「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第4話レビュー:理想の上司になりたかったら、このドラマをみよう(※ストーリーネタバレあり)
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2021年7月7日にスタートした「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」。
戸田恵梨香演じる交番に飛ばされたワケありの元エース刑事と、永野芽郁演じる安定収入を求めて警察官になった新人の最強ペアが繰り広げる、リアルな交番エンターテインメントだ。
本記事では、その第4話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第4話レビュー
前回に引き続き、性犯罪の容疑者を追う聖子&川合。ふたりが捜査本部の手伝いを願い出るも却下される切ない展開もあったが、熱意が通じたのか捜査に協力できることになった。自分のせいで被害者をさらに苦しめてしまったと責任を感じていた川合にとって、成長できる良い機会になったように見える。川合の置かれた環境や、川合を支える人たちを見ていると……つくづく、良い上司&先輩はどういった存在なのかと学ばせられる。伊賀崎と聖子の働きが素晴らしすぎて、毎回テレビの前で拍手しそうになってしまうほどだ。名付けるなら「上司力」とも言えるだろうか。
高齢者に向けた詐欺啓発ポスターに載せる似顔絵作成を川合に任せた伊賀崎。その似顔絵を見て、川合の中に眠る似顔絵捜査官の才能に気づいた聖子。性犯罪者を捕まえるため、藁にもすがる思いで川合に容疑者の似顔絵を描かせたことで、犯人逮捕に繋がったーーこのことから、晴れて似顔絵捜査官という新しい役目を担うことになった川合。力を発揮する機会に恵まれなければ起こり得なかった展開であり、その機会を与えてくれたのはふたりの上司だった。
川合の似顔絵の力ももちろんだが、最終的には、被害者を思う川合の気持ちがあったからこそ捜査の進展に繋がった。すっかり心を閉ざしていた被害者。けれど、被害状況ではなく、自身の傷ついた気持ちに配慮してくれる川合たちの思いが通じたからこそ、改めて協力してくれる気になったのだろう。
性被害は深刻だ。そこに大小も強弱もない。性被害は性被害なのだ。「大事がなくてよかった」「無事でよかった」「最悪なことにならなくてよかった」と安易に励ましの言葉をかけることが、どれだけ被害者の心を潰すことになるかーー川合自身も身に染みたのではないだろうか。
川合の成長劇のような様相を呈し始めている本ドラマだが、ついに次回からは、ベールに包まれていた藤聖子の過去が明らかになるのかもしれない。聖子が刑事課から交番勤務に移った本当の理由はなんなのか? それは、川合と関係があることなのか?
「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」ストーリー
川合(永野芽郁)の描いた似顔絵が手がかりとなり、女子中高生を狙った連続傷害事件の被疑者として安田(北澤ひとし)が浮上。 “特捜”こと特別捜査本部に呼ばれた藤(戸田恵梨香)と川合は、強面刑事の揃う会議に参加するが……。被害者・彩菜(畑芽育)の力になりたいという川合の思いもむなしく、交番勤務の二人は会議後、通常公務に戻されてしまう。
そんな中、藤は、道案内を間違えた川合に、管内の地理を頭に入れるように指示。川合は炎天下の中、管内を歩き回る羽目に。
一方、刑事課の源(三浦翔平)と山田(山田裕貴)は、安田のアパートを張り込み。牧高(西野七瀬)と鈴木(渕野右登)は防犯カメラの映像集めに奔走する。
一週間後―。捜査の進展が気になる川合は、藤と共に刑事課を訪れる。しかし、そこには先の見えない捜査でボロ雑巾のように成り果てた源たちの姿が……。さらに、肝心の彩菜は事件以来部屋に引きこもったまま、安田が犯人かどうかの証言も取れずにいるという。
北条(平山祐介)の指示を受けた藤と川合は、改めて彩菜の家を訪れるが……。
刑事課の応援として再び捜査に加わることになった藤と川合。しかし、安田が犯人である証拠は掴めず、地道で過酷な捜査はゴールが見えないまま、夜が明けて行く……。
そんな中、特捜では、行き詰まりを打破するため、捜査の方向転換が行われようとしていた……!
(文・北村有)
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