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2021年10月17日

益田ミリ原作ドラマ「僕の姉ちゃん」キャストも衣装も小道具も音楽もすべてが極上の日常ドラマ:一話ずつ名言をピックアップ!

益田ミリ原作ドラマ「僕の姉ちゃん」キャストも衣装も小道具も音楽もすべてが極上の日常ドラマ:一話ずつ名言をピックアップ!


1話の名言:「いつも30分前からやり直せるといいよな」


1話のタイトルは「家庭的キーワード」。ちはるの職場にいる”いけ好かない女”は、たびたび家庭的キーワードを発するそうだ。ちはるいわく、大層それが鼻につくらしい。

どんな言葉が家庭的キーワードにあたるのかというと、「アイロンをかけながら見ていたテレビが〜」「いつも寄るお花屋さんの前でたまたま友達に会って〜」などに含まれている太字の部分である。家庭的アピールはいつの時代も人の心をくすぐるのだろうか。



しかし今話でピックアップしたい名言は違う。順平がふと「姉ちゃんって人生でやり直したいことなさそう」と言うのに対し、ちはるが返す言葉に焦点を当てたい。

「そんなことない、いつも30分前からやり直せるといいよな」
「それで大体のことはうまくいく」

この”30分前”が秀逸。昨日でも一週間前でもなく、30分前。人は30分前にやらかしたことを最も後悔する生き物なのかもしれない。

2話の名言:「え? 生きてることじゃないの?」


2話のタイトルは「指の毛」。どんなタイトルだよ、と思ってしまうが、いざ観てみたら納得だ。職場の同僚に淡い恋心を寄せる順平が、映画デートの約束までこぎつけた。ウキウキする弟に対し姉が一言アドバイスする。

「女子の本気度は、毛でわかることもあーる!」

要はデートで会う時に指の毛まで神経を行き届かせているか否かで、自分に対する本気度が測れるということ。世の女性諸君、いかがでしょうか。ちなみに筆者は女性ですが、体毛が濃い体質のためデートとか関係なく毎日処理しないと人ではいられない体で生まれてきました。

まさか映画・ドラマメディアで自身の体毛の濃さを暴露することになるとは思わなかったが、今話からピックアップしたい名言はこれだ。順平が投げかける問い「人生でさ、一番頑張ってることってなんだろう?」に対する、ちはるの回答である。

「え? 生きてることじゃないの?」

このドラマを観ていると、本当にこの日本のどこかで、この姉弟が生活している気がしてくる。そして、生きているだけで太鼓判を押してくれるちはるに出会えるような気がしてくるから、不思議だ。

3話の名言:「あんたの良いところは、別にあんたが知らなくてもいいんじゃないかい」



毎話飛び出すちはるの名言が楽しみのひとつだが、その中でも私的名言ナンバーワンを挙げるとしたら、この第3話「出世する人、しない人」で繰り出されたちはる姉さんの名言が、それに当たるかもしれない。

「あんたの良いところは、別にあんたが知らなくてもいいんじゃないかい」

仕事でミスをし、落ち込む順平。営業なんて向いてない、俺には良いところなんて全然ない気がする、とちはるに対し弱音を吐く。相当落ち込んでいる弟に投げかける姉のこの言葉、しみすぎる。

順平には、幼い頃から仲の良い友人・たけしがいる。お互いに社会人となってからも、たびたび会ったり電話で話したりしているようだ。ちはるはその友人のことを挙げ、自分の良いところは他の人が知ってくれているから大丈夫、と励ましてくれているのだ。

「ついでに私も知ってるし、あんたの良いところ」

家族、友人、パートナー。こんな自分と一緒に時間を過ごしてくれる人がいる。弱音を受け止めてくれる人がいる。たとえ頻繁に連絡を取り合っていなかったとしても、ふと自分のことを思い出してくれているかもしれない。そんな相手が、自分の良いところを知ってくれている。

そう思うだけで、今日も頑張れる。

4話の名言:「スマホも見ないで、ただ待っててくれた」


4話「結婚の適量」。この話の中でちはるが言う「1日10時間くらいの結婚でいいな。1日10時間は結婚してる私、残り14時間は今の私なの」に共感する人はどれくらいいるのだろう。このトークテーマだけで夜を明かせそうなくらい語れる。

結婚したら、それ以降はずっと「結婚した私」でいなければならないのだろうか。結婚し家庭をつくった瞬間に「今までの私」はいなくなってしまうのだろうか。これまで一人分で済んでいた家事や料理が二人分になるのだろうか。代わりに「一人で夜を過ごす時間」や「咳をしても一人」がなくなるのだから、良しとしなければならないのだろうか。

そんな風に悩む自分が吹き飛ぶ威力を持った言葉「1日10時間くらいの結婚でいいな」。今話の名言にピックアップしたいが、最後の最後でリーサルウェポンがぶっ放された。それが、ちはるのこの言葉だ。

「スマホも見ないで、ただ待っててくれた」

「最近嬉しかったことは?」と順平に聞かれたちはるの回答である。ちょっと気になる人と待ち合わせて食事に行くときのこと。その相手は、スマホを見るでもなく音楽を聴くでもなく、ただ自分を待っていてくれた。それが嬉しかったのだ、と。

このご時世、誰かと待ち合わせるときに「純粋に待つだけ」に時間を割く人なんて、存在するんだろうか……? 意中の相手がいる皆様、ぜひ試してみませんか。とんでもない威力ですよ、きっと。

5話の名言:「私の将来はいつも明日だ!」


5話「浮気ライン」は、全人類が一度は交わしたことのある「どこからが浮気だと思う?」をテーマに展開していく。



「相手がいるのに他の人と食事に行くのってどうなの?」と憤る順平に対し、「自分が浮気をする側で考えてみたらどうなのよ」と促すちはる。「手を繋ぐまでは良しとしたいかな〜」と途端に自分には甘くなる順平……。ちはるではないが、弟よ……とため息をつきたくなる。

そんな順平がまたもや、ちはるに投げかける問い「姉ちゃんの将来の夢ってなんなの?」に対する回答を今話の名言としてピックアップしたい。

「私の将来はいつも明日だ!」
「とりあえず、朝の通勤で座るのが夢だわな」

将来の夢、と聞くと、何かでっかいことを考えなければいけない気分になってくる。離島に移住して優雅な生活を、とか。起業して億万長者、とか。「その夢を叶えるためにコレコレを頑張ってます!」と今の自分を演出するまでがセット。強迫観念に潰されそうになる。

でも、ちはるにとっての将来はいつだって明日。

私たちだって、明日、いや数時間後のことを将来と捉えて生きたっていいはずだ。私の将来の夢は、無事にこの記事を書き上げることです。

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