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【徹底考察】「コントが始まる」、高岩兄弟・美濃輪姉弟・中浜姉妹、それぞれの関係性


潤平にとっての姉・弓子は「承認」



第6話から登場した潤平の姉・弓子。腰に持病がある父が1週間ほど入院する間、実家である酒屋の店番をするために滞在する様子が描かれる。潤平と弓子の関係性が詳しくわかるのは、第8話だ。

姉・弓子、潤平、父の3人で食卓を囲むシーン。酒屋を潤平に継がせるかどうか迷う父が、弓子に「こいつ(潤平)が店継げると思ってるのか?」と問いかける。潤平が実家の酒屋を継ぐと決心するまでは、弓子の夫が会社を辞めて代わりに継ぐと申し出ていたのだ。

継げると思う、と父にはっきり告げる弓子。「お父さんが思うほど、潤平は楽な生活はしてきていない。チケットを手売りしたり、知らない人に頭を下げたり、ガラガラのステージでライブをしたり、何度も辛酸を舐めてきてるんだから。ちょっとやそっとのことじゃへこたれないって」と、ひたすらに潤平を擁護する。このシーンで、以下に弓子が弟を信頼しているかが伝わってくるのだ。

順平にとっての夢は、春斗と同じくマクベスで売れること。10年間鳴かず飛ばずだったけれど、弓子の言う通り、できることはなんでもしてきたはずだ。苦しい思いも悔しい気持ちも、どれだけ味わってきたかしれないだろう。そんな姿と努力を、弓子はしっかり見てくれていたのだ。

父からの承認がなかなか得られない潤平にとって、姉・弓子から得る承認がどれだけ心の支えになったことだろう。「ファンの数」や「売上」といった具体的な数字には表れなかったけれど、確実に潤平はマクベスとして精一杯やっていた。形にならない結果を、姉が受け取ってくれていただけでも、救いになったはずだ。

弓子の説得もむなしく、頑として潤平を認めようとしない父。それでも潤平はこれまでのように怒りを見せることはなく、「受け継がれてきたやり方を吸収したいと思ってる、間違ったことをしたら正して欲しい」と誠実に頭を下げてみせた。

家族の待つ自宅へ帰る弓子を、車で駅へ送ることを申し出た潤平に対し、弓子は言う。「あそこでよく怒らなかったね。我が弟ながら天晴れだわ」と。手放しに弟の人間性を認め、行いを褒める姉の存在がどれだけ潤平にとって貴重か。姉・弓子がいてくれたからこそ、潤平は最後までマクベスを諦めなかった。そして、最後までやり切った。酒屋の後継となることに、腹を括ることができたのだ。

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