『仮面ライダーセイバー』後半の展開に興奮!この盛り上がりは若手とベテランの化学反応があってもの
『仮面ライダーセイバー』後半の展開に興奮!この盛り上がりは若手とベテランの化学反応があってもの
『仮面ライダーセイバー』も、ついに最終章。
先週の予告見た時に「えっ。もう最終章?一週早くない?」と思ったんですが、公式サイトによると石田監督が残り3話を担当と書いてあったので、29日もセイバーはある模様。
22日以前にこれを書いているので、実際どうなってるかはわからないのですが、この記事が上がる頃には来週がどうなってるのかはハッキリしてるはず。
とにもかくにもセイバーの後半の展開が怒涛すぎたので一旦ここでまとめさせてもらって、最終回前に振り返りたいなという人は参考にしていただければと思います。
カリバーの正体が上條さんだったり、賢人が消滅してしまったり、ソードオブロゴスが分裂してしまったりと心拍数上がるシーンがたくさんある前半も好きなんですが、その前半のフリが一気に効いてくる後半部分にどんどん引き込まれていきました。
個人的に怒涛の後半戦の口火を切ったと思ったのが32章「僕の想い、結晶となりて。」で、これはブレイズがタテガミ氷獣戦記のワンダーライドブックを手に入れてズオスを撃破する回。
飛羽真と別れソードオブロゴスに残るも、飛羽真を気にかける倫太郎。
心は飛羽真に傾きながら、家族同然のソードオブロゴスを裏切ることはできないという葛藤が中盤の見所でもあったんですが、その葛藤を丁寧に演じてきた倫太郎役の山口貴也さんのおかげで沸々とブレイズの温度が上がっていき、32章でそれが一気に爆発。
このときの山口さんの表情が、作品冒頭で「普通のホモサピエンス」と発していたときの倫太郎の表情とはまるで別人。
杉原輝昭監督回ということで、『仮面ライダーゼロワン』でも見せてくれた、特撮ではあまり見ないアニメのような戦闘シーンで躍動する白いブレイズが、まぁかっこいい。
ここからぐいーっと上がってって、クロスセイバーを手にした38章「聖剣を束ねる、銀河の剣。」なんかは「これ、もう最終回?」と思ってしまうほどの盛り上がり。
未来を見たとはいえ、復活してから陰キャまっしぐらの賢人はここまで結構グラグラしてました。
吹っ切れるんかなと思ったら吹っ切れなかったり、黄雷を手に取るかと思ったら月闇をやっぱり手に取ってしまったり、焦らしに焦らしていた賢人ですが、ここでようやく黄雷を握ってくれました。
しかも拗らせていた父・隼人ともタッセルが魂を残してくれてたおかげでようやく和解。
そして隼人も、月闇を手にして参戦。
蓮とも神代兄妹ともこの時点ではまだ完全な信頼関係になってはいないのに、対マスターロゴスに対してまとまるのがとにかくエモい。
そこからの、クロスセイバーを手にした飛羽真の無敵感、鳴り響く飛羽真、倫太郎、賢人の挿入歌。
この3人のここまでの葛藤が本当に三者三様で、ときには腹が立ってしまうほどスッキリしないこともあったんですが、その鬱憤はこの回で見事に晴らされました。
38章は本当にすごくて、正直「来週どうするの?」というくらいの神回。
内藤さんの迫真の演技のすごみもさることながら、脇を固めるニチアサ出身の俳優さんのおかげも多大にあると思いました。
隼人役の唐橋充さん、マスターロゴス役の相馬圭祐さん、そしてなんと言っても、すぐ狩りにくるで有名な、かつては救急戦隊だった谷口賢志さん。
皆さん、俳優さんとして長くやっていらっしゃるので、その演技力にはただただ感嘆するしかないのですが、やはり過去に東映特撮を経験していらっしゃるからか、ファンの目線を熟知していらっしゃるからか
、視聴者の心の掴み方が卓越してる気がします。
谷口さんなんか、人差し指一本立てるだけでとんでもない色気を放ってました。ああいうものは谷口さんにしかできない所作でしょう。
この後半の盛り上がりは、若手のキャストさんとベテランのキャストさんの化学反応が見事に起こっているから成せた業なのではないでしょうか。
セイバーがすごいのはなんとここから。神回の38章から毎回、それを上書きしていくように良質エピソードを放送していくのです。
次回は「バトン」をテーマに振り返ってみます。
飛羽真をストリウスにたどり着かせるのに各剣士がつないだバトン、マスターロゴスの凶悪さを超えにかかってきたストリウスのラスボスとしてのバトン、柴﨑貴行監督、石田秀範監督、上堀内佳寿也監督、杉原監督と、セイバー後半に繋がれた超強力ラインのバトン。
そのあたりを書きたいと思います。
(文:篠宮暁)
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】
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