「アンラッキーガール!」第10話レビュー:大凶日の末に、幸たちが掴んだもの。そのメッセージとは?(※ストーリーネタバレあり)
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「私たち、運が悪いだけだから」
福原遥・若月佑美・高梨臨の3人が主演の「アンラッキーガール!」が2021年10月7日より放送スタート。
とにかくツイてなさすぎる、“世界一不運”な3人のオンナたちが、次々とトラブルに巻き込まれながらも、幸せを掴もうと奮闘していくアンラッキーコメディ。不幸だけど前向きな3人の姿に注目だ。
脚本は、ドラマ「推しの王子様」(フジテレビ系)、ドラマ「おじさまと猫」(テレビ東京系)などの「大人のカフェ」の伊達さんと、ドラマ「極主夫道」(読売テレビ・日本テレビ系)、人気アニメ「クレヨンしんちゃん」(テレビ朝日系)などのモラル。完全オリジナル作品!
本記事では、第10話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「アンラッキーガール!」第10話レビュー
やっぱり誘拐されていた幸(福原遥)。しかも、人違いによるものだというから本当に不運だ。
そのことを警察に伝えても、確証があるわけではないので取り合ってくれない。仕方なく自分たちで捜索を行うことに。
香(若月佑美)は、指宿(生瀬勝久)に方位を占ってもらい、吉方位の反対へ向かうと言い出す。不運な方角なら、「必ずその先にさっちゃんがいるはず」だと言うのだ。なるほど、と思いつつ、なんだか言っていて悲しくなりそう。
香と樹(高梨臨)はその方角へと歩いて行くが、転んだりスマートフォンを落としたりと幸先が悪い。さすが不運の方角だ。
卓海(板垣瑞生)や重流(丸山智己)、紗菜(長井短)も捜索の手伝いをする。樹が作った捜索願のポスター(内容のわりにとてもポップでかわいかった)がバズるも、なかなか情報は集まらない。
その頃、幸はなんとか状況を打破しようと監禁場所の掃除をしていた。毎回少しだけ登場する幸の部屋を見ていた時にも思ったが、幸、センスがいい。完全に廃墟のようだった部屋が、おしゃれなカフェのようになった。
そこへ戻って来た誘拐犯、磨き上げられた床で滑ってしまう。隙を見て逃げる幸。掃除がこんな形で役に立つとは。
すると、ただ運の悪い方角へとあてもなく歩いていたはずの香たちと遭遇する。何たる偶然。これはこれでちょっとツイている気がする。
が、スタンガンを持ってるのにあんまり怖くない誘拐犯たちに、3人まとめて捕まってしまう。
やっぱり、この人たちは不運なままなのだろうか? そんな風に思った矢先、巨大な大根や謎の画家が壁に描いた絵が見つかるなど、次々にラッキー(?)なことが起こりはじめる。それらはすべて、幸たちが蒔いた種がきっかけとなって、まるでドミノかピタゴラスイッチみたいに連鎖して起こった出来事だった。
そして、幸が痛い思いはしつつも針金を入手。無事に部屋の鍵を開けることに成功した。
無事に解放され、誘拐犯も逮捕。事件は解決した。それを合図とするかのように、香はかつていざこざのあったアイドルのメイクに呼んでもらえたり、樹は幸のために作ったポスターが評価され念願の企画職に就けたりする。最後には宝くじで1等まで当ててしまう。
アンラッキーガールがラッキーガールになれたかは定かではないが、一気に運が向いてきた!
指宿も言っていたが、「すべては巡り合わせ」なのだ。今の自分の不運が、誰かの幸運のきっかけになっているかもしれないし、自分の幸運は誰かの不運の結果かもしれない。
だから、その出来事に一喜一憂しなくてもいい。ひとつひとつに心をかき乱され過ぎず、日々を楽しむことのほうがよっぽど大切だろう。筆者はこの作品から、そんな風なメッセージを受け取った。
最後になるが、幸役を演じた福原遥さんについて。これまでの不運と幸運がダイジェストで流れて、改めてさまざまな表情を見せてくれたのだなと気付いた。泥にまみれ、ケーキにまみれ、変顔をし…。文字通り体当たりの演技だった。でも、そのどれもが全部かわいくて、ただただ応援したくなるヒロインだった。これからもきっと色々な作品に出て、どんどん素敵な女優になるだろう彼女の色々な姿を見られて、得をした気分だった。
「アンラッキーガール!」第10話のストーリー
ついに、12月8日の大凶日当日。幸(福原遥)が姿を消した。心配になった香(若月佑美)と樹(高梨臨)は、指宿(生瀬勝久)、卓海(板垣瑞生)、良男(岐洲匠)に相談する。良男は、最近世間で騒がれていた事件を思い出す。ある会社の社長に、娘を誘拐するという脅迫文が送り付けられた。しかし、誘拐を予告した夜を過ぎても、社長令嬢は誘拐されず、何も起きていなかった。彼女の顔は、幸とソックリ。どうやら幸は、社長令嬢と間違えられて誘拐されてしまったようだった。香と樹は警察に届け出るものの、証拠がないため誘拐事件としては扱えないと言われる。香と樹は、みんなの協力を得て幸の捜索活動を始める。チラシを作って配り、ネットで情報拡散をすることに。
香は指宿に、進んではいけない方位を占ってほしいと頼む。幸はきっと不運な方位にいると考えたからだった。ただし、不運な方位に進めば、香と樹にも災難が降りかかる可能性が高い。香と樹は不運を恐れず、幸を捜しに行く覚悟を決める。指宿は御守り代わりにとサイコロを渡す。指宿の占いでは、香と樹が絶対に進んではいけない最悪の方位は北西と出る。
その頃、幸は誘拐犯たちによって小部屋に閉じ込められていた。絶体絶命の状態に陥った幸は希望を捨てずに、ある行動を始める。
香と樹は、北西の方向へ向かう。心配した通り、香と樹には災難が降りかかる。それでも、前に進み続ける2人。そんな彼女たちの前に、幸が全速力で走ってきて…!?
とてつもない不運の中、幸運を信じ、あきらめずに行動を起こすアンラッキーガールたち。3人が大凶日の先に掴んだものは…!?
(文:あまのさき)
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