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映画コラム

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2023年07月07日

宮﨑駿監督作『君たちはどう生きるか』確定している「10」の事実と「4つ」の噂

宮﨑駿監督作『君たちはどう生きるか』確定している「10」の事実と「4つ」の噂



ささやかれている”4つ”の噂

1:主題歌or声の出演は米津玄師と菅田将暉か?

菅田将暉、米津玄師によるそれぞれのライブ会場にて、宮﨑駿と鈴木敏夫からのお祝いのフラワースタンドが届いているという報告が相次いでいる

このため、菅田将暉が映画のキャラクターの声を担当しているのではないか、はたまた米津玄師が主題歌を担当しているのではないか、という噂が広がっている。この両者が声の出演、または主題歌の両方を担当する可能性もある。

他にも、共同通信配信の人気連載を書籍化した、7月8日発売の『歳月』に名前を連ねているあいみょんが主題歌を担当する説もある。さらに、声優に木村拓哉の噂もささやかれているが、果たして……?

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2:刺激を受けた児童文学があるが、そのタイトルは?

書籍「スタジオジブリ物語」にて、宮﨑駿は2016年の暑い初夏の頃にアイルランド人が書いた児童文学、その後の梅雨の頃に別の外国人が書いた児童文学をそれぞれ鈴木敏夫に読ませて「どちらをやる(映画にする)べきか」と聞き、鈴木敏夫が迷いなく「(いまこの時代に長編映画にするに相応しい内容だと判断したこともあり)もちろん、最初の本でしょう」と答えたという一幕がある。

しかし、宮﨑駿には「どういう内容にするかが難しい。原作のままでは映画にならない」という考えもあったそうで、その上で「この本には刺激を受けたけど原作にはしない。オリジナルで作る」と明言しているのだ。

この2つの児童文学のタイトルは明かされていない。だが、まさにアイルランド出身の作家ジョン・コナリーによる『失われたものたちの本』に刺激を受けた可能性は高い。同作の文庫版の帯には「ぼくをしあわせにくれた本です。出会えてほんとうに良かったですと思ってます」という宮﨑駿からの推薦コメントが寄せられていたりもするからだ。

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また、「別の外国人が書いた児童文学」は、オトフリート・プロイスラーによるドイツ児童文学の『クラバート』なのかもしれない。こちらも宮﨑駿が本の帯に「いい本です。自信をもっておすすめできます」と推薦コメントを寄せている。ただ、こちらはすでに『千と千尋の神隠し』に影響を与えているし、改めて鈴木敏夫に読ませるということも考えづらいので、今回は参照している可能性は低いのかもしれない。

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3:序盤のイメージボードが楽曲集のジャケットとして公開されていた?

ジブリ映画楽曲集「ジョバンニ・ミラバッシ『MITAKA CALLING 三鷹の呼聲』」のジャケットに宮﨑駿がイラストを提供している。



気になるのは、このジャケットのイラストの上部に「STUDIO GHIBLI」「S.」「C.」「TIME」の文字が見えること。これは以下のスタジオジブリの公式Twitterが投稿したレイアウト用紙と一致している、つまりは『君たちはどう生きるか』の彩色されたイメージボードという見方が強い。


また、同ジャケットの「C.」の右に「20」という書き文字が見えることから、これが20番目のカット、つまり序盤のシーンでもある可能性も。太平洋戦争中の空襲の光景にも思えるが、果たして……?

4:高畑勲をモデルにしたキャラクターも登場?

「ジブリの教科書19 かぐや姫の物語」を元にした週刊文春オンラインの記事(記事公開時では非公開)にて、鈴木敏夫は「『君たちはどう生きるか』の中に、高畑勲と思しき人が登場します。この人物を宮さんがどう扱うのか、興味深い」と答えていたことがあった。

しかも、2018年4月5日に高畑勲が亡くなったあと、順調だった絵コンテが2カ月余りストップしていたこともあったそう。実際の本編で、高畑勲をモデルにした(かもしれない)キャラクターは、どのような活躍をするのか……?

これらの噂のすべては、公開されれば明らかになることだろう。

「情報も映像も公開しないこと」が2度とない体験に

鈴木敏夫は冒頭の動画内で「今は情報過多で(内容がほとんどわかってしまうような予告編は)お客さんから本当に面白いところを奪っている」「今までやってきた大宣伝をやめてみる。それがお客さんへのサービスになる」などと、この宣伝なしの宣伝の意図を語っている。

確かに、宮﨑駿の新作を、あらすじも知らず、映像を事前にまったく観ることもないままスクリーンで目の当たりにすることは、2度とはない体験になることは間違いない

さらに鈴木敏夫は「よくあんなものを作るなと思いました」などと、クオリテイの高さがうかがえる発言もしている。しかも、ジブリ作品における一番のお気に入りキャラが『君たちはどう生きるか』に出てくるようだ。いったいどんなものが観られるのか、公開日を心待ちにしたい。


(文:ヒナタカ)

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