「お耳に合いましたら。」第11話レビュー:「好き」なものがない人はどうすればいいの⁉(※ストーリーネタバレあり)
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テレビ東京が音楽ストリーミングサービス「Spotify」と共に、ポッドキャスト番組と連動させたオリジナルドラマ「お耳に合いましたら。」を2021年7月8日より放送する。
伊藤万理華演じる会社員の高村美園が、とあることをきっかけにポッドキャストを始め、人気のパーソナリティ目指して奮闘する物語。
本記事では、第11話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
「お耳に合いましたら。」第11話レビュー
大好きなチェンメシ(チェーン店のごはん)をポッドキャストで語りまくる主人公を描いた「お耳に合いましたら。」。最終回の1回前の11話は、高村美園(伊藤万里華)にポッドキャストを始めるきっかけを与えてくれた親友で同僚の須藤亜里沙(井桁弘恵)とのエピソード。一番深くつながってるように見えた二人だったけど、実は大きな違いがあった。あふれるぐらい「好き」なものがある人と「好き」なもののない人の違いである。
美園を大きなショックが襲った。亜里沙が転職するというのだ。ふたりはチェンメシ「串カツ田中」でビールをあおりながら、正面きって話し合う。
「ようやくわかったんだ。私には、具体的に好きなものがないってこと」
亜里沙は生き生きとポッドキャストで喋る美園を眩しく見つめながら、自分の「好き」を探していたが見つからなかった。「好き」なものがある人は幸せだ。じゃ、「好き」なものがない人はどうすればいい? そこで、亜里沙は何かが「好き」な人を応援するために、働きやすい環境を作る仕事をしたいと考えるようになったのだという。亜里沙を苦しませたり、美園に嫉妬させたりしないドラマ作りが優しいなぁ。
一方、美園は亜里沙を応援したいけど、つい取り乱してしまう。友達が新しい道に進むことを決意したら、笑って送り出すのが大人の建前かもしれないけど、美園はこれまでと同じく本音をポッドキャストで語っていく。
「好きなものを好きってちゃんと言わないと、本音をちゃんと外に出さないと、心が死んでしまうから」
ここで美園が言う「好きなもの」は亜里沙のこと。「本音をちゃんと外に出さないと、心が死んでしまうから」とは、1話で美園がポッドキャストを始めた動機を指している。だから、どうしても「亜里沙と離れたくない」という本音があふれてしまうのだ。
一度は「串カツ田中」で楽しく飲み明かした美園と亜里沙だけど、結局ふたりの関係は気まずいまま。そんな折、佐々木の急な転勤話が持ち上がる。みんなバラバラになってしまう⁉
ちなみに亜里沙がフリースタイルバトル(?)の中で持ち出した、心理学者、アルフレッド・アドラーの「課題の分離」とは、他者の課題に土足で踏み込まないことで、対人関係の悩みをなくしていくというもの。「他者はあなたの期待を満たすために生きているのではない」というのがアドラーの考えだが、美園は「わからない」と切り捨てた。このあたりが、ふたりの仲をこじらせてしまっているのだが……。どんな最終回が待っているのだろうか?
(文:大山くまお)
「お耳に合いましたら。」第11話ストーリー
佐々木(鈴木仁)はたまたま亜里沙(井桁弘恵)と田所(濱津隆之)が話しているのを盗み聞きしてしまう。すると、亜里沙の口から「運命の人」と言う言葉が…いてもたってもいられなくなった佐々木は美園(伊藤万理華)にそのことを告げる。美園が亜里沙に直接真相を聞こうとするが、ことごとく避けられてしまう。そのことにますます不安になった美園は、結婚するのか、それならなぜ教えてくれないのかなど勝手な想像が膨らみ…
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