アニメ

REGULAR

2023年02月07日

『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』スクリーンならではの“不気味さ”を見よ

『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』スクリーンならではの“不気味さ”を見よ

▶︎『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』画像を全て見る

2023年2月3日(金)から劇場公開された『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』。本作は、昨年放送された「遊郭編」のクライマックス第十話、第十一話と2023年4月から放送を予定する「刀鍛冶の里編」第一話の3話で構成されている。

新たに始まる「刀鍛冶の里編」は、鬼舞辻無惨によって招集された上弦の鬼たちが、約100年ぶりに顔を合わせるところから始まる。

本記事では「遊郭編」を振り返るほか、「刀鍛冶の里編」の中でも無限城をや鬼たちの異様な様子を中心に綴っていく。

■「鬼滅の刃」関連記事をもっと読む

「遊郭編」圧巻のクオリティを劇場で

▶︎『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』画像を全て見る

放送当時から作画のクオリティの高さが絶賛されていた「遊郭編」は、映画館のスクリーンで観るとやはり圧巻だった。

劇場で公開するにあたって全編4Kアップコンバートされた絵は、アニメ版と比べると「光」の見え方が特徴的だ。煌々と輝くエフェクトや炎は眩しく、暗闇で観るからこそ綺麗だった。

▶︎『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』画像を全て見る

もはや目視できないようなスピードで展開されていく妓夫太郎や堕姫との戦いも、かなり迫力がある。上弦の鬼との戦いは、一筋縄では行かない様子が存分に伝わってきた描写だった。

▶︎『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』画像を全て見る

妓夫太郎と堕姫から圧倒的な強さを見せつけられ何度も絶望したうえでの勝利は、人間たちにとって希望であり、未来である。しかし鬼たちにとっては100年の歴史が覆された、屈辱的で許しがたい事件であったのだ。

無限城の“緻密さ”に圧巻

▶︎『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』画像を全て見る

上弦の鬼たちが集結したのは、無限城である。無限城は鬼舞辻無惨の本拠地で、鳴女が自身の血鬼術によって操る異空間。過去にも登場したときよりも、「刀鍛冶の里編」第一話ではよりじっくりと細部まで映し出していた。

「刀鍛冶の里編」が始まると、まず無限城の描写に驚かされた。無限に広がる空間は、鳴女の琵琶の音に合わせて構造を変えている。まるで生きているかのように、変化し続ける。煌びやかで美しく、ただの“背景”ではなく主役のように凛とした姿でスクリーン上に存在していた。あまりの緻密な描写に思わず慄く。ufotableの底力を感じた描写であった。

最終的にはこの舞台に上弦の鬼や柱が集結し、戦うのだと思うと期待が高まる。きっとその期待を軽く超えるような絵が観られるに違いない。

個性が垣間見える上弦の鬼たち

▶︎『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』画像を全て見る

「刀鍛冶の里編」第一話では、今回が初登場となる鬼たちも続々とお目見えした。

上弦の伍・玉壺は、ぎょっとするビジュアルが特徴的だ。壺から飛び出した身体には何本も手が生えており、ウニョウニョと動き回るので気味が悪い。人間の目の位置に口があるため喋るたびに目がパチパチと動く。鬼舞辻無惨に心酔していて、頭を掴まれた時に見せた恍惚とした表情が異形の身体と相まって不気味さを助長させた。

玉壺役は「弱虫ペダル」で今泉俊輔役を演じた鳥海浩輔が担当。見た目と同様、ヌメヌメとした粘り気のある声が特徴である。

上弦の肆・半天狗は、他の上弦たちとは雰囲気が違う。皆、上弦であることに高いプライドを持っているのに対し、半天狗は終始何かに怯えていて自信がなさそうだ。上弦たちの輪から外れ、隅に隠れて1人でブツブツ呟いている。

半天狗役は「機動戦士ガンダム」でカイ・シデンを演じた古川登志夫が担当。甲高い声で怯えている様子から、自信の無さが伝わってくる。

上弦の参・猗窩座は『無限列車編』でも既に登場している。「刀鍛冶の里編」第一話で印象的だったのは、上限の弐・童磨との絡みだ。自分より階級が上であり、何かと関わろうとしてくる童磨を心から嫌い、本気で避けている。石田 彰演じる猗窩座の声からは、抑えきれない怒りが滲み出ていた。

童磨は、猗窩座の鬱陶しがっている心境をわかったうえで「仲良くなろう」と無理やり絡んでいる。緊張感が漂う場の空気を和ませようと明るいテンションで周りに話しかけるが、本心はきっとどうでもいいのだろう。人懐っこく周りと絡むが、実際の感情は読めない。宮野真守の甘い声も相まって、サイコパスみを感じた。その声でナチュラルに鳴女をデートに誘おうとしているのだから怖い。



そして、上弦の壱・黒死牟役を演じたのは「パリピ孔明」で孔明役を担当した置鮎龍太郎だ。黒死牟は、最後まで正面の姿を見せない。長髪を1つに束ね、腰に刀を差す後ろ姿は、まるで侍のようである。他の上弦の鬼たちよりも落ち着き、どっしりとした低い声には威厳がある。

そしてカメラが正面に回り込むと、そこには顔に6つの目のある“鬼”が映し出された。他の上弦とは違い、顔以外は人間に見えるので余計不気味に感じる。

一堂に会すると、一触即発のような異様な雰囲気を醸し出す上弦の鬼たち。これまで炭治郎たちが対峙してきた鬼たちとは別格である。彼らが今後どのように描かれていくのかにも注目だ。

<発表済みの上弦の鬼担当キャスト一覧>
  • 上弦の壱・黒死牟:置鮎龍太郎
  • 上弦の弐・童磨:宮野真守
  • 上弦の参・猗窩座:石田 彰
  • 上弦の肆・半天狗:古川登志夫
  • 上弦の伍・玉壺:鳥海浩輔 

「刀鍛冶の里編」は2023年4月から放送スタート

▶︎『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』画像を全て見る

「遊郭編」と同様、スクリーン映えする描写が多々散見された「刀鍛冶の里編」だった。特に無限城は、テレビサイズで観る前に、細部までじっくりと鑑賞できる大きなスクリーンで観ることをおすすめしたい。

いよいよ2023年4月からフジテレビ系列にて放送がスタートする「刀鍛冶の里編」。期待と、その期待を裏切られる覚悟までを用意して、放送まで待ち望む。

(文:きどみ)

■「鬼滅の刃」関連記事をもっと読む

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

RANKING

SPONSORD

PICK UP!