「ユニコーンに乗って」第9話:それぞれの夢へと向かう佐奈と功。二人の幸せを願ってやまない
(C)TBS/撮影:加藤春日
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永野芽郁主演のTBSテレビ火曜ドラマ「ユニコーンに乗って」が、2022年7月5日放送スタートした。
大北はるかが脚本を手掛けた完全オリジナルストーリーの本作は、スタートアップ企業の女性CEOが突然部下としておじさんサラリーマンが転職してきた中、仕事や恋に奮闘していく“大人の青春”ドラマ。若きCEO・成川佐奈をTBSドラマ初主演となる永野芽郁、佐奈の部下となる小鳥智志を西島秀俊が演じる。
本記事では、第9話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「ユニコーンに乗って」第9話レビュー
(C)TBS/撮影:加藤春日ドリポニに変化の時が訪れた「ユニコーンに乗って」第9話。
佐奈(永野芽郁)は早智(広末涼子)から提案された会社の買収を受け入れ、功(杉野遥亮)は父・征一(利重剛)の会社へ参入する決意を固め、ドリポニを去る。二人はそれぞれの夢に向かって、走り出した。
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大手企業によるスタートアップ企業の買収に当初は良いイメージを抱いていなかった佐奈たち。会社が乗っ取られる、ドリポニがドリポニではなくなる。そんな負の側面ばかりが目に入り、誰もが買収には反対の立場を取っていた。
しかし、このタイミングで海外からも「スタディーポニーキャンパス」の需要があることが分かる。自分たちの持つ資源では対応に時間を要することにもどかしさを覚えた佐奈は大手企業の技術や経験、ノウハウを取り入れられるM&Aに前向きな姿勢を見せていくが、創業メンバーの一人である次郎(前原滉)と真っ向から意見が対立する。
(C)TBS/撮影:加藤春日
一方、功は父親の会社が古い体制が災いし、顧客情報流出トラブルに見舞われたことを知る。あるスタートアップ企業が開発した最先端のセキュリティーシステムの導入を提案するも、確実性の低さから征一は聞く耳を持ってくれない。
つまり、佐奈と功の悶々とした気持ちは対になっていることが分かる。大手企業もスタートアップ企業もお互いの体制をよく知らないから、いまいち信頼できないということだ。
(C)TBS/撮影:加藤春日
それでも全く異なる企業同士が手を組むことにメリットがあると、佐奈と功が考えるのは身を以て新しい風を取り入れる大切さを知っているからだ。佐奈と功、次郎の3人でスタートした会社に恵実(青山テルマ)が加わり、そこに海斗(坂東龍汰)と小鳥(西島秀俊)がやってきた。
特に自分たちとは年齢もタイプも大きく異なる小鳥を仲間に加えることに、誰もが最初は不安を抱いていたが、その人生経験値と本質に立ち帰る力はドリポニを良い方向に導いてくれた。でも、それだけじゃない。佐奈たちの柔軟なアイデア力や、海斗をはじめとするエンジニアの確かな技術力が合わさってドリポニはここまで来れたのだ。
(C)TBS/撮影:加藤春日
それと同じように大手企業とスタートアップ企業も足りないところを補い合い、より高みを目指すことはできないか。そう考えた佐奈と功はそれぞれの決断を下す。
佐奈は変化を受け入れ、早智の会社と共に「全ての人が平等に学べる場所を作る」という夢を追いかけていくことを。功は父の会社で、「大企業とスタートアップをつなぐ架け橋になる」という自分だけの夢を追いかけていくことを。
二人が別々の道を歩むことになったのは物悲しいが、会社のため、お互いの人生を守るため、自分たちに課した「最強のビジネスパートナーでいる」という鎖はここで解き放たれた。別れのハグで改めて気づいたであろう、仕事のパートナーとして以上の気持ちを二人が打ち明けられますように。「ユニコーンに乗って」は次週、ついに最終回を迎える。
(文:苫とり子)
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