「ユニコーンに乗って」第8話:佐奈の思いは実を結んでいた。海斗の告白に滲むドニポニ愛
(C)TBS/撮影:加藤春日
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永野芽郁主演のTBSテレビ火曜ドラマ「ユニコーンに乗って」が、2022年7月5日放送スタートした。
大北はるかが脚本を手掛けた完全オリジナルストーリーの本作は、スタートアップ企業の女性CEOが突然部下としておじさんサラリーマンが転職してきた中、仕事や恋に奮闘していく“大人の青春”ドラマ。若きCEO・成川佐奈をTBSドラマ初主演となる永野芽郁、佐奈の部下となる小鳥智志を西島秀俊が演じる。
本記事では、第8話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「ユニコーンに乗って」第8話レビュー
(C)TBS/撮影:加藤春日角の立つ言い方ではあるが、的確なアドバイスでドリポニを良い方向に導いてきた海斗(坂東龍汰)。優秀なエンジニアであり、同時に大切な仲間を失ったことは佐奈(永野芽郁)たちに大きなダメージを与えた。
しかし、「スタディーポニーキャンパス」のローンチも間近。彼らは新たなエンジニアの採用に乗り出す。まずは、その第一候補である正体不明の天才エンジニア“ミン・ソヌ”をスカウトするため、彼が出場するeスポーツ大会に参戦。
第一試合は海斗の転職先、ゲームアカデミアのチームと当たることに……。
とは言っても、eスポーツ初心者の佐奈たちが決勝までたどり着くことは現実的に難しく、早々に諦めることに。
(C)TBS/撮影:加藤春日
そんな中、小鳥(西島秀俊)が突然会社を早退。佐奈は心配になり、小鳥の自宅を訪問する。実はシルバーホームで暮らす父親(小野武彦)が怪我をして、しばらく自宅療養することになったそうだ。
そこで知った小鳥の過去。母親が病に倒れたときは大学を休んでつきっきりで看病し、家計を支えるために稼ぎのいい銀行に就職……。「本当に優しくて自慢の息子だよ」と言う父親に、小鳥は心配をかけたくないのか、今の仕事については打ち明けられないでいた。
(C)TBS/撮影:加藤春日
もう一つ明らかになったのは、やはり小鳥は教師を目指していたということ。勉強が苦手で、鳥の観察ばかりしていた幼き日の小鳥少年は、先生から「色んな勉強をすることで好きなことをより深く知れる」と教わったそうだ。
子供の頃にどんな大人と出会うかで、人生は大きく変わる。
良い大人に巡り会えた小鳥は、誰もが共通して通う学校に子供たちの未来を広げられる可能性を見出した。
(C)TBS/撮影:加藤春日
だが、学校に馴染めない子どもたちがいることもまた事実。海斗もその一人だ。
結果的に、海斗は仲間を裏切ったわけではなかった。ゲームアカデミアの社長・永瀬(松尾貴史)の巧みな罠にかかってしまっただけ。
それでも海斗が言い訳をしなかったのは、高校時代にテストの解答用紙をハッキングした疑いをかけられ、誰も信じてくれなかった過去があったから。
周囲からなぜか嫌われる理由も分からず、家に引きこもるようになったという海斗。しかし、たまたま佐奈のインタビュー映像を目にしたことで、学校という環境が合わない自分のニーズが全て詰まったスタポニのユーザーに。
(C)TBS/撮影:加藤春日
自分もいつか、こんなアプリを作りたい。そんな思いが海斗を突き動かし、再び外の世界へと連れ出したのだ。エンジニアに過重労働を強いるゲームアカデミアから抜け出し、改めてドリポニの面接を受けにきた海斗はそんな過去を打ち明ける。
「ここで出会ったみんなは僕をひとりの人として扱ってくれました。僕の居場所はここにしかありません」
全ての人が平等に学べる場所を作る。そんな佐奈の思いが、誰かの未来をすでに広げていた。
国籍、年齢、性別、育った環境、価値観……。すべてバラバラなドリポニメンバーが、それらの違いに関係なく誰もが勉強できる場所を作るという思いで再び一つになる。
(C)TBS/撮影:加藤春日
だが、一難去ってまた一難。佐奈は早智(広末涼子)からドリポニ買収を持ちかけられ、功(杉野遥亮)は父の会社がとあるトラブルに見舞われていることを知る。
二人の決断がドリポニのどんな未来へと導くのか。物語も佳境を迎え始めた。
(文:苫とり子)
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