「となりのチカラ」第7話レビュー:中越家に離婚危機!? 灯がチカラに気がついてほしかったこととは?(※ストーリーネタバレあり)
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松本潤主演、木曜ドラマ「となりのチカラ」が2022年1月20日より放送スタート。
東京のとあるマンションに引っ越してきた家族。夫のチカラ(松本潤)、妻の灯(上戸彩)、娘の愛理(鎌田英怜奈)、息子の高太郎(大平洋介)が、ちょっと不思議な隣人が住むマンションにおいて、さまざまなドタバタ劇に巻き込まれていく。
本記事では、第7話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「となりのチカラ」第7話レビュー
灯(上戸彩)が出て行った。理由も言わずに。チカラ(松本潤)に与えられた宿題は、灯が出て行った理由に気がつくことだ。
子どもの愛理(鎌田英怜奈)と高太郎(太平洋介)たちからも急き立てられ、確固たる答えを見つけられないまま、浜松のアカリの実家を訪れる。そこで待っていたのは離婚を勧める義両親と義兄。さらに愛理たちは痺れを切らし、灯のもとへと行ってしまう。
自分の家のことで手一杯、頭いっぱいのチカラはマンションの住人たちからの相談にも上の空。全く力になれずに総スカンを食らう。数ヶ月かけて築いた信頼はあっという間に崩れ去ってしまったのだ。
チカラが困っているんだから、住人たちも少しは気遣ってあければいい。しかし、住人たちにとってチカラは、いらないと言っているのに勝手に家の事情に首をツッコみ、解決・アドバイスをしてきただけの人なのだ。好き勝手に首を突っ込んできたくせに、自分の都合が悪いときには知らんぷりするなんて勝手ではないか、と言えなくもない。
でも、今回、明らかになったのは、チカラには心に余裕があったから住人たちの力になれていたということだ。自分のことで精いっぱいだったら、周りのことなんてどうでもいい。というか、目に入ってこない。チカラの余裕は灯がいたからなのだ。
そして、灯が出て行った理由。視聴者の中にも、その理由に気がついていた人は多いのではないだろうか。多忙な仕事。手のかかる子ども、何かあると全部自分の責任。そして頼りにしたいはずの夫はいつもよその家のことばかり。灯はずいぶん心が広いし、冷静だと思う。我慢して、我慢して、なんだかんだでチカラにも協力してきた。それは灯の性格のせいもあるんだろうけれど。
そんな妻に向かって、出て行ったことを「母親としてどうかと思う」というチカラの発言は「アチャー!」でしかない。アチャー!
灯はただ、自分が持っている悩みを、荷物をチカラに一緒に持ってほしかったのだ。
これまでの鬱憤をぶちまけて、スッキリとした表情を見せる灯。しかし問題は何も解決していない。いま家に帰れば、また同じように荷物を抱えることになる。そしてチカラに向かって、悩みの解決法を考えるよう、新たな宿題を出す。
灯はおそらく、チカラのことが大好きだ。そして、チカラが自分のことを好きなのも知っている。だから、宿題を出した。これからも一緒に生きていくために。チカラは宿題をやり遂げられるのだろうか。
(文:ふくだりょうこ)
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