マーベル作品(MCU)フェーズ3前半 一覧&全6作品の魅力を徹底解説!

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の魅力


© 2021 Marvel

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、『アベンジャーズ』メンバーに内部分裂が起こるシリーズ屈指の問題作。『キャプテン・アメリカ』シリーズの第3作でありながら、新旧含めたヒーローが入り乱れるストーリーにファンが熱狂した一作です。

ストーリー

平和を守る「アベンジャーズ」の戦いは、アメリカ国内のみならず全世界に広がり、多くの人々を救ってきた。だがその反面、国境を軽々と飛び越える戦いがもたらす被害も甚大になってゆく。やがて、世界中で巻き起こるアベンジャーズを危険視する声。ついに彼らは、国際的な政府組織の管理下に置かれ、無許可での活動を禁止される。アイアンマンとして数多くの人々を救いながらも、一般市民を危険に晒したという罪の意識を持つトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、これに賛成。しかし、自由を重んじるキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)は、そんなトニーに失望する。両者の対立がエスカレートする中、事態は大きく動く。ウィーンの政府組織の本拠地でテロ事件が発生。その犯人としてキャプテン・アメリカのかつての親友、ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)が指名手配されたのだ。アイアンマンと彼を支持するブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)は、政府組織の指示を受けてウィンター・ソルジャーの捜索を開始。その頃、キャプテン・アメリカは、過去を共にした親友バッキーか、それとも未来を共にするアイアンマンたちか、二つの友情の間で葛藤していた。そんな彼に味方するのは、ファルコン(アンソニー・マッキー)、ホークアイ(ジェレミー・レナー)、スカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)たち。アイアンマンの傍にも、ウォーマシンこと長年の友人ローズ(ドン・チードル)、その戦いを支え続けた人工知能ジャーヴィスが進化したヴィジョン(ポール・ベタニー)がいた。さらに、復讐のためにウィンター・ソルジャーを追うブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)もこれに加わる。こうして、アイアンマンとキャプテン・アメリカを中心に、アベンジャーズを二分する壮絶な戦いが幕を開ける……。



アベンジャーズ、内部分裂の危機!

本作の見どころは、何といっても、アベンジャーズのメンバーが二手に分かれて、内戦を繰り広げるショッキングな物語でしょう。
これまでの罪悪感から政府の管理下での活動を選択するトニーと、大切な親友を助けるために自由を選択するスティーブ。
『アベンジャーズ』シリーズでの戦いを通して、当初の人物像とは大きく反転した2人のヒーローが各自のチームを組織し、ぶつかり合う展開は衝撃的です。

また、彼らのチーム分けやクライマックスで明らかになる"ある真実"、物語の顛末も含めて、意外性のあるストーリーテーリングはMCU屈指のクオリティ
そのため、シリーズを追いかけてきた人ほど、本作の驚きと切なさに胸が熱くなる一作です。

群像劇でルッソ兄弟の才能が開花


本作の監督を務めたのは、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に続き、MCU2本目となったアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟

インディーズ時代に手掛けた『Pieces』でスティーブン・ソダーバーグ監督に見出され、彼とジョージ・クルーニーが製作を務めた『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』でもメガホンをとった二人。
この当時からも、アンサンブル劇を得意としていた彼らが、ついに本作で才能を開花。

約10人を超えるヒーローたちの人物描写や戦いをテンポよく配置し、見事にヒーロー群像劇としての物語を構築。
この才能は、続く『アベンジャーズ』シリーズの第3、4作目にも活かされ、彼らの名前がハリウッド映画業界で不動のものとなっていきます。

スパイダーマン&ブラックパンサー エピソード0


複数のヒーローたちによる活躍を描きながら、のちに単独作が作られる2大ヒーロー、ブラックパンサーとスパイダーマンを手際よく描き切った脚本の采配にも感服させられます。

父の死をきっかけに、急遽、ブラックパンサーとして本格的に活動を始めるティ・チャラ国王と、アイアンマンのスカウトによって、密かなヒーロー活動を進展させるスパイダーマンこと、ピーター・パーカー。

サブストーリーながらも確かな存在感を残す彼らの描き方は絶妙で、直結する各シリーズの第1作を観たくなるような内容になっています。

系統を継ぐ『ファルコン&ウィンターソルジャー』


本作の物語は、そのまま『アベンジャーズ』第3作や各ヒーローの単独作品に繋がりますが、劇中のキーキャラクター・ジモや、シャロン・カーターといった一部の人物たちは、ドラマ『ファルコン&ウィンターソルジャー』で再登場します。

こちらの作品では、MCUシリーズの一つの到達点となった『アベンジャーズ/エンドゲーム』のその後を舞台に、キャプテン・アメリカの良き相棒・ファルコンとウィンターソルジャーの2人が新たな脅威に立ち向かう様子を描いています。


アベンジャーズ3作目の公開を前に”アベンジャーズ2.5”とでもいえるオールスター映画になった『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』。
『キャプテン・アメリカ』シリーズの一段落という点でもまとまった内容になっており、シリーズを追ってきた人であれば、必見の問題作です。

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