに見えた。それでも4人の生徒は、桜木・水野の教えを忠実に守り、コツコツと勉強を重ねていく。
今話から少しずつ、東大受験に向けた勉強法がレクチャーされるようになった。たとえば以下のようなものだ。
・わからないところは生徒同士で教え合うこと
・毎日LINEで送られてくるクイズに答えること
・クイズの答えについて自分たちなりに議論すること
・YouTubeやTwitterで日々の勉強の成果を発信すること
最初は新鮮さも手伝って、日々の課題を楽しんでいた生徒たち。しかし、次第に焦りが生まれ始める。自分たちの点数によっては、東大専科がなくなってしまうかもしれないのだ。「こんなことに何の意味があるの!?」と戸惑い、不満をぶつけたくなってしまう気持ちもわからなくもない。
クイズに答えたり、SNSで発信したりすることに何の勉強効果があるのか? それは物語の終盤で明らかにされる。いよいよテストによる対決が始まり、結果発表が行われたあとの桜木・水野両名のセリフを引用しよう。
桜木「複雑に難しく答えるよりも、シンプルに答えるほうが実は難しいんだ。社会に出てからも一生求められるスキルだ」
水野「毎日議論したり勉強を教え合ったり、常に”伝える”ということを大事にしてきたのは、この力を養うためなの。YouTubeやTwitterもね」
意味がないと思われていたことにも、しっかり意味があったのだ。人の助言を聞き入れ、多角的に物事を見る視点に欠けている、と藤井を一刀両断した桜木。その後、生徒たちに向けた終盤5分の演説が、ドラマ史に刻まれる名シーンだったのでぜひ観てもらいたい。
お前らがバカな理由は、物事を知らないからだ。世の中の実態と仕組みを知らないから、バカと言われるのだーー元々この世に存在する仕組みや制度は、自然発生的に生まれたものではない。誰かが何らかの意図で作ったものばかりなのだ。理由や本質を問うことなく、それらを盲目的に受け入れるだけでは、都合のいいように使われるバカになってしまう。
このドラマを観ていると、東大に行きたくなるから困る。
–{第4話あらすじ&感想}–
第4話あらすじ&感想
第4話あらすじ
瀬戸(髙橋海人)が学校を休んで3日。水野(長澤まさみ)や東大専科の仲間は心配するが、桜木(阿部寛)は勉強に集中するように告げ、ITを活用した勉強法を伝授する。
一方、専科に負けて難関大コースを廃止した理事長の久美子(江口のりこ)は、新たに一流大コースを設立。理系トップの藤井(鈴鹿央士)を再び取り込んで専科に対抗心を燃やしていた。
瀬戸のことが気になる菜緒(南沙良)と楓(平手友梨奈)と天野(加藤清史郎)が学校帰りに「ラーメン瀬戸屋」に立ち寄るも、瀬戸に冷たくあしらわれる。闇金から店への嫌がらせを隠そうとする瀬戸だが、そんな窮状を桜木と水野に知られてしまう……。
そんな中、菜緒と天野は東大を目指して勉強していることが母親にバレる。
抗議にやって来た2人の母親に、桜木は「受験生の家庭の10カ条」を打ち出し、さらにある伝説の特別講師を呼んでいた──
第4話の感想
瀬戸くんフィーチャー回。お姉さんと共に切り盛りするラーメン屋が、借金苦によって潰れる危機に……。東大専科に入って受験勉強しようと意気込んでいた矢先、自らも働いて金を稼がなくちゃならないと焦る瀬戸。
ドラマあるあるなのかもしれないけれど、瀬戸家には家計を助けてくれる親戚はいないのかな……? 高校生の弟を抱えて店を経営していくって、相当大変だと思うのだけど。おまけに闇金からの借金まで背負って……。それに、いくら「他人に迷惑をかけたくない」からって、目の前に弁護士がいるのに頼らない手はないと思うのだけど……。
自分たちで何とかしようとしすぎて、結果的にお姉さんの心理的負担を増やしている。瀬戸くんに罪はないのだけど、これから「人に上手く頼る術」も一緒に学んでいけたらいいね!
何だか今回は、勉強するのにも「恵まれた環境」と「恵まれない環境」があるんだな……と考え込んでしまった。思う存分、勉強に集中できる環境って幸せなんだなあ。私ももっと、高校時代に勉強頑張っておけばよかった……と毎度のことのように痛感してしまう。
「悪いことするにも、馬鹿じゃできないってことだ」桜木先生の名言、いただきました! 元々の能力に差はあるかもしれないけれど、物事の本質を考える力は、いつどのタイミングでも磨けるはず。とりあえず、スタディサプリをダウンロードするところから始めますか。
–{第5話あらすじ&感想}–
第5話あらすじ&感想
第5話あらすじ
東大専科は桜木(阿部寛)が招いた特別講師・柳(品川徹)による数学のスパルタ授業が行われていた。
一方、専科の生徒との勝負に負けた藤井(鈴鹿央士)は苛立っていた。一人追い詰められ、殺気立った様子の藤井を案じた理事長の久美子(江口のりこ)は、東大専科と一流大学コースで再度勝負することを桜木に提案する。
勝負は2週間後。国・数・英の3教科を大学入学共通テスト形式で行うことが決まった。負けた方のクラスは即廃止だ。水野(長澤まさみ)は実力の差があり過ぎると訴え、高原(及川光博)も専科にハンデを提案するが、桜木は「その必要はない」と言い切る。
桜木が藤井に対抗する新たな勉強法として打ち出したのはまさかの“ゲーム”!?そして、東大専科に5人目の生徒がやってくる……。
第5話の感想
またもや、藤井 vs 東大専科の戦いが……!
前回は東大専科全員の平均点と藤井の点数で対決する形だったが、今回は大学入学共通テストで、東大専科のいずれかのメンバーが取った最高得点と藤井の点数を比較する勝負。
前回と同じように、負ければ東大専科は廃止。ついに万事休すか……と水野は頭を抱えるが、桜木は余裕たっぷりな様子だ。なんでも、東大専科に入れる予定の「秘密兵器」がいるのだとか。
それは、なんと原健太のこと。発達障害を持ち、常に幼馴染の麻里と行動を共にしている彼。昆虫が大好きで、虫かごや網を持ち歩き、校庭で観察をしている様子がよく見られた。パッと見ただけでは、とても東大専科の秘密兵器には思えないが……。桜木には自信がある様子だ。
蓋を開けてみると、健太には稀有な才能があることがわかった。聴覚から得る情報を記憶するのは不得手だが、視覚から得る情報を丸暗記するのは大の得意。英語辞書が一冊まるまる頭に入るほどだという。少し勉強しただけで、英語や数学の問題をすらすらと解いてみせた。
その代わり、現代文の筆記問題など、応用を効かせなければならない問題は極端に弱いのだが……。それでも、元々、人には得意・不得意があるものだ。それをどれだけカバーする方法を知り、実行できるかどうかなのだろう。
物語終盤、「やっぱり東大には行きたくない、試験は受けない」と駄々をこねる健太に対し、「自分の力で社会を変えろ」「研究者になればできるんじゃないか?」と諭す桜木。勉強は、無理強いしたって上手くはいかない。教師にできるのは、生徒の好奇心を刺激してやることだーー桜木の言うことは、いつだって生徒の心と、視聴者の意識をも刺激してくれる。
その後、無事試験に間に合った健太。健太とともに、麻里もギリギリのところで東大専科に参加した。「そんなこと許されない!」といきりたつ藤井に対し、「尻尾巻いて逃げ出すの?」と啖呵を切る麻里が、たまらなくかっこよかった……!
対決の結果、東大専科の圧勝! 中でも数学は、健太の200点満点中198点という結果が光った。なんとか東大専科を守ることはできたが……一度は入ってくれた麻里が、やはり「抜けたい」と申し出てくる。何やら家庭に問題があるようだ。
教師にしろ、親にしろ、子どもの将来に少なからず影響を与えるのは周りの大人だ。子どもの好奇心を削がないような行いを、大人たちも心がけなければならない。
–{第6話あらすじ&感想}–
第6話あらすじ&感想
第6話あらすじ
東大専科は3日間の勉強合宿を行うことになった。桜木(阿部寛)が声をかけた麻里(志田彩良)も健太(細田佳央太)の付き添いとして参加し、先日の勝負に破れた藤井(鈴鹿央士)も約束通りやって来た。
合宿初日、16年前に地獄の合宿で飛躍的に成長した経験をもつ水野は、地獄のカリキュラムを発表する。しかし、桜木が発表したカリキュラムは驚くべきものだった!そしていよいよ始まる東大専科の合宿。受験に挑むために最適な食事、運動、生活習慣などあらゆるメソッドを駆使し、令和の合宿に挑む一同。藤井、麻里の存在が彼らに与える影響とは…
そして更なるレベルアップを目指し、桜木はくせ者の国語講師を招へいする。東大合格に向けて着実に前進しているかにみえる彼らに不穏な空気がただよっていた…
第6話の感想
地獄の2泊3日合宿が始まった!
前回の勝負で負けた藤井や、東大受験を拒否している麻里も含め、生徒7人での合宿生活がスタート。水野は張り切って3日間の日程を組み、「1日16時間勉強で、勉強する体力をつけさせる!」と息巻いていたが、桜木に止められてしまう。あまつさえ、1日目は自由時間にすると……。
「あいつらにはな、今の子どもの価値観がある。まずはそれを認めること。認めた上で信じてやる。大人の役割は、そのふたつだけだ」
実際にこう言ってくれる大人がいるだけで、どれだけの子どもが救われるだろうか。「子どもだから」という理由だけでルールを強い、大人の言うことが絶対だと押し付ける。そんな上下関係が土台になっていては、教育はもちろんのこと、親子関係だって破綻しかねない。自分を信じてくれない大人を、子どもだって信じたいとは思わないだろう。
「今日は自由時間だ」と言い渡された生徒の一部は、水野の懸念どおり最初こそ自由に行動してしまう。が、教室に残ってしっかり勉強している健太・麻里・藤井を見て競争心に火がついた。「競争心に火がつかないやつは、勝てないんだ」という桜木の言葉から、あえて生徒全員の意識を焚き付けるために、藤井や麻里を東大専科へ引きこんだことが察せられる。
勉強に限らず、何か新しいことを始めて継続させようと思えば、時には仲間の存在が必要になってくる。「負けたくない」と思える対象がいなければ、競争心に火がつくこともなく、火に薪をくべ続ける術もないのだ。
今回注目したいのは、合宿のために特別に派遣された敏腕国語教師・太宰府治。安田顕が演じており、実に濃くクセのあるキャラクターだ。「文章は建築学でできている!」と豪語するや否や、文章構造について説明しだす太宰府。最初はちんぷんかんぷんだった生徒たちも、互いに疑問を投げ合いながら理解を進めていく。
数学も社会も国語も英語も、文章の言い換え=同等関係が理解できていれば格段に解きやすくなる。すべての教科攻略に通じるのは読解力なのだ。東大合格の鍵は読解力にあるーー少しずつだけれど前に進んでいる感覚を得られた生徒たちは、さらに勉強に対する意欲を増幅させていく。ただひとり、麻里を除いては。
実力は十分なのに麻里が東大受験を拒んでいる理由は、父親にあった。「女に学歴は必要ない」「こんな学校辞めさせて就職させ、良い奴と結婚させる。それが女の幸せだ」と真顔で言う父親だ。合宿に参加する麻里を無理やり自宅に連れ戻し、退学させると言い出した。
自分自身に学歴がないことのコンプレックス、娘を自分よりも優位に立たせたくないという歪んだ考えの持ち主。東大専科の生徒たちの計らいで、なんとか父親の意識を変えさせ、麻里も専科の一員になることができたがーー結果、麻里の両親は離婚することとなった。なぜ母親はそばにいながら麻里を助けてやれなかったのだろう? という疑問が残る。
子どもの将来を、大人が勝手に決めていいわけがない。桜木のように本質を理解した大人が増えてくれれば……と願うばかりだ。
–{第7話あらすじ&感想}–
第7話あらすじ&感想
第7話あらすじ
東大専科の7人が東大模試を受けることになった。模試で合格の見込みがないと判断された者は専科をやめなければいけない。今の学力では何人かは最低のE判定になることは明白だ。桜木(阿部寛)が出したあまりに高いハードルに、生徒たちは混乱し、水野(長澤まさみ)も不安に襲われる。
模試に備え、新たに桜木が招へいした英語の特別講師によるリスニング力強化のための驚くべき勉強法が始まる。さらに桜木は、模試に役立つ「東大模試6カ条」を授けるが、菜緒(南沙良)と天野(加藤清史郎)は、焦りから追い詰められていた。
模試当日、プレッシャーに押しつぶされそうな7人は、それぞれの思いを胸に会場に向かう。
一方、龍海学園では先代理事長・恭二郎(木場勝己)が、何やら新たな動きを見せていた…。
第7話の感想
まともや東大専科に降りかかる難関。東大模試を受け、合格する見込みがないと判断されたら東大専科をクビになってしまう……!? 藤井・麻里・健太の3人はいいとして、残り4人はどんなに頑張ってもE判定以外は見込めない。大きなプレッシャーを感じ、特に早瀬は尻込みしてしまう。
前回は特別講師として、安田顕演じる太宰府(国語教師)がやってきた。今回は英語の特別講師として、ゆりやんレトリィバァ演じる由利杏奈が登場!
とにかく小さな声で、聞こえてくる英語を真似して呟く「ぼそぼそシャドーイング」など、リスニング力を鍛えるのに良い方法を教えてくれる。楽しみながら学ぶ東大専科の生徒たち。しかし、やはり早瀬の顔色は優れなく……。
「楽しいけど、こんなことしても意味ないじゃん!」
東大模試まで時間がないことを気に病み、時間をかけてリスニングに慣れていく方法に疑問が晴れない早瀬。あまりにもハードルの高い課題なのでは? と水野も戸惑うが、桜木はいつも通りぶれない。
「高いハードルに向き合うと、人の弱い部分が浮き彫りになる。自分の弱さを知り、それを乗り越えれば強くなれる。合格するためには、ハートの強さが必要なんだ」
あえて実力に見合わない課題を与えることで、プレッシャーに慣れる機会にしてもらおうと考えたのだろう。桜木が考えることは理にかなっており生徒のためにもなっているが、言葉が足りずいつも誤解されてしまう。
無事(?)、東大模試当日を迎えた生徒たち。試験終了後の反応はバラバラだが、やはり早瀬は周りの圧に押されてしまい満足のいく手応えが得られなかったようだ。「E判定だったら東大専科をやめなきゃならない」ーー自信が削られてしまった早瀬は、逃げ出してしまう。
周囲が早瀬を励ますシーン。これには賛否両論あるだろうな……と思ってしまった。
「勉強したくてもできない環境の人間もいる」
「お前は良い家庭に育った。自分がどれだけ幸福かに気づかない人間は、結局不幸な人生を歩むことになる」
「人生無駄にしたくなければ、運に乗れ」
もし私が早瀬の立場だったら、「お前は周りに比べて十分幸せなんだから、それに満足するところから始めろ」と言われているように感じてしまう。確かに、日本に生まれ勉強ができる環境が整えられているだけでも、幸福な人生なのだろう。
しかし、早瀬は早瀬の持つ個人的な悩みに苦しめられていたのではないだろうか? 「周りの方が大変なんだから、お前は頑張れ」といった文脈で励まされても、腹落ちしないのでは……と思ってしまった。
何はともあれ、東大専科は全員そのまま残留できることになった。それぞれの悩みは尽きないだろうか、プレッシャーに負けることなく自分の力を発揮していってほしい。
–{第8話のあらすじ&感想}–
第8話のあらすじ&感想
第8話のあらすじ
東大合格者が5人出たら学園は売却される…。
桜木(阿部寛)宛に送られてきたファイルから、先代理事長・恭二郎(木場勝己)による久美子(江口のりこ)の理事長退任と学園売却計画が発覚。その背後に不穏な動きもあり…。
最大の危機に見舞われる一方で、桜木は生徒7人にオーダーメイドの勉強法を伝授する。それぞれの学力を考慮した受験科類と選択科目の提案、それに合わせた攻略法だ。また、水野(長澤まさみ)からは夏休みを前に変わった対策法が伝授される。
そんな中、楓(平手友梨奈)は一人悩んでいた。桜木はその様子に気づくが…そして、アクシデントが楓を襲う。
さらに、桜木の前に意外な人物が現れる…
第8話の感想
冒頭から、効果的な勉強法が2つ紹介された。
1. 学んだことは徹底的に使い倒して身につける
2. 長期休暇中の勉強は「拡散型」か「保全型」か
勉強したことは、自分の頭の中だけに置いておくと定着が遅くなってしまう。人に教えたり、SNSに進捗を公開したり、別の問題に応用できるか考えてみたり……とにかく得た知識を色々な方法で使うことでより身についていくのだ。作中では、ビデオカメラを用意して教える様子を記録する方法を採用していた。
もうひとつが、長期休暇中の勉強方法について。時間がたっぷりあると思うと、どれだけ計画を立てていても中弛みしてしまうものだ。作中で紹介されているように、自分の”性格”を正しく把握して勉強に臨むと、時間を無駄にせずに済む。
あなたは、読書をするとき「何冊も同時並行で読む派」だろうか? それとも「1冊を読み切ってから次に進む派」だろうか?
前者の方は「拡散型」。キーワード:ワクワクすること。勉強する場所は毎日の気分によって決めてよし、時にはゲーム感覚でハイレベルな問題に挑戦することなど、好奇心旺盛な性格に合った勉強法が紹介されている。
後者の方は「保全型」。キーワード:自信と安心の積み重ね。勉強する場所は毎日固定、日々のノルマも細かく決めた方がいいなど、着々と積み重ねるタイプの勉強法が合っているという。
性格としては拡散型なのに、毎日しっかりノルマを決めないと勉強が続かないだろうと早合点して、保全型の勉強法を無理やり選択してしまう場合も多いのでは? これから受験を控える方にとっては参考になるだろう。
物語の主軸は、岩崎とその両親に移っていく。
東大受験へのサポートを受けられるよう、各々の家族へ受験の意思を伝えておくように、と言われていた専科の生徒たち。そんな中で、岩崎だけが両親へその旨を伝えられずにいた。
バドミントン選手としてオリンピックを目指していた岩崎だが、ケガのせいで主線から外れることになった。両親の夢であるオリンピックもまともに目指せなくなった自分が、この上「東大を受けたい」などと言ってさらに失望されるのは嫌だ、と悩む。それでも、東大に行きたい気持ちは変わらない。
岩崎の思いを汲んだ桜木は、このように諭す。
「お前は優しい人間だ。でも本当に優しい人間じゃない」
「親がお前を苦しめていることを、親に教えてやらない。それは優しさか?」
「親には親の人生がある。お前にはお前の人生がある」
「お前が背負う必要があるのは、お前の人生だけだろう」
鼓舞された岩崎は、勇気を出して両親に受験の意思を伝える。子供には子供の人生があるからといって、進みたい道に進もうと思ったら少なからず親の援助が必要だ。金銭的な問題など、現実は厳しい面もあるかもしれない。
それでも、岩崎はしっかり「東大に行きたい、だから応援してほしい」と伝えられた。父親からは頬を張られ、思いを全て伝えても無言で立ち去られてしまうが、一度決心できた彼女ならこの先折れることはないだろう。「親子の縁を切るつもりで」話した、彼女なら。
現役高校生も元高校生も、それぞれの思い出が彷彿となるシーンだったのではないだろうか。いつだって、親は子供の味方になれるし、時には立ちはだかる壁にもなる。それをどう攻略し、関係性を作っていくのか。次回も楽しみだ。
–{第9話あらすじ&感想}–
第9話あらすじ&感想
第9話あらすじ
大学入学共通テストまでのカウントダウンが始まった。
今までに招へいした特別講師陣たちと試験に向け追い込みに入っている生徒たちに、桜木(阿部寛)はいよいよ共通テストの出願書を渡す。そこで決意の表情を見せる専科メンバーに、桜木は「共通テストの心構え5か条」を授ける。
そして迎える共通テスト本番。
6回の模試を乗り越えてきた瀬戸(髙橋海人)をはじめとする、東大専科の生徒たちの決戦の時が来た。しかし、彼らをただならぬ緊張とプレッシャーが襲う。共通テストを終えた瀬戸に襲いかかる試練・・・藤井(鈴鹿央士)の決断とは!?
一方、水野(長澤まさみ)は弁護士として、学園の売却を阻止する方法を必死に探っていた。学園の先代と直接対決を迎える桜木たち。さらに、桜木・水野に襲いかかる驚愕の真実が・・・。
第9話感想
東大専科の生徒が5人以上東大に合格しなければ、水野法律事務所は契約破棄。5人以上合格したとしても、先代理事長との約束により現理事長は解任。学園売却賛成派の理事長が就任してしまえば、学園はなくなってしまう……。
「自分たちが合格したら、学園がなくなってしまう」と東大専科の生徒たちが知ったら、勉強に打ち込むどころではなくなる。「私がなんとかします」と言い、学園売却を阻止する切り札を探し始める水野。果たして、東大合格者5人以上と学園売却の阻止、両方とも叶えられるのだろうか?
生徒たちは、直前に迫った共通テストに向け、調整に入っていた。桜木から伝授されたのは、「共通テストの心構え5ヶ条」!
【共通テストの心構え5ヶ条】
1. 終わった教科のことは考えるな
2. 難しい問題にとらわれるな
3. 1日目の試験後は一人で帰れ
4. 答えを問題用紙に書いておけ
5. 自分さえ受かればいいと思って挑め
「やれ!」と言われてもなかなか難しいことも含まれているが、核心をついている。これまで一緒に勉強を頑張ってきた仲間がいたとしても、試験を受けるのは自分だ。馴れ合うことが不安を生み、また不要な安心感を生んでしまうこともあるのだろう。
桜木の言うことを守り、集中力を保とうと頑張ったり、試験の帰りに仲間を見つけてもわざと一人で帰ったりする生徒たちを見て、思わず涙腺が緩んだ……。将来のために力を発揮しようと努力する若い人たちの姿には、励まされる。
試験をクリアするには、知識ももちろん大事だろうけれど、それと同じくらいにメンタル面も重要になってくるだろう。
いわゆる「本番に弱い」タイプなのは、瀬戸と藤井。周りを見て焦ったり、回答できなかった箇所を悔やんだりして集中力が削がれがちなのが瀬戸だ。そして藤井は、家族からのプレッシャーに押しつぶされ自爆してしまう傾向にある。知識は申し分ないのに、なぜか本番で力を発揮できない。そのことに、藤井自身も悩んでいる。
「お前は、なんのために東大に合格したいんだ?」と桜木に質問される藤井。自分が行きたいから東大を受けるのではなく、親に認められたいがために東大を受けようとしているのではないか、と指摘される。
「自分の人生は、自分でつくれ」
自分の欲求ではなく、他人のために自分の人生を決めようとしているから、モチベーションがわかないのかもしれない、と見ながら思った。藤井は学力がないわけではない。本番のプレッシャーに対応する場数が、極端に少ないだけだろう。
桜木に背中を押してもらい、藤井は文転することを決めた。自分の強みを生かしながら、弱いところは仲間たちに頼ろうと助けを求めることができた彼の姿に、成長を感じた。
次回、ついに最終回。果たして、東大専科の生徒たちは全員合格できるのか?
–{第10話あらすじ&感想}–
第10話あらすじ&感想
第10話あらすじ
2次試験が迫る中、桜木(阿部寛)はますます厳しい状況に追い込まれていた。学園買収には教頭の高原(及川光博)が関わり、坂本(林遣都)と米山(佐野勇斗)も加担していた。
水野(長澤まさみ)は心を痛め、久美子(江口のりこ)は「生徒たちのために奇跡を起こして」と桜木に頼む。共通テストで思うような点数が取れなかった藤井(鈴鹿央士)は、ある決意を桜木に伝える。専科から離脱した瀬戸(髙橋海人)は、果たして…。
2次試験に向けてラストスパートに突入する東大専科。生徒たちは、最後の追い込みで東大の過去問を必死にやり遂げる。そんな生徒たちに桜木が用意した大逆転の秘策とは?果たして、結果は?
そして、龍海学園の行く末は…?
第10話の感想
東大専科の生徒たちは、無事東大に合格するのか? 学園の売却問題はどうなってしまうのか? これらの要素が果たして最後の1話で回収できるのか、ハラハラしながら見守っていたが……。
前半30分で、生徒たちの合否が発表された。麻里や健太、中盤からメキメキと実力をつけた天野など、次々と合格を決めていく。その中で、まさかの藤井が落ちてしまった。
前回、文転することを決めた藤井だったが、ギリギリのところで「やっぱり最初の志望通り受けたい」と再び方向転換していたのだ。足切りラインすれすれのところだったが、「自分で納得した上で東大に行きたい」と思いを新たに受験。その結果、惜しいところで手が届かなかった事になる。
それに加え、試験当日に健太が嫌がらせを受けているのを目撃してしまう。「試験当日は自分のことだけ考えろ、周りのことは気にするな」と桜木に言われていたが、藤井は見逃すことができず健太を助けに入り、右手に怪我を負ってしまった。さまざまな要素が作用し、藤井本来の力を発揮できなかったのかもしれない。
藤井は東大に落ちてしまったが、精神的に最も成長できたのは藤井だろう。健太の件についても「前の自分だったら助けにいかなかった」と自分でも言っていた。自分には思ったほど実力はないと認め、親に頼み込んで浪人させてもらう覚悟も決めた。来年に再挑戦したときには、藤井は問題なく受かるだろう。桜木が言う通り。
藤井と同じく、早瀬も東大に落ちてしまった。その合否結果がわかるシーンは軽めに表現されており、少し拍子抜けだったが……。なんと早瀬は東大以外にも青学を受験しており、経営学部に受かっているというのだ。何事にも頑張れないことにコンプレックスを抱いていた彼女だが、自分の将来についてきちんと考え、行動を起こしていた。東大には落ちてしまったかもしれないが、彼女も立派に成長していた。
藤井と早瀬は東大に落ちてしまったが、結果、東大専科の生徒は5人合格したことになる。5人合格したということは、学園売却に繋がってしまうということ……。
江口のりこ演じる理事長は辞任に追い込まれてしまい、明暗を分けるのは地域住民の賛成・反対票の比率だ。あわやというところまで桜木たちは追い込まれてしまうが……岸本の策略により、反対住民たちへ賄賂が渡されていることが発覚。実は米山たちも桜木たちのために裏で動いていたことが立て続けに明かされ、事態は着々と終結していく。
それぞれ努力してきた時間が、それぞれの形で実った生徒たち。また各々の理想とする道が開けていくのだろう。今回のシリーズを見てきた方たちは、続けて前シリーズも見直したくなったのではないだろうか。
前シリーズに出演していた小池徹平、紗栄子、中尾明慶をはじめ、山下智久(メール文面・声での出演)や新垣結衣もサプライズゲストとして出演。お祭り感満載のドラゴン桜最終回、最初から最後まで見応えがあった……! ありがとう、ドラゴン桜!
–{「ドラゴン桜」作品情報}–
「ドラゴン桜」作品情報
低偏差値で落ちこぼれの生徒たちをたった半年で東大に合格させた伝説の弁護士・桜木建二が桜前線と共に4月の日曜劇場にいよいよ戻ってくる!!
16年の時を経て、令和の時代に桜木は新世代の生徒を再び導けるのか !?
今作は、週刊漫画誌「モーニング」(講談社)にて2018年から人気連載中の三田紀房による「ドラゴン桜2」が原作。2005年に放送された前作ドラマの原作である「ドラゴン桜」 (2003年~2007年連載/講談社)の15年後を描く続編だが、今作は今の時代の日曜劇場でやるべきエッセンスを入れたドラマオリジナルの展開が予定されてる。
放送日時
2021年4月25日(日)スタート。毎週日曜21時~21時54分 ※初回25分拡大
出演
阿部寛
長澤まさみ
髙橋海人(King & Prince)
南沙良
平手友梨奈
加藤清史郎
鈴鹿央士
志田彩良
細田佳央太
西山潤
西垣匠
吉田美月喜
齋藤瑠希
内村遥
山田キヌヲ
ケン(水玉れっぷう隊)
鶴ヶ﨑好昭
佐野勇斗
早霧せいな
山崎銀之丞
木場勝己
江口のりこ
及川光博 ほか
原作
三田紀房『ドラゴン桜2』(コルク)
脚本
オークラ
李 正美
小山正太
音楽
木村秀彬
プロデューサー
飯田和孝
黎 景怡
演出
福澤克雄
石井康晴
青山貴洋
製作著作
TBS
動画配信
ドラゴン桜(2021) | Paravi(パラビ)
ドラゴン桜(2021)|民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」 – 無料で動画見放題
公式Twitter
【公式】日曜劇場『ドラゴン桜』??さん (@dragonzakuraTBS) / Twitter
公式Instagram
【公式】日曜劇場『ドラゴン桜』?(@dragonzakuratbs) • Instagram写真と動画
キャスト/スタッフ コメント
長澤まさみ コメント
私にとって『ドラゴン桜』は青春が詰まった作品です。本当に長く愛されている作品で「好きだった!」と今でも言われることが多く、前作から16年も経っていたという実感が私自身あまりありませんでした。
きっとテレビの前の皆様もこの作品が戻ってくることを、楽しみにしていてくれたんじゃないかなと思います。私も撮影をすごく楽しみにしています。
私が演じる水野は前回と立場が変わっているので、改めて身を引き締めて頑張ります。ぜひ楽しみにしていてください!
及川光博 コメント
人気シリーズの続編に登場するのは、こういうプレッシャーがあるのだな、と感じました。私が演じるのは、今回の舞台になる学園の立て直しに情熱をそそぐ、教育熱心な教頭先生の高原です。
僕の中の真面目さ、生徒を思い、子どもたちの未来を思う、僕の本質が滲み出ちゃえばいいなと思います(笑)。楽しみです☆
早霧せいな コメント
今回この作品に出演することが決まってから、2005年の前作を改めて見ました。とても面白く、その続編の今作に出られるということがとてもうれしく、光栄に思っております。
初めての弁護士役で、さらに学園ドラマの中の弁護士なので、どういった役柄になるのかと私自身も楽しみにしております。
1つのスパイスとして、このドラマを盛り上げていけたらなと思っております。視聴者の皆さんに楽しんでいただけたらと思います。
江口のりこ コメント
楽しんで演じたいと思っています。
(前作が)16年前と聞いてびっくりしました。前作には生徒を惑わす暴走族の役で出演していたそうなのですが…撮影日数も少なかったので、赤い特攻服を着たのは覚えているんですけど(笑)。
私が演じるのは今回の舞台となる学園の理事長なのですが、厳しい理事長の中にもちょっとした面白さが見つけられたらいいなと思っています。
楽しいドラマになると思いますし、自分自身も楽しんで演じていきますので、ぜひご覧ください。
佐野勇斗 コメント
このたび、『ドラゴン桜』に出演させていただくことになりました。佐野勇斗です!
前作の『ドラゴン桜』は、僕がまだ小学生の頃にテレビで観ていて大好きだった作品で、「ああ、ドラマに出てみたいなあ」と、役者を目指すきっかけとなった作品のひとつです。当時本当に熱狂的にハマっていて、作品の中の勉強法も実践しておりました。歩きながらの勉強などです(笑)。
続編を作ると聞いた時は、一ファンとしてとてもうれしく楽しみにしていたのですが、まさかその作品に自分が参加させていただけるとは…夢にも思っていませんでした。この世界で生きさせてもらえることをとてもうれしく思います。
今回僕は、桜木先生の今の生徒、ではなく過去の生徒として登場します。「こいつはなんだ!?」と疑問に思うシーンも多々あると思いますが、彼のストーリー展開にもぜひご注目いただければと思います。
本当に豪華なキャストの皆さんと共演させていただきます。全力で頑張って参りますので、みなさまぜひご覧ください!
南沙良 コメント
原作も前作のドラマも拝見させていただいていたので、出演が決定した時はとてもうれしかったです。
阿部寛さん、長澤まさみさんを筆頭に錚々たる方々とお芝居をさせていただけること、とても光栄に思っています。今までに挑戦したことのない役なので、私自身不安もありますが、頂いた役をどれだけ魅力的に広げることができるか、しっかりと真摯に向き合いながら、学び、吸収がある撮影期間にし、自分の扉を解放して、使える引き出しは全て使っていきたいと思っています。
撮影はこれからですが、感じ得るものが多い歩みになることを確信しています。
観てくださる方々に作品の素晴らしさを感じていただけるように、誠心誠意お届けしてまいります。
細田佳央太 コメント
原健太役の細田佳央太です。
日曜劇場に出演することが1つの目標だったので、オーディションを経て、健太役に選んでいただけたと聞いた時はとてもうれしかったです。
僕が演じる原健太は、とある問題を抱えている少年です。僕自身もそうですが、普段の生活の中で、他人と比べて劣等感を抱いてしまったり、何らかの壁があって生き辛く感じたりすることもあると思います。しかし、だからといって自分の夢ややりたいことを、決して諦めたくはありません。
このドラマをご覧になって、また、健太という役を通して、どんなに高い壁があったとしても、夢を叶えるために頑張ろう! と前向きな気持ちを持っていただけたらうれしいです。
監督とお話しし、健太のイメージに近づけるように(体重を)増量し、これから髪も短く切って撮影に臨みます。外見を変えることでの役作りは初めてで、身が引き締まる思いです。
一つ一つ丁寧に演じることを心掛けて頑張ります。是非、ご覧ください!
志田彩良 コメント
オーディションで決まった時は信じられませんでした。本当にうれしいです。出演させていただくからには小杉麻里として進路としっかり向き合いつつ、私自身も真剣に丁寧に役と向き合って、勉強をさせていただきます。大先輩も同世代の皆さんもいらっしゃる現場で、自分にできることを一生懸命やりながら、たくさんの方にお届けできればと思っています。
鈴鹿央士 コメント
日曜日に『ドラゴン桜』を観て、月曜日から頑張ろうと思っていただけたらいいなと思いますし、そこに自分が携われることを幸せに感じてい
ます。世の中が大変な状況のなかで、受験生の方をはじめ、学生や社会人の皆さんを元気づけられる作品になるよう、頑張って演じていきます。
加藤清史郎 コメント
オーディションに合格したと聞いた時は、信じられなくて、しばらく固まってしまいました。天野晃一郎が桜木先生と必死に対峙していく姿はもちろんですが、僕は彼の弱い部分に共感を覚える学生の方も多いのではないかと思います。他にもさまざまな事情を抱えたキャラクターが登場するので、その中の一人として、精一杯、役を生きていきたいです。
平手友梨奈 コメント
岩崎楓役を演じさせていただきます、平手友梨奈です。
楓という役をまだ把握しきれていないので、早い段階で見つけられるようにしたいと思います。
初めてのことだらけなので、すごく緊張していますが、この作品を通して何か響くものを届けられたらと思っております。
よろしくお願いします。
髙橋海人(King & Prince)コメント
たくさんの方に愛されている”日曜劇場”、そして当時両親と毎週楽しみに観ていた『ドラゴン桜』。
本作に出演させていただけると知ったときは、衝動的に両親にその喜びを報告してしまいました。
キャストのみなさん、監督、スタッフの方々からたくさんのことを学び、瀬戸輝という役に誠心誠意向き合い、悔いの残らないように挑み続ける、そんな撮影期間にしたいと思います。
西山 潤 コメント
憧れの日曜劇場、そしてたくさんの方に愛されている『ドラゴン桜』という作品に参加できることを大変うれしく思います。
現場では同世代のキャストが多い中、刺激をもらって撮影しています。
小橋という役は僕が今までやってこなかったキャラクターなので日々試行錯誤しています。
どのような役なのかは放送を楽しみにしていてください!
西垣 匠コメント
初めまして、岩井役を演じさせていただきます、西垣匠です。
オーディションの結果を聞いた時は、驚きしかありませんでした。
視聴者として楽しんでいた『ドラゴン桜』にまさか自分が出演できるなんて夢にも思っておらず、本当にうれしいです。
錚々たる出演者の皆さんについていけるように懸命に日々を過ごしていますが、一日一日を大切に、たくさんのことを学んで最後まで頑張っていきたいと思います!
吉田美月喜コメント
清野利恵役をやらせていただきます吉田美月喜です。
『ドラゴン桜』は憧れの作品だったので、出演が決まったときはとてもうれしかったです。
日曜劇場に初出演でかなり緊張もありますが、今まであまり演じたことのない役なので楽しく撮影しています。
平手さんとバドミントンのダブルスを組めることもうれしいですし、緒に練習も頑張っていますので、そこにもご注目いただきたいです!
素敵でかっこいい『ドラゴン桜』を再びお届けできるように頑張ります。
プロデュース 飯田和孝 コメント
この春、ようやく『ドラゴン桜』を皆さまにお届けできることになりました。
原作の三田先生も仰っていますがある意味で”スポ根ドラマ”です。その中に的確に時代を捉え、現代の若者の姿を写している繊細さがあります。阿部寛さん演じる主人公の桜木建二は、若者たちを超俯瞰で見ているようで、深い部分では気にかけている人物です。そんな桜木が、令和の若者にどう向き合っていくのか、注目してもらえたらと思っています。
東大合格&受験必勝メソッドはもちろん、子を持つ親御さん、部下の扱いに悩む上司の皆さん、後輩が生意気で困っている先輩の皆さんが明日から使える桜木メソッドもご紹介します。
日曜の夜に「月曜から頑張ろう!」と思える、元気の出るエンターテインメントをお届けできたらと思っています。頑張ります!
脚本 オークラ コメント
『ドラゴン桜』は、阿部寛さん演じる桜木建二の言葉が真髄の物語で、脚本を書いていても、桜木のセリフに鼓舞され「頑張ろう」「もっと勉強しよう」と体の芯が熱くなるような気がします。辛辣で時にユーモラスな桜木と、それに振り回される長澤まさみさん演じる水野直美のコミカルな掛け合いも見どころのひとつだと思います。日曜劇場という新たなステージでどんな『ドラゴン桜』が生まれるのか? 僕も楽しみです。