『シン・ウルトラマン』ついに公開!初日の劇場の熱量は?



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2016年の『シン・ゴジラ』、2021年の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に続く“シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニーバス”の第3弾にして、リブート作でもある『シン・ウルトラマン』が遂に公開初日を迎えました。

今回は本作の熱気や勢いを感じるために、近年話題作の公開時には多くの上映回数を構えて、ヒットの震源地となっている「TOHOシネマズ新宿」に向かいました。

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『シン・ウルトラマン』公開までの道のり



『シン・ウルトラマン』は、2019年8月にウルトラシリーズの新作映画として製作発表、主要スタッフおよびキャストが同時に公表されました。

監督は樋口真嗣、メインキャストに斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊の名前が発表され、製作・脚本として庵野秀明も参加することが明らかに。

円谷プロダクションによるラインナップ発表会「TSUBURAYA CONVENTION 2019」では、ウルトラマンのデザインやタイトルロゴが発表され、“カラータイマーのないウルトラマン像”が話題になりました。



2020年11月には公開時期が「2021年初夏」だと発表されましたが、2021年3月26日、新型コロナの流行で制作スケジュールに影響が生じたことを理由に、公開延期が明らかになりました。(コロナ禍で影響を受けなったエンタメは果たしてあるのでしょうか……?)

2021年12月の「TSUBURAYA CONVENTION 2021 SPECIAL PROGRAM」にて、新たな公開日が2022年5月13日になることや、斎藤演じる主人公の役名が“神永新二”であることなどが発表されました。



2022年4月には、主題歌「M八七」を米津玄師が担当することも話題に。(「M87」はウルトラ兄弟の長兄ゾフィーの必殺技とされているので「『シン・ウルトラマン』にゾフィー登場か?」とも騒がれていました)

また『シン・ゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、そして2023年公開の『シン・仮面ライダー』が“シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニーバス”という大きな枠組みの1本であることも明らかになっています。

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大ヒット作品の震源地「TOHOシネマズ新宿」



筆者は『シン・ウルトラマン』をTOHOシネマズ新宿のIMAXシアターで鑑賞しました。

TOHOシネマズ新宿は、2020年10月の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の公開の際に40回以上の上映回数を確保し、大ヒットの震源地となった劇場です。

『鬼滅の刃』はちょうど、コロナ禍の影響で映画館をはじめとするエンタメに元気がない中で、大きなカンフル剤となって映画館全体を異常な熱量で包みました。

その後「煉獄さんを400億の男に!」ムーブメントが起き、『鬼滅の刃 無限列車編』が日本歴代最高の興行収入400億円を突破したことはご存知の通りです。

本作以降“祭り”になりそうな作品は、時には半分近いスクリーンを占めて初週を迎えるという、ロケットスタート大ヒットの方程式が出来上がりました。


(c) Marvel Studios 2022

この手法はその後も『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『劇場版 呪術廻戦 0』だけでなく、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』や『ドクターストレンジ/マルチバース・オブ・ダークネス』などのハリウッド大作にも適用されました。

これらの作品と同様に、TOHOシネマズ新宿は『シン・ウルトラマン』でも20回以上の上映回数を確保しています。

筆者は『鬼滅の刃』以降、大ヒットが特に期待される作品をTOHOシネマズ新宿で鑑賞して、劇場の熱量の度合いを体感するようにしています。

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意外と穏やか?『シン・ウルトラマン』初日の空気



今回の『シン・ウルトラマン』は「IMAXでこそ真価発揮!」と歌われるほどに、これまでの方が作品以上にIMAX推しの作品となっています。

TOHOシネマズ新宿のIMAXシアターは前日にはほぼ完売状態で、もう1つの東京都内のIMAX売り劇場の池袋グランドシネマサンシャインの席もかなり埋まった状態でした。

通常フォーマットの劇場には席の余裕があったので、それだけIMAX需要が高い映画になったと言えるでしょう。

一方で劇場の状況は、想像に反してやや静かな印象でした。新宿ピカデリーや新宿バルト9も同様の印象です。



もちろんウルトラマンのシャツを着て、グッズを山の様に抱えている人はいましたし、IMAXでの上映が終わると拍手もありましたが、それでも穏やかだなと思いました。

「いや、初日は金曜日だからでしょ?」という声もあるかと思いますが、『鬼滅の刃 無限列車編』も初日は金曜日で、その時の劇場は異常な盛り上がりを見せていました。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に至っては何と前代未聞の“月曜日初日”でしたが、熱量は『鬼滅の刃』に勝るとも劣らない熱気だったのです。



初日が穏やかな印象だったとはいえ、13日の時点で状況を見てみると14日(土)と15日(日)ともに、IMAXと通常劇場の両方で席が埋まってきています。

『シン・ウルトラマン』は映画ファンや庵野秀明ファン、特撮ファンなどのコア層以外の、大ヒットには欠かせない“ライト層”を呼び込めるかが少し不透明だった印象でした。



しかし土日の混み具合を確認すると、劇場のフォーマットではなく、自身の生活時間に合わせた上映時間をチョイスしている観客が多い印象です。つまり、現時点でも『シン・ウルトラマン』はライト層の呼び込みができていることが分かります。

印象としては、『シン・ゴジラ』公開時と似ている感触です。

週明けには初週の興行成績が明らかになります。現在絶好調の『名探偵コナン ハロウィン花嫁』や『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』などの先行する大作もある中で、『シン・ウルトラマン』がどれだけのヒットとなるか楽しみです。

来年の2023年の『シン・仮面ライダー』への試金石になることでしょう。

(文:村松健太郎)

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(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

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