「汝の名」第1話レビュー:勝ち組の姉(山崎紘菜)が負け組の妹(北乃きい)にワインをぶっかける!?謎しかなかった初回(※ストーリーネタバレあり)
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明野照葉の同名小説を原作に、山崎紘菜と北乃きいがW主演と務める「汝の名」が4月5日より放送開始。
山崎演じる姉の陶子と北乃演じる妹の久恵は、「女王様」と「奴隷」のような関係を築き上げ、憎しみ合いながらも心の奥底で依存し合う。女の感情の「負」が惜しげもなく散りばめられた新感覚ホラーサスペンスだ。
本記事では、第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「汝の名」第1話レビュー
冒頭、よろめきながらフラフラと歩く女性。口元からは血が流れているが、誰なのかはわからない。立ち止まる彼女の先にいたのは、いいものを身につけメイクもきちんとし、電話をしている女性。彼女に向かって手を伸ばす。
次の瞬間、舞台は5年後へ。
いきなりベッドシーン、裸で男にまたがっているのは陶子(山崎紘菜)。激しいな。
どうやら相手・河島(眞島秀和)は恋人ではなく、仕事で援助してくれた人らしい。陶子は会社の社長のようだ。
帰宅すると別の男・恭平(京典和玖)が待っていたが、妹がいるのを理由に帰ってもらうように言い、キスをする。目的のために複数の男と関係を持つタイプなんだろうか。
家には妹の久恵(北乃きい)が。以前いた会社で恋人にひどい振られ方をしてから、陶子の家に居候しつつ家事をしているらしい。恭平には「たった一人の妹なんだから、面倒見るのは当たり前でしょう」と言っており、面倒見のよい姉に見えたが、それにしては久恵はずっとおどおどし、陶子の顔色を伺っては「ごめんね」と言っている。「お姉ちゃん」ではなく「陶子ちゃん」と呼んでいるのも、なくはないが珍しい。本当に姉妹なのだろうか?
陶子の会社のビジネスは、依頼者が陥れたい人を騙すため、その周りの人物になりきる人を派遣するというもの。夫から慰謝料を取って離婚したいから不倫をでっちあげたり、会社から厄介払いしたい人を追い出すため、嘘の転職を持ちかけたり……。限りなくグレーというかもはやアウトだと思うが、大丈夫なのだろうか……。めちゃくちゃいい部屋に住んで豪華な暮らしをしているが、この仕事でそんなに儲かるのだろうか。
しかも、陶子は騙した人たちのことを楽しそうに食卓で話す。「騙されるほうが悪いんだから」と、罪の意識はないようだ。
機嫌よく久恵に話しかけたと思ったら、ちょっとしたことでキレて「ご飯いらない」「ジメジメが私にもうつる」と言う。さらには、頼んだクリーニングを忘れていた久恵をひっぱたき、頭からワインをまるまる一本かける。確かに久恵は陶子が働いている間引きこもっているだけなので、腹が立つのもわからなくはないが、いくらなんでもやりすぎである。
夜、古いアパートにきて「また逃げてきちゃった……」という久恵。元住んでた家なのだろうか? ここの家賃を払い続けられるなら居候しなくてもいいのでは……? という気がしなくもないが。
久恵にとって、陶子はいつも優しくてかっこいい、憧れの人らしい。さっきあなたにワインかけてましたけどマジ? と思うが、久恵が思い出したのは「うちに来る? そんな男きれいさっぱり忘れて、うちでのんびり暮らせばいい。行きたくもない会社なんか、今すぐ辞めれば? 久恵一人ぐらい、どうってことないから」と声をかけてくれた陶子の姿だった。確かに優しい。久恵も久恵で、陶子に執着がありそうだ。
陶子、いいところもあるのかな……? 家の前で心配そうに待っているかと思えば「朝イチでスーツ取ってこさせないと」と電話する。心配してるのか利用したいのか、どっちだ……?
するとその前に現れたのは、見た目からしてあきらかにヤバそうな女(長井短)。しかも、陶子のことを「りやこさん」と呼んだ。ど、どういうこと……?
陶子と久恵の関係、陶子の会社、陶子と謎の女の関係、名前の秘密など、気になりすぎることばかりで終わった初回。次回、少しは謎がわかるのだろうか?
(文:ぐみ)
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