『ノートルダムの鐘』注目してほしい重要な「3つ」のポイント
3:フロローファン必見の『ノートルダムの鐘』へオマージュを捧げた日本のアニメ映画
ところで、とても重要な情報があるのでぜひ聞いていただきたいのだが、日本のアニメ映画で、この『ノートルダムの鐘』へオマージュを捧げた作品があることをご存じだろうか。それは2021年に公開され絶賛に次ぐ絶賛の口コミが寄せられ、第45回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞にも選ばれた『アイの歌声を聴かせて』だ。【関連記事】『アイの歌声を聴かせて』が大傑作である5つの理由
同作を手がけた吉浦康裕監督は、高校生の時に『ノートルダムの鐘』を観て、後にアニメ制作の道を選んで以降、その影響の大きさを感じているそうだ。しかも、『アイの歌声を聴かせて』の土屋太鳳の歌唱による劇中歌「Umbrella」は、エスメラルダが聖堂で歌っているシーンが最初のイメージとしてあったと語っており、劇中ではカメラのアングルがかなり似ているカットもある。
さらに、吉浦監督が2013年に手がけた『サカサマのパテマ』におけるイザムラ(声:土師孝也)というキャラクターは、その見た目、差別主義者であること、いい年をして少女に固執する様など、かなり『ノートルダムの鐘』のフロローを連想させるし、実際に吉浦監督自身がフロローを投影させていると明言している。個人的に、このイザムラはフロロー以上に全方位的に気持ち悪くて大嫌いになれた(※褒めてます)名悪役だ。
加えて、『アイの歌声を聴かせて』の西城(声:津田健次郎)というキャラクターも、観ればフロローに近い特徴と魅力があることに気づけるはず。シンプルにフロローファンは『サカサマのパテマ』と『アイの歌声を聴かせて』を絶対に観たほうがいい。吉浦監督の(客観的には許し難い悪役のはずなのに)「どうしても惹かれてしまう」フロローへの思い入れの強さがわかり、きっと共感を覚えるはずだから。
さらに重要な情報として、『アイの歌声を聴かせて』は「ディズニーのミュージカルアニメ」そのものへ、多大な愛とリスペクトを込めた作品であることを明言しておく。ディズニーのファンであればあるほど号泣できる、かつてない仕掛けが用意されているのだ。
『アイの歌声を聴かせて』は配信サービスでとても見やすくなっているので、『ノートルダムの鐘』が好きな方やディズニーのファンは(そうでなくても)他のどんな映画よりも優先して観ていただきたい。
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参考記事:吉浦康裕①『ノートルダムの鐘』いつかミュージカルを作りたいと思った | Febri
(文:ヒナタカ)
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