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「ナイト・ドクター」第8話レビュー:やりたいことを一つに絞る必要なんかない。働き方も多様性のある時代へ(※ストーリーネタバレあり)



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波瑠主演のフジテレビの連続ドラマ「ナイト・ドクター」が、2021年6月21日(月)より放送開始した。

“昼夜完全交代制”を試験的に導入した病院を舞台に、夜間救急専門の医師チーム「ナイト・ドクター」の奮闘を描く本作。“月9”ドラマ初出演となる波瑠が強い信念を持つ主人公・朝倉美月を演じる。

本記事では、その第8話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

「ナイト・ドクター」第8話レビュー



私は医療従事者ではないけれど、救急医は専門性に乏しいため若い人は目指したがらないという話を聞いて思いがけずショックを受けてしまった。そうなのか、幅広い知識と技術を身につけ、どの分野よりも初期治療に適した医者を目指すことは若者には刺さらないのか……? 「専門性」と「普遍性」について考え出してしまう。

きっと成瀬も同じ思考の沼にハマっていたのかもしれない。ナイト・ドクターとして迎え入れられた恩義を感じつつも、元・脳外科医である成瀬は、自分に用意されていたもう一つの選択肢について考えざるを得なかった。脳外科医としての知識と技術を磨くことと、夜間の救急医を続けること。天秤を揺らしながら、どちらが自分にとってより大事なのかを模索する日々。



成瀬の葛藤がすごくよくわかる。筆者自身も、これまでいくつかの職を経験してきた。それぞれにやりがいがあり、極めていきたいと思える魅力があったけれどーー「このままでいいのだろうか」「もっと違う道があるんじゃないだろうか」と思考があっちこっちに行くのを止められない。自分の可能性を信じているというよりは、一つの道に決めてしまうのが怖いだけなのかもしれない。

悩む成瀬の背中を見ながら、これまで頼りなかった若手も確実に育っていた。緊急を要する患者が運ばれてきても手も足も出なかった深澤や桜庭が、人並みに動けるようになっている。もうお荷物だなんて言わせない、そんな気概が目に見えるようだ。できることが増えれば自信もつき、周りがよく見えるようにもなる。成瀬がどんな選択をするかで、自分たちの、ナイト・ドクターの未来も変わってくる。



結果、成瀬はナイト・ドクターを続けることを選んだ。

脳外科医の道を諦めたわけではなく、どちらも自分なりの方法で模索することにしたのだ。少し前までは一つの道を極めることが美徳とされていたけれど、近年はそうとも限らない。

やりたいことを一つに絞る必要なんかないのだ。夜間の救急医をしながら脳外科の知識をつけることはできる。自分が潰れない方法で働き方を工夫し、両立を目指せばいい。それが「多様性」として受け入れられる、良い時代になったのだから。

医者は、人の命を背負う仕事だ。だからこそ責任も重圧も重い。だからといって、自分を抑え続ける必要なんかないだろう。やりたいことは突き詰めればいい。自分にとっての幸せや、心地よいと感じる働き方を探すことは、医者だからこそ求められることかもしれない。

それぞれの道を模索し、前に進みつつあるナイト・ドクターたち。次週以降、深澤の妹である心美の容体が急変する。この一件をきっかけに、また一悶着起こりそうだ。

「ナイト・ドクター」第8話ストーリー



朝倉美月(波瑠)は成瀬暁人(田中圭)が里中悟(古舘佑太郎)から脳外科に移るよう誘われている姿を見てしまう。美月が話を聞くと、成瀬は素直に脳外科の高梨英樹部長(益岡徹)からも脳外科医を目指すよう勧められていると話した。だが、成瀬は八雲徳人院長(小野武彦)や本郷亨(沢村一樹)がナイト・ドクターとして受け入れてくれたことに恩を感じ、決めかねている。

高岡幸保(岡崎紗絵)と深澤新(岸優太)の部屋に行った美月は、成瀬の事情を話してしまう。すると幸保はナイト・ドクター制度存続の危機だと美月より慌てだす。美月に影響を受けた幸保は今の仕事にやり甲斐を感じていたのだ。その夜、勤務に就いた幸保は成瀬を気遣い始める。幸保は成瀬を引き留めようと懸命なのだ。

そんな時、くも膜下出血の患者が運び込まれた。成瀬は進んで執刀にあたるが、通常の動脈瘤ではないため手術を断念。手術の様子を見ていた深澤や桜庭瞬(北村匠海)はショックを受ける。何より諦めざるを得なかった成瀬の衝撃は大きい。桜庭はこれを機に成瀬が脳外科に移るのではないかと美月たちに話す。

成瀬は患者の手術を高梨に頼みに行く。だが、高梨は留守で、居合わせた里中が執刀することになった。帰ろうとする成瀬に、本郷は脳外科に行くことを迷っているなら自分は止める気もないし、背中を押す気もないと告げた。 休暇の美月は心美(原菜乃華)に誘われたダブルデートで、岡本勇馬(宮世琉弥)、深澤とキャンプに向かう。その頃、成瀬は転科を真剣に考え始めていた。

(文:北村有)

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