「ナンバMG5」第3話:ついに参戦! 大丸大助役・森本慎太郎の説得力がすさまじい!
間宮祥太朗が地上波ゴールデン・プライム帯ドラマ初主演を務める「ナンバMG5」が、4月13日より放送開始した。
本作は、小沢としおによる人気漫画『ナンバMG5』『ナンバデッドエンド』を実写化した“脱ヤンキー”物語で、本広克行監督がメガホンを取る。
本記事では、第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
【関連記事】「ナンバMG5」第1話レビュー
【関連記事】「ナンバMG5」第2話レビュー
【関連記事】<ファイトソング>最終回までの全話の感想まとめ
「ナンバMG5」第3話レビュー
前回、剛(間宮祥太朗)の嘘を守るために身を挺して戦った伍代(神尾楓珠)。なんと今回も彼の身に危険が及ぶ。夏休み最終日、釣りに出掛けていた伍代のもとに、真宮(神田穣)と名乗る男が尋ねてくる。一旦は上手くあしらった伍代だったが、手段を選ばない真宮は島崎(春本ヒロ)をさらい、伍代に宣戦布告。毎度毎度いいように利用されちゃう島崎、虚勢を張る割にどこまでも弱いが、なんだか憎めないんだよな。
伍代は剛に加勢を頼もうとするが、剛は絵のコンクールに向けて追い込み中。やっぱりなんでもない、と言って1人で真宮のもとへ向かってしまった。剛と伍代、2人の間にある相手を思いやる気持ちが本当に尊い。伍代は喧嘩に生きがいを感じているタイプではなさそうだし、明らかに罠と分かっている場所へ向かうって、どれだけ怖いだろう。剛という“ツレ”がいる今となっては、尚更だ。
どうやら、中学時代は一緒につるんでいたらしい伍代と真宮。しかし、次第に真宮はよくない方向へ流されはじめ、先日まで少年院に入っていたらしい。
有名な料理家の母を持つ伍代と、殺人犯の父を持つ真宮。そんな2人が一緒にいることを、教師たちはよく思っていなかったのだ。「伍代は有名人の息子。それに比べてお前は親が親だから」と笑う教師たち。最悪だ。教師という立場でこんなことを言う人がいるとはちょっと考えたくない。それをきっかけに、真宮は伍代のことも信じられなくなってしまった。
「おめーを笑った奴らに負けてんじゃねーか」と吠える伍代。周りがどんなことをいってきたとしても、伍代にとって真宮は大事な“ツレ”だと思っていたのだ。1匹狼で寡黙だが、めちゃくちゃ情に厚い伍代に泣かされる。
丸くおさまるかに思われたが、真宮が仲間に加わろうとしていたヤクザがやって来て大ピンチに。また伍代の腕が折られちゃう……! と目をつむりかけたとき、間一髪のところで特服姿の剛のお出まし!! 凶器を振り回すヤクザたちを相手に、その場を収めて見せた。
こういう場面で登場する剛は正義のヒーローだし、そうなると救われる側=伍代はヒロイン……? それもまた、なんかいい。
そして第3話で特筆すべきは、ついに本格参戦となった大丸大助(森本慎太郎)だろう。
子どもにぶつかってしまったヤンキー相手にひるむことなく謝罪を要求した本作の本物のヒロイン・深雪(森川葵)に一目惚れしてしまった大丸は、そこから熱烈にアプローチする。アプローチというか、もはや初対面でいきなりの告白。正直、ちょっと怖い。
その後も、剛が「ゴリラみたいな奴」と表現したように、森本の恵まれた体格を活かしたゴリラっぷりが妙にハマっていて面白い。それだけでなく、恐らくは盗撮と思われる深雪の写真をしげしげと眺めたり、剛と2人で深雪の好きなところを言い合ったり、深雪との恋路を「正々堂々やろう」と剛と握手を交わしたり……くるくると変わっていく表情が、見ていて飽きない。そしてメリハリの効いたお芝居をしているはずなのに、めちゃくちゃナチュラルだった。すごい。
大丸の魅力が最大限に発揮されていたのが3話の最後。トイレで特服に着替える剛を偶然見かけ、それはもう驚くべき速さで後を追って一部始終を見届けた大丸は、制服姿に戻った剛を見つけて殴りかかる。自分が騙されていたことではなく、「てめぇが惚れた女まで騙してること」を責めているのだった。
ここでハッとした視聴者も多かったのではないだろうか。わたしたちは剛が理想の高校生活を送ることを応援していたが、その前提として家族や友人を騙すことになってしまっていたのだ。そういえば、特服に身を包み家族から関東制覇の夢を託されるたび、剛は何度も少し傷付いたような表情を浮かべていたではないか……。
そのことに瞬時に気付き、苦しそうな顔をして詰め寄る大丸は、熱血漢という言葉がまさにしっくりくる。こうやって人のことを思える大丸は、間違いなくいい奴だ。そして、演じている森本の人柄ゆえだろうか、その説得力がすさまじい。さっきまで完全に3枚目に徹していたのに、なんたる振り幅だ。
それにしても、今季「恋なんて、本気でやってどうするの?」に出演中の松村北斗しかり、今作の森本慎太郎しかり、出演作に触れるたびにイメージをアップデートしていくSixTONESのメンバーって面白い。個人的には、昨年放送された「うきわ」での好演が光っていた田中樹もとっても気になっているので、もっと色んな役をやってほしいとひそかに思っている。
キャラ(と顔)の濃い出演陣が出揃った「ナンバMG5」。伍代を助けた場面ではヒーローに見えた剛も、美術部退部の危機を迎えている。彼の高校生活はこれからどうなってしまうのか、秘密を打ち明けたら仲間たちとの関係性はどう変わっていくのか。奥行きが増す物語の続きが気になって仕方ない!
(文:あまのさき)
【関連記事】「ナンバMG5」第1話レビュー
【関連記事】「ナンバMG5」第2話レビュー
【関連記事】<ファイトソング>最終回までの全話の感想まとめ
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)フジテレビ