自分の“好き”をまっすぐに貫く主人公を描いた映画5選|『笑いのカイブツ』公開記念
Web連載で熱狂的に支持され、書籍化された“伝説のハガキ職人”ツチヤタカユキ氏による同名私小説を原作に、笑いにのみ人生を捧げる実在の人物の痛いほどに純粋で激烈な半生を映画化した『笑いのカイブツ』。が、2024年1月5日(金)よりテアトル新宿ほかにて全国公開される。
挫折してどん底に落ちながらも、世の中の常識に囚われずに自分だけの「笑い」の道を突き進んでいく主人公ツチヤを演じるのは話題作への出演が続く実力派俳優・岡山天音。監督を本作で満を持しての長編商業映画デビューを果たす気鋭・滝本憲吾が務める。
不器用ながらも好きなことを貫き通し、愚直ともいえる主人公ツチヤのまっすぐな生き様と熱量に圧倒され、観終える頃には忘れていた感情が呼び起こされること必至な本作の公開を記念して、自分の“好き”にとことん挑戦し続ける、不器用でまっすぐな主人公を描いた作品を紹介する。
『百円の恋』
2012年に新設された脚本賞「松田優作賞」第1回グランプリを受賞した足立紳の脚本を、映画「イン・ザ・ヒーロー」の武正晴監督が映画化。足立は本作で第39回日本アカデミー賞最優脚本賞を受賞し、現在は連続テレビ小説「ブギウギ」や映画「笑いのカイブツ」の脚本を務める。不器用でどん底の生活を送っていた主人公・一子(安藤サクラ)が中年ボクサーと出会い、ボクシングを通して成長していく姿を描く。女と男の挫折と再生という普遍的なテーマが心に響くヒューマンドラマ。
『さかなのこ』
魚類学者としてさまざまなメディアで活躍するさかなクンの自叙伝「さかなクンの一魚一会~まいにち夢中な人生!~」をもとに、お魚が大好きで“普通”のことが苦手な主人公が、社会の荒波に揉まれながらも自分の“好き”を貫く姿が描かれる。映画「南極料理人」「子供はわかってあげない」などの沖田修一監督がメガホンをとり、主人公のミー坊=さかなクン役をのんが演じる。 “好き”という気持ちがこれでもかというくらい伝わってくるのんの演技に魅了されてしまうはず。
『ケイコ 目を澄ませて』
元プロボクサー・小笠原恵子の半生を綴った自伝「負けないで!」を原案に、映画「きみの鳥はうたえる」の三宅唱監督が、映画「愛がなんだ」の岸井ゆきのを主演に迎え映画化。生まれつきの聴覚障害で両耳とも聞こえないボクサー・小河ケイコ(岸井ゆきの)がさまざまな感情に揺れ動きながらもひたむきに生きる様と彼女に寄り添う人々の姿が映し出される。真正面からボクシングに取り組む姿、迷いや葛藤を抱えながらも一歩ずつ歩みを進める姿に心を揺さぶられる。
『窓ぎわのトットちゃん』 (2023年12月8日公開)
第二次世界大戦が終わる少し前の激動の時代を背景に、黒柳徹子が自身の幼少期を描いた自伝的小説「窓ぎわのトットちゃん」。世界での発行部数2500万部を超える大ベストセラーがアニメーションとして映画化。何事にも好奇心旺盛で個性的な魅力をもつ主人公・トットちゃんが、転校してきた東京の学校で恩師となる校長先生や友人たちと出会い成長していく姿を描く。「劇場版ドラえもん」シリーズなどで知られる八鍬新之介が監督を務める。
映画 『笑いのカイブツ』(2024年1月5日公開)
何をするにも不器用。人間関係も不得意なツチヤタカユキの生きがいは、「レジェンド」になるためテレビの大喜利番組にネタを投稿すること。狂ったように毎日ネタを考え続けて、6年。実力が認められてお笑い劇場の作家見習いになるが、笑いだけを追求し、常識から逸脱した行動をとるツチヤは周囲から理解されずに淘汰されてしまう。自暴自棄になりながらも笑いを諦め切れず、ラジオ番組にネタを投稿する“ハガキ職人”になると、次第に注目を集め、尊敬する芸人から声が掛かるが──。
Web連載で熱狂的に支持され、書籍化された“伝説のハガキ職人”ツチヤタカユキ氏による同名私小説を原作に、主演に岡山天音を迎え、気鋭・滝本憲吾監督がメガホンを取った心揺さぶる圧倒的な人間ドラマ。
どのようなかたちであれ、誰もが胸に抱く“好き”という気持ち。自分が信じる“好きなこと”に正面から向き合う主人公たちの姿を見ると、自分も挑戦してみようと一歩踏み出す勇気が湧いてくるはず。これを機に自分の“好き”を思い出してみては?
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