【5分で分かる】『インディ・ジョーンズ』シリーズ<超>簡単講座


『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989年)

時代設定

時代設定は、ナチス・ドイツがオーストリアを併合し、本格的なユダヤ人迫害が始まった1938年。第二次世界大戦が起きるのは、翌1939年9月から。世界は次第に闇の時代へと突入しようとしている。

目指すお宝

最後の晩餐に使われたとされる聖杯。この杯に水を注いで飲み干すと、永遠の命を手にすることができる…といわれている。インディの父ヘンリーが、長年探し求めているお宝でもある。

ヒロイン

ヘンリーと共に聖杯探索の研究をしているオーストリア人考古学者、エルザ・シュナイダー博士。お美しい。実は、聖杯を手に入れるために裏でナチスと手を組んでいた。

演じるアリソン・ドゥーディは、『007 美しき獲物たち』(1985年)のボンド・ガールとして映画デビュー。ヘンリー役のショーン・コネリーは初代ジェームズ・ボンドだし、ドノバン役のジュリアン・グローヴァーは 『007 ユア・アイズ・オンリー』(1981年)で敵役を演じている。実は『最後の聖戦』には、「007」にゆかりのある俳優が多く出演しているのだ。

ちなみにアリソン・ドゥーディは、最近の大ヒット作『RRR』(2022年)にも出演。憎々しげな超悪役バクストン総督夫人を、貫禄たっぷりに演じていた。

仲間のキャラクター

『最後の聖戦』で特筆すべきは、何といっても実の父親ヘンリー役でショーン・コネリーが登場することだろう。もともとスピルバーグは熱狂的な『007』ファン。バケーション先のハワイでその想いをジョージ・ルーカスに伝えたところ、「それよりももっといいアイディアがある」と構想中のプロットを伝えられたのが、『インディ・ジョーンズ』の原型だった。初代ジェームズ・ボンドことショーン・コネリーがインディの父親役を演じることは、スピルバーグにとっても嬉しいプレゼントだったのである。

サラーとマーカスも『レイダース』に続いて登場。マーカスはインディの父親がわりということもあり、威厳を備えたキャラクターだったはずなのだが、本当の父親が登場する『最後の聖戦』ではキャラ被りしないように、自分の博物館でも迷子になるというオトボケ・キャラに激変させられてしまった。

敵のキャラクター

アメリカの大富豪でありナチス党員でもある、ウォルター・ドノバン。「用心を。誰も信用しないことだ」とアドバイスを送っていた彼自身が、実はインディの敵キャラだった。

ここでトリビアをひとつ。ドノバンの自宅でインディと談笑中にうっすらとピアノの旋律が聞こえるのだが、それが何と『スターウォーズ』のダースベイダーのテーマなのだ。ある意味で彼はヘンリーと対照を成す存在であり、インディを暗黒面へと誘う“黒い父親”なのである。

気持ち悪い生き物

かつて教会だったというヴェネツィアの図書館の地下で、聖杯騎士の墓所を発見するインディ。そこに待ち構えていたのは、大量のネズミ。シーンによってはゼンマイ仕掛けの人形も使っているが、映画のために数え切れないほどのネズミを繁殖させたんだとか。映画作りってタイヘン。

パラマウントのロゴ

ロゴが切り替わると、1912年のユタ州に広がる美しい山々が映し出される。そして少年時代のインディ(リバー・フェニックス)が、ボーイスカウト中に「コロナドの十字架」の盗掘を発見する冒頭のシークエンスへと繋がっていく。個人的には一番好きなオープニング。

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