「吉祥寺ルーザーズ」第3話:シェアハウスで誘拐事件発生!? 安彦聡(増田貴久)のトラウマの片鱗も明らかに……
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秋元康が企画・原作を務める増田貴久主演ドラマ「吉祥寺ルーザーズ」が2022年4月11日にスタートした。
共演に田中みな実、片桐仁らを迎え、“人生の負け組=ルーザー”6人がシェアハウスで一緒に暮らす日々を描いたシチュエーションコメディドラマ。
本記事では、第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「吉祥寺ルーザーズ」第3話レビュー
当番制のゴミ出しが行われていないことから、舞(田島芽瑠)の姿を3日ほど見かけていないことに気付く聡(増田貴久)と桜(田中みな実)。「殺人者はここにいる」なんてタイトルの小説を読んでいるからだろうか、不吉な予想をする桜。正直、これまでの舞のキャラクターを見るに、LINEの既読スルーも帰宅している形跡がないのも、そこまで心配することじゃないような気がする……。
心配性の桜は鍵業者を呼んで、鍵を開けてもらうことに。この業者役を演じたのは俳優の宮崎吐夢。直近では「シジュウカラ」での怪演が記憶に新しく、ややサスペンス調の今回に登場となると、突然歌い出したりしたらどうしよう、などと勝手に不穏な気配を感じてしまう。
しかし、部屋に舞の姿はなかった。彼氏?との写真を廊下に持ち出してまで眺め、桜に注意されると業者さんと目を合わせて「だって、ねぇ」と言っちゃう聡の緊張感のなさがいい。でも写真を見たことがバレたら、きっと舞にブチ切れられるから、気を付けてね聡……。
ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会
そんな時、ニュースで若い女性ばかりを狙った誘拐事件が吉祥寺で発生していると報道される。犯人と思しき画像が公開されると、その風貌は池上(國村隼)にそっくりだ。
そういえば包丁を持ったとき、殺虫剤をまくとき、池上の顔が怖かったという話題に。1話では『アウトレイジ』もいじられていたし、國村隼のコワモテへのいじりがすごい。いや、たしかに(魚の)血のついた包丁を眺める姿は迫力満点だったけど。
ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会
そこへ池上が帰宅し、桜がまるで探偵のように推理を披露するも、結局犯人が逮捕されて池上の疑いは晴れる格好に。そんな簡単に人のことを疑っちゃダメでしょ、とツッコまずにはいられなかった。
聡、桜、池上、幡多(片桐仁)、翠(濱田マリ)の4人は、昼間はそれぞれ何をしているか? という話になり、非常勤講師は副業がOKなのだから、塾講師や家庭教師でもやったら、と言われる聡。自分のことはあまり話さないくせに、ここの住人たちはみんなお節介だ。
ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会
すると、学生たちと思しき声がフラッシュバックし、またしても聡は気絶してしまう。学校で何かをやらかしてしまったことはもう明白だ。生徒たちからいじめられていたのか、それとも何かの問題にうまく対処できず責任を感じているのか……。
リビングのソファで目を覚ました聡。今回もそばには池上がいてくれた。美味しくない、と言いながらうどんをすする池上は、ぽつぽつと奥さんを亡くした過去を話しはじめる。
「月命日には彼女の好物だったきつねうどんを食べている」と池上。「愛妻家だったんですね」という聡の言葉に頷きながら、もしかして今日、お墓参りや奥さんとの思い出の場所にでも行っていたのだろうか? なんて想像する。誘拐事件、聡の気絶という怒涛の展開の中で流れる温かい時間だ。だからこそ、自分で作ったうどんがどんどん不味くなる、という池上の、「人のために何かをするのは、自分のためにも大切」という言葉がじんわり染みる。人と生きるということは、自分の存在を認識することにも繋がる。
池上に倣って、カップのきつねうどんを食べはじめる聡。この2人の関係性、すごく素敵だなぁと思っていた矢先、月命日を1日間違えていたことが発覚する。せっかくほっこりしていたのに……! でもまぁ、そんなところも憎めない。なんだかすっかり聡&池上コンビの虜になってしまった。
翌朝、ベランダで話す聡と幡多。どうやら聡は、制服を着た女の子を前にするとパニックになってしまうらしい。「じゃあこれやるよ」と、幡多からコント衣装のセーラー服を渡される。体に当てる聡、なぜだろう、不思議と違和感がないように感じてしまった。増田貴久のピュアさゆえだろうか……?
ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会
セーラー服を持って、幡多と着る着ないの押し問答しているところを、翠に目撃される2人。前回もキッチンで何やらこそこそしているのを見られてしまったし、これはもう完全に誤解されていそうだ。
そういえば、池上への誘拐犯疑惑が晴れたことで忘れていたが、肝心の舞はまだ帰ってきていない。一応、桜の連絡への返信はあったものの、調査会社と名乗る怪しげな男も舞を訪ねてくるし、まだまだひと悶着ありそう。
しかも、池上は深夜にこっそり誰かに電話をし、「マハルキタ(タガログ語で愛してる)」と囁いていた。
群像劇ならではの、それぞれの人間関係、それぞれの日々の出来事が、輪郭を濃くしてきた。来週は誰にどんなことが起こるのか、楽しみだ。
(文:あまのさき)
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