俳優・映画人コラム

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2022年01月31日

独断と偏見で決定!クリント・イーストウッドの名セリフBEST5

独断と偏見で決定!クリント・イーストウッドの名セリフBEST5


第2位「人は変化を恐れるが、こう思えばいい。変化するのが自然だってね」(『マディソン郡の橋』より)



世界的ベストセラーとなったロバート・ジェームズ・ウォラーの同名小説を、クリント・イーストウッドが監督・主演で映画化した『マディソン郡の橋』(95)。アイオワ州の片田舎に住んでいる平凡な主婦フランチェスカ(メリル・ストリープ)と、カメラマンのロバート(クリント・イーストウッド)との運命の恋が描かれる。

言ってしまえば“不倫モノ”なのだが、粘着質なドロドロ系にならず、不思議とサラッとした感触が残るのはイーストウッド映画ならでは。かつて「不倫は文化だ」と発言した有名人がいたが、イーストウッド的には「不倫は変化だ」ということなのだろうか。いやーさすがっス!(何がさすがなのかはよく分からない)。

第1位「家族が一番大切だ。俺は苦労してそれがわかったんだ」(『運び屋』より)


(C)2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

言っていることはとても当たり前というか、陳腐と言ってもいいくらいにありきたりなセリフなんだけれど、イーストウッドの口から出ると味わい深さがマシマシに。ポイントは、後半の「俺は苦労してそれがわかったんだ」。つまり、彼は最近になるまで「家族が一番大切であること」が分かっていなかったのだ。

かつてイーストウッドが演じてきたのは、徹底した個人主義者(リバタリアン)であり、アウトローだった。家族やコミュニティからは背を向けて、己の信ずる道を唯我独尊で突き進んできたのである。

だが老齢を迎えて、イーストウッドにも少しずつ心境の変化が見えるようになる。『クライ・マッチョ』にもそのテイストが濃厚なのだが、彼は愛する人と共に生きることの美しさ、素晴らしさを、臆面もなく語るようになった。

現在のイーストウッドの信条を、最も分かりやすく伝えているセリフということで、1位に選んだ。


何気ない一言のように見えて、ありがたい金言や名言のオンパレード。ぜひイーストウッド先輩の映画を観まくって、自分の心に響いた名セリフを見つけてみてほしい。

(文:竹島ルイ)

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