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こんな“栗山千明”が見たかった!「バトロワ」から「ケイ×ヤク」で紐解く魅力
こんな“栗山千明”が見たかった!「バトロワ」から「ケイ×ヤク」で紐解く魅力
(C)読売テレビ
2022年冬クール、ドラマ「ファイトソング」「ケイ×ヤク -あぶない相棒-」の2本に出演している栗山千明。
10代の頃、前髪ぱっつんの長い黒髪と切れ長の大きな目、まるで二次元から出てきたかのようなビジュアルで私たちを魅了した彼女が、今期どちらの役も絶妙に「見たかった栗山千明」を演じてくれていてうれしい。
本記事では、20年以上に渡って活躍する彼女ならではの魅力について、昔の作品と最近の作品、数本ずつ挙げてお伝えしたい。
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解釈一致すぎた「バトル・ロワイアル」千草貴子
(C)2000「バトル・ロワイアル」製作委員会
「バトロワ」の千草貴子役は個人的に、解釈一致がすぎた。先に小説を読んでいた中でいちばん好きなキャラで、気高くかっこいい孤高の美少女・貴子に栗山千明はあまりにもピッタリだった。
貴子のことが好きで性的な関係を迫ってきた男子を殺すシーン、ちょっと怖いけど自分の意に反することをするくらいなら相手が男子だろうと戦うという精神が美しかった。「あたしの全存在をかけてあんたを否定してあげる」というセリフも似合いすぎていた。
さらに、もう1人の解釈一致・柴咲コウ演じる相馬光子との戦いも素晴らしかった。相馬光子は根っからのヤバい女で、貴子は光子に殺されてしまうのだが、ニヤッと笑って撃ってくる柴咲コウは最高だった。
貴子が最期、ひそかに想っていた幼なじみの腕で死んでいくのもまたよかったなぁ。バトロワの映画版には色々と言いたいこともあるのだが、この2人のキャスティングは今観ても最高だと思う。
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制服少女と武器って最高「キル・ビル」GOGO夕張
クエンティン・タランティーノ監督が「バトル・ロワイアル」を観てオファーしたというのが『キル・ビル』。GOGO夕張は、オーレン石井(ルーシー・リュー)の女ボディーガードという役どころ。前髪ぱっつんの黒髪ロングにブレザーを着ており、ゴーゴーボールなる鎖付きの鉄球を武器に戦うという、オタクの夢みたいな登場人物である。
高校生だが日本酒をラッパ飲みし運転もするというヤバい奴で、大してバックグラウンドは見えないまま戦うことになる。不敵な笑みを浮かべて鉄球を振り回して攻撃してくる栗山千明、最高では?
使いにくそうな鉄球を回すだけでなく蹴ったり首に巻き付けたりして、器用に操って戦っていた。結局主人公のザ・ブライドに鉄の金具が出た椅子の一部で足を刺され、頭に刺さって血の涙を流して死ぬ。死に方まで二次元だった。
性格面で好きになれる隙は全くないのだが、ある意味栗山千明のひとつの活かし方としてとても正しいというか、印象深い作品だ。
公開当時、この栗山千明がどうしても観たくて母に頼んで一緒に観に行ってもらったが、思った以上にグロいシーンが多くて申し訳ないことをしたと思ったのを覚えている。
かなり使いこなしてたけど、やっぱりあの武器、あれだけを使うのはちょっと使い勝手悪そうだと思う。
不器用すぎて愛おしい「ファイトソング」伊達弓子
(C)TBS
栗山千明演じる伊達弓子は、主人公・花枝がお試しで恋愛する相手・一発屋の売れないミュージシャンの芦田(間宮祥太朗)のマネージャーであり、彼の才能を見出した人間。落ちぶれてしまった芦田を心配してちょくちょく様子を見に来て彼を叱咤激励するが、一方で彼がこうなってしまったのは自分のせいでは? と責任を感じてもいる。
まともな恋愛をしてみたらと勧めたくせに、いざ芦田が花枝と付き合い出して、自分が芦田を好きだったことに気づくという不器用すぎる人。自分の気持ちに戸惑って1人でボケツッコミしている様子が愛おしい。芦田に厳しいことを言うこともあるが、実は会社でめちゃくちゃ頭を下げてくれているところも、本当に芦田を思っているのだと感じる。
ドラマ「ファイトソング」は、全員片思いっぽくて全員幸せになってほしいけどほとんどの人の想いは叶わないんだな~と思うと切ない。
でも全員幸せになってほしい。
30代でなお“二次元から出てきたようなキャラ”に感動「ケイ×ヤク -あぶない相棒-」央 莉音
(C)読売テレビ
正直、30代を迎えた栗山千明のハマり役は「ラブコメの掟」や「ファイトソング」のような仕事のできるクールビューティー、もしくはそれに加えて抜けたところがある、というような役なのかなと感じていた。
だがこの「ケイ×ヤク」では、公安捜査官として活躍し、謎の事件で生死不明となる主人公2人の先輩・姉代わりという重要な役どころを演じている。
捜査官として潜入捜査を行うシーンや、仕事で後輩に対して男っぽい言葉遣いをしているところ(軍隊ものゲームの上長みたい)など、再び二次元から抜け出たような人物を違和感なく演じていて、20年を超えてこういう役を見せてくれる栗山千明に胸が熱くなった。
物語はクライマックスに近づき、メインの登場人物たちがどうなるか気になるが、主役2人も莉音も死なないでほしい……。
“栗山千明”だからできる役を観たい
今期のドラマ出演を見て、あらためてこれから彼女が演じるであろうさまざまな役が楽しみになった。年齢を経たからこそできる役もたくさん観たいし、彼女だからできる役ももっと観せてほしい。
(文:ぐみ)
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