「DCU」第8話レビュー:父親はテロリストの一味?瀬能博士の息子に対する海よりも深い愛とは(※ストーリーネタバレあり)
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阿部寛主演のTBS系日曜劇場「DCU」が2022年1月16日放映スタートした。
TBS×ハリウッド大手プロダクションの共同制作となる本作は、水中の捜査に特化したスペシャリスト集団「DCU(Deep Crime Unit)」の活躍を描く“ウォーターミステリー”。真実を突き詰めるまで諦めないDCUの隊長・新名正義を阿部寛、新名のバディとなる隊員ダイバー・瀬能陽生を横浜流星が演じる。
本記事では、第8話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「DCU」第8話レビュー
成合(吉川晃司)から、自分の父・陽一(西尾浩行)があらゆる乗り物を乗っ取ることが可能な遠隔システムの技術をテロリストに横流ししていたと聞かされた陽生(横浜流星)。しかし、「DCU」第8話では一転、陽一がテロを阻止するために戦っていたという真実と息子・陽生への海よりも深い愛情が明らかとなる。
成合がある総合レジャー施設に潜入していることを突き止め、真子(市川実日子)との新婚旅行を装って現地へ向かった新名。そこで西野(高橋光臣)と合流を果たし、かつて東都重工で陽一の助手を務め、現在は新名たちが宿泊しているホテルの支配人・戸塚明男(田辺誠一)に接触する。15年前に起きた水難事故の後、身を隠すように東都重工を退職した戸塚がデータの横流しに関与していたのではないかと疑ったのだ。
その表情には明らかに動揺の色が浮かんだものの、戸塚は妻の実家を継ぐためだと事実無根を主張。しかし、その後まもなく西野が温泉の中で気を失う。真子によると、誰かが意図的に薬品を排水溝に入れて中毒を引き起こしたという。
同じ頃、新名が持っていた父の鍵が何かを調べるために動き出した陽生。実家からは陽一が共に東都重工で働いていた戸塚や笠原(岡田浩暉)と映っている写真が見つかる。あくまでも父の無実を信じ、写真が撮影された釣具店に赴く陽生だったが、そんな彼を翻弄するのが成合だ。成合に「本当の記憶を取り戻せ」と心をかき乱され、陽生は新名が自分の記憶を改ざんしたのではないかと、どんどん懐疑心を抱いていく。
そんな中、戸塚の娘・明美(島崎遥香)が理系の大学出身であり、薬品の扱いにも慣れていることが判明。親子がグルの可能性も浮上するが、今回の事件はもうすぐ結婚する娘を守るため、戸塚がある人物に指示されて起こしたものだった。
逮捕しないことを条件に新名が戸塚から聞き出したのは、陽一が研究していた遠隔システムの設計図のありかについて成合が訪ねてきたこと。さらに、15年前に陽一が海外のテロ組織にシステムの技術を流していると噂になったが、事実は逆で、陽一は横流ししている人物を明らかにするため一人で戦っていたことが戸塚の話から明らかになった。それは他でもない陽生のため。
「君にも子供がいるんだろう。君はその子にお父さんは人殺しの道具を作っていると言えるか」
そんな風に戸塚に訴えた正義感の強い陽一は、幼い陽生に設計図の完全版データを隠している場所を伝えていたのだ。その場所とは陽生の宝箱。ついに記憶を取り戻した陽生は鍵で宝箱を開け、データを父が言っていたように“一番信頼できる人”に渡す。
それは成合ではなく、海上保安官になるという夢を与えてくれた新名だった。
最終回を前に第1話で決裂した新名と陽生のバディが修復し、ついに最後の敵に立ち向かう。黒幕は成合と思われたが、ラストでは東都重工の社長が陽一のデータを盗むよう戸塚に命令していたことや、新名殺害の指示を出していたのは笠原であることも分かった。もし東都重工がテロリストと関係があるのだとすれば、本作におけるDCU最後の任務にはかなりの危険がつきまとう。誰も犠牲者が出ないことを願うばかりだ。
(文:苫とり子)
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